と思っている高校生や浪人生のみなさん!
今回は「【共通テスト】物理(2024)の問題解説・平均点・おすすめ勉強法は?」についてみていきますよ。
✓内容
✓対象となる人
✓結論
✓記事を書いた人
教科別おすすめ勉強法
①英語リーディング | ②英語リスニング | ③数学ⅠA | ④数学ⅡB |
⑤現代文 | ⑥古文 | ⑦漢文 | ⑧物理基礎 |
⑨化学基礎 | ⑩生物基礎 | ⑪地学基礎 | ⑫物理 |
⑬化学 | ⑭生物 | ⑮世界史B | ⑯日本史B |
⑰地理B | ⑱現代社会 | ⑲倫理 | ⑳政治・経済 |
㉑倫理・政経 | ㉒情報Ⅰ |
共通テスト物理(2023)の平均点と問題傾向、難易度は?
ア 共通テスト物理(2023)の平均点、難易度や出題範囲は?
→少し易しくなった
下の表は2023年の共通テスト物理の問題傾向や難易度についてです。
難易度 | 昨年並み |
出題分野 | 第1問 小問集合(25点) 第2問 力学(25点) 第3問 波動(25点) 第4問 電磁気(25点) |
平均点 | 63.39点(↑) |
共通テストの物理の問題は難しめの問題が多いです。
それは定期テストのような単純に知識を問う問題があまりなく、表やグラフを読み取る問題や思考力が必要な問題が増えているからです。
ただし、共通テストはあくまで教科書の内容から出題されているため、本質的な理解をしていればできるようになってきます。
そのため、共通テストの物理で高得点を取るには、
・計算問題は「なぜその解き方になるのか?」を理解しながら解く
・基礎固めを早めに終え、共通テストの過去問や予想問題集をたくさん解く
といったことをやっていく必要があります。
物理は範囲が広いため、高3になってから勉強を始めるのではなく、高1・2のうちからコツコツと勉強をするようにしましょう。
イ 前年度2023年の共通テスト物理の過去問題の分析や解説は?
→思考力を問う問題の攻略がポイント
【動画】2023年共通テスト「物理」解説
ここでは共通テスト物理の問題分析をしています。
A 第1問(小問集合・25点)
問1は力のモーメントのつり合いに関する問題です。【力学】
長さの比と質量の比が逆になることが分かればすぐにできます。
問2は熱力学第一法則に関する問題です。【熱】
サイクルを一周すると気体の温度は元に戻るので、気体の内部エネルギーは変わりません。
また、気体がされた仕事は「負」であるため、熱量の総和は「正」になります。
問3は運動量保存則と力学的エネルギー保存則に関する問題です。【力学】
問4はローレンツ力と向心力に関する問題です。【電磁気】
フレミング左手の法則および向心力=ローレンツ力の関係から、半径は質量に比例関係にあることが分かります。
問5は光電効果に関する問題です。【原子】
hv0=W+Koの式で、v=v0を代入すると答えが出ます。
【問題講評】どの問題も物理現象の本質を問われる問題が出題された。
B 第2問(力学・25点)
第2問は力学の問題で空気中での落下運動に関する問題です。
問1は運動方程式を立てることができればできる問題です。
問2は表から0.13の値で一定になりますので、これを使うようにしましょう。
また、正解はm/sと単位がcm/sではないので間違えないようにしましょう。
問3は図3と予想していた結果が異なると判断できる理由について答える問題です。
問題文に「物体の質量mはアルミカップの数nに比例」とありますが、図は比例関係にないため選択肢②が答えになります。
問4は問題文にある先生の話からVfと√nが比例関係にあることが分かります。
問5は抵抗力を求める問題です。
(a) 選択肢(c)のやり方で加速度を求めることができます。
(b) 運動方程式から正解の選択肢を求めることができます。
【問題講評】問題文に書かれている内容を理解する力が求められた。
C 第3問(波動・25点)
第3問は波動の問題でドップラー効果に関する問題です。
問1は向心力の公式と「仕事」の定義が分かっていればできる問題です。
問2は典型問題ですのでしっかりと正解できるようにしたいです。
問3、4はドップラー効果の公式を使って求める問題です。
問5は正誤判定の問題で、ドップラー効果についての正確な知識が必要でした。
