と思っている高校生や浪人生のみなさん!
今回は「【共通テスト】化学(2024)の問題解説・平均点・おすすめ勉強法は?」についてみていきますよ。
✓内容
✓対象となる人
✓結論
✓記事を書いた人
教科別おすすめ勉強法
①英語リーディング | ②英語リスニング | ③数学ⅠA | ④数学ⅡB |
⑤現代文 | ⑥古文 | ⑦漢文 | ⑧物理基礎 |
⑨化学基礎 | ⑩生物基礎 | ⑪地学基礎 | ⑫物理 |
⑬化学 | ⑭生物 | ⑮世界史B | ⑯日本史B |
⑰地理B | ⑱現代社会 | ⑲倫理 | ⑳政治・経済 |
㉑倫理・政経 | ㉒情報Ⅰ |
共通テスト化学(2023)の平均点と問題傾向、難易度は?
ア 共通テスト化学(2023)の平均点、難易度や出題範囲は?
→少し易しくなった
下の表は2023年の共通テスト化学の問題傾向や難易度についてです。
難易度 | 昨年並み |
出題分野 | 第1問 理論化学(20点) 第2問 理論化学(20点) 第3問 無機化学・理論化学(20点) 第4問 有機化学・高分子化合物(20点) 第5問 総合問題(20点) |
平均点 | 54.01点(↑) |
共通テストの化学の問題は難しめの問題が多いです。
それは定期テストのような単純に知識を問う問題があまりなく、表やグラフを読み取る問題や思考力が必要な問題が増えているからです。
ただし、共通テストはあくまで教科書の内容から出題されているため、本質的な理解をしていればできるようになってきます。
そのため、共通テストの化学で高得点を取るには、
・計算問題は「なぜその解き方になるのか?」を理解しながら解く
・基礎固めを早めに終え、共通テストの過去問や予想問題集をたくさん解く
といったことをやっていく必要があります。
化学は範囲が広いため、高3になってから勉強を始めるのではなく、高1・2のうちからコツコツと勉強をするようにしましょう。
イ 前年度2023年の共通テスト化学の過去問題の分析や解説は?
→思考力を問う問題の攻略がポイント
【動画】2023年共通テスト化学解答・解説
ここでは共通テスト化学の問題分析をしています。
A 第1問(理論化学・20点)
問1 共有結合に関する問題。BaCl2はイオン結合。【基礎】
問2 コロイドに関する問題。エアロゲルとキセロゲルはやや細かい内容。【標準】
問3 飽和蒸気圧に関する問題。ボイルの法則や気体の状態方程式を使って求める。【標準】
問4・a 配位数に関する問題と単位格子の体積を求める問題【基礎】
問4・b 単位格子の体積を求める問題。物質量の比を使って求める。【標準】
問4・c 単位格子内のイオンが接するための条件を求める問題。【標準】
B 第2問(理論化学・20点)
問1 反応熱を求める問題。少し前にも出題された。【基礎】
問2 電気分解に関する問題【基礎】
問3 化学平衡に関する問題【基礎】
問4・a 過酸化水素の分解反応に関する問題。酸化マンガンは触媒であることを知っているかどうかが問われた。【基礎】
問4・b 過酸化水素の分解反応の速度に関する問題。表は「発生した酸素の物質量」であることに注意。【標準】
問4・c 反応速度定数が2倍になったときの酸素の物質量の時間変化を求める問題。選択肢④か⑤で迷う。【標準】
C 第3問(無機化学、理論化学・20点)
問1 HFの性質に関する問題。フッ素はヨウ素よりも酸化力が強い。【基礎】
問2 金属イオンの分離に関する問題。沈殿するものとしないものに適切に分けられる力が必要。【標準】
問3・a 1・2族の金属元素に関する問題。グラフの金属の質量40mgのときの発生した水素の体積の値に着目して解くとよい。【標準】
問3・b 元素分析に関する問題。【基礎】
問3・c MgOとして存在していたマグネシウムの物質量の割合を求める問題。【標準】
D 第4問(有機化学、高分子化合物・20点)
問1 アルコールの性質に関する問題【基礎】
問2 芳香族化合物に関する問題。アニリンは塩基性の化合物。【基礎】
問3 高分子化合物に関する問題【基礎】
問4・a 油脂に関する問題。X1分子には4つの二重結合がある。【標準】
問4・b 脂肪酸Aの示性式を求める問題。問題文から脂肪酸A・Bともに二重結合があることが読み取れる。【発展】
