と思っている高校生や浪人生のみなさん!
今回は「2025年 共通テスト古文完全攻略ガイド:出題傾向・対策法・おすすめ問題集」についてみていきますよ。
✓内容
✓対象となる人
✓結論
✓記事を書いた人
教科別おすすめ勉強法
①英語リーディング | ②英語リスニング | ③数学ⅠA | ④数学ⅡBC |
⑤現代文 | ⑥古文 | ⑦漢文 | ⑧物理基礎 |
⑨化学基礎 | ⑩生物基礎 | ⑪地学基礎 | ⑫物理 |
⑬化学 | ⑭生物 | ⑮世界史探究 | ⑯日本史探究 |
⑰地理探究 | ⑱公共、政治・経済 | ⑲公共、倫理 | ⑳情報Ⅰ |
共通テスト古文(2024)の問題形式と難易度は?
ア 共通テスト国語古文(2024)の平均点、難易度や出題範囲は?
→大幅に平均点が上がった
下の表は2024年の共通テスト古文の問題傾向や難易度についてです。
難易度 | 昨年並み |
出題分野 | (1)論理的文章(50点) (2)文学的文章(50点) (3)古文(50点) (4)漢文(50点) |
平均点 | 110.50点↑ |
2024年の共通テスト国語は昨年の試験よりも易しくなりました。
また、私が解いた感覚としては、
・選択肢の分量がそこまで多いものがなく、答えに導きやすい
・古文や漢文では単語や文法、句法などの知識を問う問題が多めに出題された
といった感じでした。
ただし、2025年の共通テストからは問題傾向が変わります。(試験時間および大問数が増えます。)
それを踏まえて過去問演習などに取り組むようにしましょう。
イ 前年度2024年の共通テスト国語古文の過去問題の分析や解説は?
→和歌の解釈に関する問題が2問出題された
第3問は古文で「車中雪」が出題されました。
古文の場合は最初に注釈、問題文(選択肢を含む)を読んでから読むと答えやすくなります。
問1 単語の意味に関する問題です。いずれも古文単語の意味を知っていればできる問題でした。
問2 文法問題です。助動詞の意味と接続に関して主に問われました。
問3 和歌の解釈に関する問題です。本文と選択肢の内容を元に解くようにしましょう。
問4
(ⅰ) 和歌の解釈に関する問題です。主人公一行が雪のある景色を見たかったことが読み取れればできる問題でした。
(ⅱ) 内容説明問題です。「なごりなく」の意味をどう捉えるかがカギでした。
(ⅲ) 内容説明問題です。先に選択肢を読んでから解くと話の内容が分かりやすくなります。
【時間配分】20分
共通テスト古文が読めない、難しく感じる原因は?
ア 単語・文法などの知識不足
→まずは単語の暗記や文法の復習から始めよう
共通テスト国語古文が読めない、難しく感じる原因の一つ目は知識不足です。
古文の文章が読める(解ける)ようになるには、
・古典文法の復習(特に助動詞・助詞・敬語)
・古文常識を知る
・和歌の修辞法を復習する
といったことをする必要があります。
ですので、共通テストの古文の対策としてまずやるべきことは、これらの知識をつけることになります。
特に理系の人は国語にあまり時間をかけられない人がいるかもしれませんが、古文単語や古典文法の復習が完璧にできない限りはいつまでたっても古文ができるようになりませんので、早い時期に対策をするようにしましょう。
理想としては、高1・2の時期の定期テスト勉強を通じて、古文単語や古典文法を覚えていくと効率的に受験勉強をすることができます。
イ 古文の読み方を知らない
→「岡本梨奈の古文の読み方&解き方が面白いほど身につく本」のような参考書を読んで、解き方のテクニックを学ぼう
共通テスト国語古文が読めない、難しく感じる原因の二つ目は、古文の読み方を知らないからです。
古文の内容が分かりづらくなる最大の原因は、「古文は主語が省略されることが多い」からです。
そして、主語が省略されていると、誰が何をしているのかが分かりにくくなり、その結果話の内容が分からなくなってしまいます。
ですので、古文単語や古典文法などの知識をつけた人が次にやるべきことは、古文読解のやり方について学ぶことになります。
後で詳しく紹介する、「岡本梨奈の古文の読み方&解き方が面白いほど身につく本」のような参考書を使って、省略されている主語の補い方、ジャンルごと(説話・物語・日記など)の読み方などを学ぶようにしましょう。
ウ 注釈や問題文を先に読んでいない
→注釈や問題文、選択肢はかなりのヒントになる
共通テスト国語古文が読めない、難しく感じる原因の三つ目は、注釈や問題文を先に読んでいないからです。
どれだけ古文の知識を身につけても、どれだけ古文読解のテクニックを身につけたとしても、多くの人は共通テストの古文の内容は分からない可能性が高いです。
それは、共通テストの古文の文章の難易度があまりにも高いからです。
それではどうすれば古文の内容が理解できるようになるのでしょうか?