【問題講評】典型問題に近いタイプの問題で比較的取りやすい内容であった。
D 第4問(電磁気・25点)
第4問は電磁気の問題でコンデンサーに関する問題でした。
問1はE=V/d、Q=CV、電気力線の式を組み合わせて求める問題でした。
問2は問題文に「スイッチを開く直前に電圧計が5.0Vを示していた」というのがヒントになってきます。
問3はQ=Itの式に代入することで求めることができます。
問4は半減期に関する問題です。
問5は問題文に書かれている内容を理解できる力が求められました。
【問題講評】見慣れない問題だが求められていることはそこまで難しくはない。
共通テスト物理(2024)で9割取るための勉強法は?<高1・2編>
高1・2の間は、物理基礎および物理の共通テスト対策は特にやる必要はありません。
ですが、学校の定期テストの勉強はしっかりとやるようにしましょう。
定期テストの勉強を通じて、物理基礎や物理の基本的な内容を身につくことができれば、高3になってからの受験勉強が非常に楽になってきます。
また、共通テスト向けの模試は高2の冬から始まります。
そのため、普段から定期テストの勉強をコツコツとやっておけば、その模試でもいい点数を取ることができるようになります。
そういったことからも定期テストの勉強を疎かにせず、今まで習った内容をしっかりと復習するようにしましょう。
なお、教科書の内容がよく分からない場合は、「宇宙一分かりやすい高校物理」のような参考書を使うことをおすすめします。
共通テスト物理で9割取るためのおすすめ勉強法は?<基礎固め>
ア 教科書や参考書を読み、今まで習った内容を思い出す
→まずは学校で習った内容を思い出すことから始めよう
高3の春からは本格的に物理の共通テスト対策を始めていきます。
そして最初にやってほしいことは、物理の参考書を読むことです。
学研の「宇宙一分かりやすい高校物理」は、物理の内容について非常に分かりやすく書かれている参考書ですので、まずはこの本をざっと読むことから始めましょう。
みなさんの中には問題集を解くことから始める人がいるかもしれません。
しかし、高1・2で習った物理の内容を全て覚えている人はなかなかいません。
そのため、問題集を解く前に参考書に目を通しておくことで、今まで習った内容を思い出すことができ、スムーズに問題に取り組むことができます。
ただし、隅々までをじっくりと読むのではなく、今まで習った内容を思い出すために読むので、最初はサラッと読めば十分です。
そして、問題を解くときに分からないところが出てくれば、その部分を参考書で調べるという感じで使うようにしましょう。
イ 基本レベルの問題集を解く
→「リードLightノート物理基礎・物理」の内容を完璧にしよう
参考書を読み終えたら、ここからは問題集を解いていきます。
そして、物理基礎・物理の基礎固めができるおすすめ問題集は、数研出版の「リードLightノート物理基礎・物理」となります。
この問題集は基本的な問題が中心に載っている問題集で、共通テスト対策の最初の一冊目として使うべき教材です。
そして、「リードLightノート物理基礎・物理」を解く際の注意点としては、
②定義や公式をしっかりと覚える
③なぜその解き方になるのかを理解する
④自力で解けるかどうかを確認する
といったことがあります。
ここでのポイントは、最初から答えを見てしまうことです。
答えを見て解き方をインプットし、その上で問題を解いていくとスムーズに勉強を進めることができます。
また、一回やっただけでは完全には定着しませんので、少なくとも3周は取り組むようにしましょう。
また、物理の定番の問題集というと、河合出版の「物理のエッセンス」や「良問の風物理」などがあります。
ただし、これら本は物理の基礎がしっかりと固まっていないと使いこなすことが難しい問題集です。
そのため、共通テストまで時間がない場合や基礎が十分に身についていない場合は無理に手を出さない方がいいでしょう。
逆に難関大を志望する場合や共通テストの対策が順調に進んでいる場合は、エッセンスや良問の風に積極的にチャレンジすることをおすすめします。
共通テスト物理で9割取るためのおすすめ勉強法は?<過去問演習期>
ウ センター試験の過去問を解く
→センター試験の問題は比較的解きやすい
A どの問題集から始めるべきか?