E 第5問(総合問題・20点)
問1・a 化学反応式に関する問題。消去法で答えがでる。【標準】
問1・b ルシャトリエの原理に関する問題【基礎】
問2 ヨウ素の体積を求める問題。ヨウ化カリウムに反応した分と残りを分けて考える必要がある。【発展】
問3・a 試料Bに含まれる二酸化硫黄のモル濃度を求める問題。枠内にある式をうまく使う必要がある。【標準】
問3・b 透過率を求める問題、枠内にある条件をうまく使う必要がある。【標準】
共通テスト化学(2024)で9割取るための勉強法は?<高1・2編>
高1・2の間は、化学基礎および化学の共通テスト対策は特にやる必要はありません。
ですが、学校の定期テストの勉強はしっかりとやるようにしましょう。
定期テストの勉強を通じて、化学基礎や化学の基本的な内容を身につくことができれば、高3になってからの受験勉強が非常に楽になってきます。
また、共通テスト向けの模試は高2の冬から始まります。
そのため、普段から定期テストの勉強をコツコツとやっておけば、その模試でもいい点数を取ることができるようになります。
そういったことからも定期テストの勉強を疎かにせず、今まで習った内容をしっかりと復習するようにしましょう。
なお、教科書の内容がよく分からない場合は、「宇宙一分かりやすい高校化学」のような参考書を使うことをおすすめします。
共通テスト化学で9割取るためのおすすめ勉強法は?<基礎固め>
ア 教科書や参考書を読み、今まで習った内容を思い出す
→まずは学校で習った内容を思い出すことから始めよう
高3の春からは本格的に化学の共通テスト対策を始めていきます。
そして最初にやってほしいことは、化学の参考書を読むことです。
学研の「宇宙一分かりやすい高校化学」は、化学の内容について非常に分かりやすく書かれている参考書ですので、まずはこの本をざっと読むことから始めましょう。
みなさんの中には問題集を解くことから始める人がいるかもしれません。
しかし、高1・2で習った化学の内容を全て覚えている人はなかなかいません。
そのため、問題集を解く前に参考書に目を通しておくことで、今まで習った内容を思い出すことができ、スムーズに問題に取り組むことができます。
ただし、隅々までをじっくりと読むのではなく、今まで習った内容を思い出すために読むので、最初はサラッと読めば十分です。
そして、問題を解くときに分からないところが出てくれば、その部分を参考書で調べるという感じで使うようにしましょう。
イ 基本レベルの問題集を解く
→「リードLightノート化学基礎・化学」の内容を完璧にしよう
参考書を読み終えたら、ここからは問題集を解いていきます。
そして、化学基礎・化学の基礎固めができるおすすめ問題集は、数研出版の「リードLightノート化学基礎・化学」となります。
この問題集は基本的な問題が中心に載っている問題集で、共通テスト対策の最初の一冊目として使うべき教材です。
そして、「リードLightノート化学基礎・化学」を解く際の注意点としては、
②定義や公式をしっかりと覚える(無機や有機では物質の性質や反応式なども覚える)
③計算問題の場合はなぜその解き方になるのかを理解する
④自力で解けるかどうかを確認する
といったことがあります。
ここでのポイントは、最初から答えを見てしまうことです。
答えを見て解き方をインプットし、その上で問題を解いていくとスムーズに勉強を進めることができます。
また、一回やっただけでは完全には定着しませんので、少なくとも3周は取り組むようにしましょう。
また、化学の定番の問題集というと、数研出版の「化学重要問題集」があります。(副教材として学校で使っている場合も多いです。)
ただし、この本は化学の基礎がしっかりと固まっていないと使いこなすことが難しい問題集です。
そのため、共通テストまで時間がない場合や基礎が十分に身についていない場合は無理に手を出さない方がいいでしょう。
逆に難関大を志望する場合や共通テストの対策が順調に進んでいる場合は、重問に積極的にチャレンジすることをおすすめします。
共通テスト化学で9割取るためのおすすめ勉強法は?<過去問演習期>
ウ センター試験の過去問を解く
→センター試験の問題は比較的解きやすい
A どの問題集から始めるべきか?