それは、注釈や問題文を先に読むことです。
なぜなら注釈や問題文は今の日本語で書かれているため、文章を読むうえで大きなヒントになるからです。
なお、英語や現代文でも問題文を先に読むといいですが選択肢までは読むと時間がかかりすぎてしまいます。
ですが、古文や漢文の場合は選択肢も目を通してください。
それらを読むことで話の内容がだいぶ分かるようになります。
共通テスト古文(2025)の対策はいつから始めるべきか?
「共通テスト国語古文の対策はいつから始めたらいいんだろうか?」
このように思っている人は多いでしょう。
結論としては基礎固め(古文単語・古典文法・古文常識・古文読解)が終わり次第、過去問演習を始めるようにしてください。
また過去問演習を始めるタイミングとしては、共通テスト模試の直前からやるのがおすすめです。
一般的に全統共通テスト模試や進研共通テストマーク模試といった模試は、
②高3の5~6月
③高3の夏
④高3の秋(10~11月)
といった時期に行われます。
ですので、早い時期に基礎固めが終わっている人は高2の2月の模試の前に過去問を解き始めてもいいのです。
ただ、高3の11月以降から共通テストの過去問を解き始めると力試しができる模試を受けるチャンスがなくなってしまいますので、どんなに遅くても10月くらいまでには過去問演習ができるようにしましょう。
共通テスト古文(2025)で9割取るための勉強法、おすすめ参考書・問題集は?
ア 高1・2~高3の1学期
→定期テストや模試を通じて基礎固めをしていきたい
A おすすめ勉強法
高1・2の間は、古文の共通テスト対策は特にやる必要はありません。
ですが、学校の定期テストの勉強はしっかりとやるようにしましょう。(古文単語の小テストがある場合はそれもきちんと取り組むようにしましょう。)
それは、定期テストで結果を出すことができれば古文の基礎を固めることができ、それがそのまま共通テスト古文の対策にもつながるからです。
また、高1・2の時期の受験勉強は英語と数学(文系数学・理系数学)を中心に進めるようにしましょう。
それは、この2教科は範囲が広いため仕上がるのに時間がかかるからです。
そのため、古文の共通テスト対策は高3になってから始めるようにしましょう。
B 古文単語の暗記
共通テスト国語古文の基礎固めの勉強法の一つ目は、古文単語の暗記です。
古文単語は英単語に比べると数が少ないため、短期間で覚えることができます。
ですが、形容詞や形容動詞は覚えにくいものが多いため、何度も繰り返し覚えるようにしましょう。
また、おすすめの古文単語帳は「覚えやすく忘れにくい精選古文単語300PLUS(三省堂)」です。
この本は、語源の説明が詳しい、例文を通して暗記ができる、イラストが豊富というメリットがります。
そして、覚えるペースは1日30~50語ペースがおすすめです。
ただ、1回覚えただけではすぐに忘れてしまいます。
最低3回以上繰り返し、瞬時に単語の意味が言えるようにしましょう。
C 古典文法の復習
共通テスト国語古文の基礎固めの勉強法の二つ目は、古典文法の復習です。
古典文法を知らないと文章を正確に読むことができませんので、文法の復習は必要です。
特に動詞・助動詞・助詞・敬語などは完璧に覚えるようにしましょう。
また、古典文法の復習ができるおすすめの問題集は、「高校やさしくわかりやすい古典文法(文英堂)」です。
この本はレベル的には易しめの問題集となっていますので、初学者の人でも十分に使える教材といえます。
そして、「高校やさしくわかりやすい古典文法」は古文単語の暗記が終わり次第始めていきましょう。
古典文法の内容をほとんど忘れてしまっている人は、先に活用や意味などを覚えてから問題集に取り組むようにして下さい。