共通テストに比べるとセンター試験は問題の難易度が若干易しめです。
それは、
・共通テスト:知識があることを前提に読解力や思考力が問われる
といったことがあるからです。
そのため、最初から共通テストの問題を解いてしまうと、人によってはかなり難しく感じてしまう可能性も出てきます。
そのため、まずは赤本や黒本などに載っているセンター試験の過去問(2015~2020年)を解いていきましょう。
そこである程度の点数が取れれば順調に勉強が進んでいるといえます。
一方であまり点数が取れない場合は、再度参考書や問題集に戻って復習をするようにしましょう。
一般的に、点数が伸び悩む人にありがちなこととしては、
・なぜその計算になるのかを理解していない
といったことがあります。
そのため、よく分かっていない内容はしっかりと理解をするようにし、あまり覚えていない内容はきちんと暗記をするようにしましょう。
そして2020年までのセンター試験の過去問(本試験・追試験)を解き終えたら、仕上げに2021~2023年の共通テストの問題を解くようにして下さい。
共通テストの問題は、表やグラフを読み取る問題や文章の内容を理解する問題などが多く出ます。
そのため、最初は時間をかけてじっくりと解くようにしましょう。
B いつから過去問演習を始めるべきか?
なお、赤本や黒本でセンター試験の過去問を解き始める時期は、夏休み~秋くらいがおすすめです。
それは、この時期には全統共通テスト模試や駿台ベネッセ共通テスト模試などの共通テスト模試があるからです。
これらの模試に向けて勉強を進めることで計画的に勉強をすることができます。
ですので、模試がある直前にある程度センター試験や共通テストの過去問を解き終わっている状態に仕上げるようにしましょう。
エ 予備校の予想問題集を解く
→河合塾、駿台の予想問題集がおすすめ
次に各予備校が出している共通テストの予想問題集を解いていきます。
各予備校が出している予想問題集の特徴としては、
②代ゼミ 難易度は教科によってバラツキがある。大きな書店でないと売っていない。
③駿台 難易度は難しめ。
④Z会 難易度はかなり難しい。大きな書店でないと売っていない。
となっています。
そのなかでおすすめは、河合塾です。
河合塾のものは前年度の全統共通テスト模試(全3回)が載っており、全統共通テスト模試対策にもなります。
まずは河合塾の問題集から解き、時間に余裕のある人や難しめの問題を解きたい人は駿台の問題を解いていけばいいでしょう。(駿台の問題集はややレベルが上がります。)
また、共通テスト本番直前には「予想問題パック」も出ますので、力試しにこちらの問題集も解いてみてください。
共通テストが始まってまだ日が浅いため、過去問があまりありません。
そのため、予想問題集を積極的に解くようにしましょう。
【まとめ】共通テスト物理のおすすめ勉強法のポイントとアドバイス
今回の「【共通テスト】物理(2024)の問題解説・平均点・おすすめ勉強法は?」についてのまとめです。
・共通テストの物理は難化傾向にある
・まずは基本問題を確実に取れるようにしよう
・「リードLightノート物理」+α(エッセンス・良問の風)をどれだけ完璧に仕上げることができるかがカギを握る
物理で高得点が取れるようになると、成績が安定してきます。
そのため、短期集中で一気に力をつけるようにしよう!