共通テストに比べるとセンター試験は問題の難易度が若干易しめです。
それは、
・共通テスト:知識があることを前提に読解力や思考力が問われる
といったことがあるからです。
そのため、最初から共通テストの問題を解いてしまうと、人によってはかなり難しく感じてしまう可能性も出てきます。
そのため、まずは赤本や黒本などに載っているセンター試験の過去問(2015~2020年)を解いていきましょう。(単元別にセンター試験の問題が並んでいる「問題タイプ別大学入学共通テスト対策問題集 化学」もおすすめです。)
そこである程度の点数が取れれば順調に勉強が進んでいるといえます。
一方であまり点数が取れない場合は、再度参考書や問題集に戻って復習をするようにしましょう。
一般的に、点数が伸び悩む人にありがちなこととしては、
・なぜその計算になるのかを理解していない
といったことがあります。
そのため、よく分かっていない内容はしっかりと理解をするようにし、あまり覚えていない内容はきちんと暗記をするようにしましょう。
そして2020年までのセンター試験の過去問(本試験・追試験)を解き終えたら、仕上げに2021~2023年の共通テストの問題を解くようにして下さい。
共通テストの問題は、表やグラフを読み取る問題や文章の内容を理解する問題などが多く出ます。
そのため、最初は時間をかけてじっくりと解くようにしましょう。
B いつから過去問演習を始めるべきか?
なお、赤本や黒本でセンター試験の過去問を解き始める時期は、夏休み~秋くらいがおすすめです。
それは、この時期には全統共通テスト模試や駿台ベネッセ共通テスト模試などの共通テスト模試があるからです。
これらの模試に向けて勉強を進めることで計画的に勉強をすることができます。
ですので、模試がある直前にある程度センター試験や共通テストの過去問を解き終わっている状態に仕上げるようにしましょう。
エ 予備校の予想問題集を解く
→河合塾、駿台の予想問題集がおすすめ
次に各予備校が出している共通テストの予想問題集を解いていきます。
各予備校が出している予想問題集の特徴としては、
②代ゼミ 難易度は教科によってバラツキがある。大きな書店でないと売っていない。
③駿台 難易度は難しめ。
④Z会 難易度はかなり難しい。大きな書店でないと売っていない。
となっています。
そのなかでおすすめは、河合塾です。
河合塾のものは前年度の全統共通テスト模試(全3回)が載っており、全統共通テスト模試対策にもなります。
まずは河合塾の問題集から解き、時間に余裕のある人や難しめの問題を解きたい人は駿台の問題を解いていけばいいでしょう。(駿台の問題集はややレベルが上がります。)
また、共通テスト本番直前には「予想問題パック」も出ますので、力試しにこちらの問題集も解いてみてください。
共通テストが始まってまだ日が浅いため、過去問があまりありません。
そのため、予想問題集を積極的に解くようにしましょう。
【まとめ】共通テスト化学のおすすめ勉強法のポイントとアドバイス
今回の「【共通テスト】化学(2024)の問題解説・平均点・おすすめ勉強法は?」についてのまとめです。
・共通テストの化学は難化傾向にある
・まずは基本問題を確実に取れるようにしよう
・「リードLightノート化学」をどれだけ完璧に仕上げることができるかがカギを握る
化学で高得点が取れるようになると、成績が安定してきます。
そのため、短期集中で一気に力をつけるようにしよう!