量はそこまで多くないので短期間で一気に終えるようにしましょう。
なお、全ての問題が完璧にできるようになるまで繰り返し解くようにして下さい。
また、解説を読んでも理解できない場合は、「八澤のたった6時間で古典文法(学研)」のような参考書を読んで内容を理解するといいでしょう。
D 古典常識を知る
共通テスト国語古文の基礎固めの勉強法の三つ目は、古文常識の復習です。
古文常識とは昔(特に平安時代)の貴族の一日や年中行事、生活習慣、恋愛、宗教などのことです。
昔と今とでは生活習慣などがまるで違うため、当時の生活や考え方を知ることで、古文の理解度が高まります。
そのため、古文単語や古典文法だけでなく、古文常識の勉強もするようにしましょう。
そして、古文常識の勉強ができる本としておすすめなのが、「源氏でわかる古典常識(学研)」です。
この本は、入試でよく出る(しかも内容を理解しにくい)源氏物語を漫画にして、その中で平安時代の生活習慣や恋愛、出家などの古文常識を学ぶことができる参考書です。
まずは一通り本を読み、その後は定期的に読み返すようにしましょう。
イ 高3の夏休み~秋
→少しずつ実践的な問題を解くようにしよう
A 古文の読み方を学ぶ
古文単語・古典文法・古文常識の知識を身につけたら、ここからは古文読解の勉強に入っていきます。
まずは「岡本梨奈の1冊読むだけで古文の読み方&解き方が面白いほど身につく本(KADOKAWA)」を読んで、古文読解の読み方や解き方について学ぶようにしましょう。
古文が読みにくい原因の一つは省略が多いことにあります。
特に主語は頻繁に省略されているので、助詞や敬語などを頼りに誰の行動なのかが分からないと文章の意味が途端にわからなくなってしまいます。
そのため、本格的に古文読解の勉強をする前にこの本で古文の読み方を学ぶことが必要になります。
また、古文の内容が分かるようになるには、できるだけ多くの文章を読む必要があります。
そのためにも、「岡本梨奈の古文ポラリス1・2・3」や「古文上達基礎編読解と演習45」といった問題集を解いていくことをおすすめします。
さらに二次試験でも古文を使う人は、「得点奪取古文記述対策」で記述の対策もしていくといいでしょう。
B 共通テスト対策問題集を解く
共通テスト国語の古文は量が多く、かつ解答時間が限られています。(また主語の省略が多く、誰が何をしたのかがつかみづらい文章が多いです。)
そのため、読解力をつけることはもちろんですが、短い時間で正しい選択肢を選べるテクニックなどを身につける必要があります。
ただし、「きめる共通テスト古文・漢文」は、古文単語や古典文法などの知識がある前提で書かれているため、古文単語や古典文法の知識が抜けている人はそれらの復習から始めるようにして下さい。
また、この本の使い方としては、最初に「古文のツボ」を読み、その後は例題を解き、解説をしっかりと読むことをおすすめします。
その後は、共通テストの過去問を解いている時などにこの本を読み返して復習するようにして下さい。
ウ 高3の秋~共通テスト直前
→数多くの問題にあたって得点力をつけていこう
A どの問題集から始めるべきか?
共通テストに比べるとセンター試験は問題の難易度が若干易しめです。
そのため、最初は「赤本(教学社)」などに載っているセンター試験の問題から解くことをおすすめします。
そこである程度の点数が取れれば順調に勉強が進んでいるといえます。
そして2020年までのセンター試験の過去問(本試験・追試験)を解き終えたら、仕上げに2021~24年の共通テストの問題を解くようにして下さい。
B いつから過去問演習を始めるべきか?
なお、赤本や黒本でセンター試験の過去問を解き始める時期は、夏休み~秋くらいがおすすめです。
それは、この時期には全統共通テスト模試や駿台ベネッセ共通テスト模試などの共通テスト模試があるからです。
模試に向けて勉強を進めることで計画的に勉強をすることができます。
ですので、模試がある直前にある程度センター試験や共通テストの過去問を解き終わっている状態に仕上げるようにしましょう。
C 共通テスト古文のおすすめの過去問の解き方は?
共通テスト古文の過去問を解くにあたっていくつかおすすめの解き方があります。
①まずは時間無制限で解く
共通テスト国語の解答時間は90分ですが、最初からこの時間で解ききれる人は少ないです。
そのため最初は時間無制限で解くようにしましょう。
そして、仮に解答時間が大幅にかかってしまっとときは、どうすれば短い時間で解けるようになるのかを分析し、徐々に70~75分くらいで解けるようにしてください。
②先に前書きや注釈、問題文に目を通す
古文の文章を読む前に前書きや注釈、問題文に目を通しましょう。
ここに目を通すことで文章の理解度がぐっと上がっていきます。
ただし、じっくり読みすぎてしまうと解く時間がなくなってしまうため、そこは気を付けましょう。
③さらっと文章を読み、後でもう一度じっくりと読む
多くの人は文章を一回読んだだけでは文の意味が分からないはずです。
ですが、それでいいのです。
一回目はだいたいどんなことが書いてあるかを把握するだけでOKです。
そして、その後は、
・残った選択肢のうち、どちらかが正しいかを判断するために正解の根拠が書いてありそうな部分を再度読む
といったことを行うようにして下さい。
こうすることで短い時間でかつ正確に読むことができます。
何となくで解くのではなく、本文の中から正解の根拠となる部分を探す習慣をつけるようにしましょう。
D 予備校の予想問題集を解く
次に各予備校が出している予想問題集を解いていきます。
各予備校が出している予想問題集の特徴としては、
②東進 難易度は本試験レベル。解説動画がついている。
③代ゼミ 難易度は教科によってバラツキがある。大きな書店でないと売っていない。
④駿台 難易度は難しめ。
⑤Z会 難易度はかなり難しい。大きな書店でないと売っていない。
となっています。
そのなかでおすすめは、河合塾と東進です。
河合塾の「共通テスト総合問題集 国語 」は前年度の全統共通テスト模試(全5回)が載っており、全統共通テスト模試対策にもなります。
また東進の「共通テスト実戦問題集 国語」はオリジナルの模試が3回分と過去問が2回分載っており、かつ動画では共通テスト国語の勉強法について詳しく説明がされています。
まずはこの2冊の問題集から解き、時間に余裕のある人や難しめの問題を解きたい人は駿台の問題を解いていけばいいでしょう。(駿台の問題集はややレベルが上がるので注意してください。)
*上記2冊はまだ新課程版は出ていませんのでご注意ください。
また、共通テスト本番直前には「予想問題パック」も出ますので、力試しにこちらの問題集も解いてみてください。
共通テストが始まってまだ日が浅いため、過去問があまりありません。
そのため、予想問題集を積極的に解くようにしましょう。
また、この時期の問題演習に気を付けるべきことは以下の通りです。
①徐々に解答時間を短くする
90分の解答時間内に解ききれるようになったら、少しずつ解答時間を短くすることをおすすめします。
みなさんは普段は気軽に問題を解いていますが、共通テスト本番では緊張したりプレッシャーを感じたりする中で試験を受けることになります。
そのような状況でも力が発揮できるようになるためにも、普段の演習から負荷をかけて解くようにしましょう。
②問題を解くときは必ずマークシートにマークするようにする
過去問や予想問題集を解くときは必ずマークシートにマークするようにしてください。
それは塗りつぶす時間を踏まえた上で解かないと入試本番では時間が足りなくなってしまうからです。
また、普段からマークを塗りつぶすことをやっておくことで、入試本番でマークミスなどを防ぐことができます。
③判断に迷う問題はとりあえずマークをする
2択まで答えを絞ったもののどちらが答えが判断に迷う場合があります。
その場合は一旦「これだ」と思う方の答えにし、マークシートに答えを塗りつぶすようにしましょう。
そうすることによって、
・「最後まで問題が解けなかった」を防ぐことができる
といったことになります。
迷った場合はあまり考えずに次に進むようにしましょう。