と思っている高校生や浪人生のみなさん!
今回は「共通テスト世界史B(2024)の問題解説・平均点・おすすめ勉強法は?」についてみていきますよ。
✓内容
✓対象となる人
✓結論
✓記事を書いた人
教科別おすすめ勉強法
①英語リーディング | ②英語リスニング | ③数学ⅠA | ④数学ⅡB |
⑤現代文 | ⑥古文 | ⑦漢文 | ⑧物理基礎 |
⑨化学基礎 | ⑩生物基礎 | ⑪地学基礎 | ⑫物理 |
⑬化学 | ⑭生物 | ⑮世界史B | ⑯日本史B |
⑰地理B | ⑱現代社会 | ⑲倫理 | ⑳政治・経済 |
㉑倫理・政経 | ㉒情報Ⅰ |
共通テスト世界史B(2024)の問題形式と難易度は?
【動画】共通テスト世界史Bの過去問分析(2023)とおすすめ勉強法は?
ア 共通テスト世界史の問題傾向や平均点は?
→昨年よりも難しくなった
下の表は2023年の共通テスト世界史Bの問題傾向や難易度についてです。
難易度 | 難化 |
出題分野 | (1)歴史の中の女性(16点) (2)世界史上の君主の地位の継承(18点) (3)歴史知識に関する議論(24点) (4)歴史資料についての考察(24点) (5)歴史統計(18点) |
平均点 | 58.43点↓ |
2023年の共通テストの世界史Bは前年度に比べると難易度が大幅に上がりました。
それは、長い文章や図、地図、グラフを読み解く問題が増加したからです。
しかし、世界史Bは日本史Bよりも範囲が広い分、問われている内容は基本的な用語が中心です。
そのため、まずは基本的なレベルの用語を確実に覚えていく勉強をするようにしましょう。
イ 共通テスト世界史で高得点を取るには?
→太字レベルの用語の内容を完璧に理解しよう
共通テスト世界史で高得点を取るためには、教科書の太字レベルの用語を完璧に覚えることが必要になります。(早慶で出るような難易度の高い用語の暗記は不要です。)
多くの人は一問一答集を使って用語を覚えていきますが、それでは共通テストでは高得点を取ることができないからです。
用語を覚えることはもちろんですが、用語の意味やいつの時代のものか、どこの国(地域)のものかまでしっかりと理解する必要があります。
例えば、2022年の本試験では、
という選択肢がありました。(この選択肢は×です。)
山川の教科書を見ると「アラスカ」は太字になっているため重要語句です。
しかし、そこだけ覚えていてもこの選択肢が合っているかどうかは判別できません。
この場合、「ソ連はアメリカ合衆国にアラスカを売却した」というように用語の周辺の内容を理解しないと正解できないのです。
他にも2022年の本試験には、
・ガザン=ハンが黄帽派に改宗した(正解は「イスラム教」)
といったように、用語の周辺の内容を問う問題が多く出ました。
そのため、難しい用語の意味を覚えるのではなく、基礎レベルの用語の意味をよく理解するようにしましょう。
一問一答の暗記は早めに終わらせ、センター試験や共通テストの過去問などをできるだけ多く解くことをおすすめします。
ウ 前年度2023年の共通テスト世界史Bの過去問題の分析や解説は?
→史料を読み解く問題が多かった
A 第1問(歴史の中の女性・16点)
第1問は世界史の総合問題です。
問1の「空欄(ア)の国の歴史について述べた文として正しいものを選べ」という問題では、まず文章から(ア)の国がどこかを推定し、それを元に選択肢ア~エの正誤判定をするという問題です。
そのため従来のものに比べて、難易度は多少上がりました。(ただし、選択肢ア~エの内容から(ア)の国がロシアであることはなんとなくはわかります。)
B 第2問(世界史上の君主の地位の継承・18点)
第2問は古代・中世に関する問題でした。
A問題がヨーロッパ、B問題が中東(イスラーム世界)です。
世界史の問題で高得点をとるには、「キーワード・意味・国(地域)・時期」をセットで覚えることです。
一問一答などで用語を覚える際には、このことを意識して覚えるようにしましょう。
例えば、今回出た「サンバルテルミの虐殺」というキーワードでは、
までを理解しておくと解きやすかった問題でした。
C 第3問(歴史知識に関する議論・24点)
第3問は中世・近世に関する問題でした。
A問題がヨーロッパ、B・C問題が中国です。
中国史の問題が多く出題されました。
そのため、中国を初め、各国の歴史を時系列ごとに知識の整理することをやっておくといいでしょう。
D 第4問(歴史資料についての考察・24点)
第4問は古代のヨーロッパがメインの問題でした。
ここでは資料を読み解く問題が多かったです。
そのため、共通テストの過去問や予想問題集をたくさん解いて、資料を素早く読めるようにしましょう。
E 第5問(歴史統計・18点)
第5問は近代に関する問題です。
今回は現代(戦後史)に関する問題はありませんでした。
しかし、今後は出題される可能性があるため、捨てることなく勉強をするようにしましょう。
また、第5問では東南アジアに関する問題が出題されました。
そのため、東南アジアやオセアニア、南米、アフリカなどの歴史もしっかりと復習するようにしましょう。
共通テスト世界史B(2024)の対策はいつから始めるべきか?
ア 共通テスト世界史B(2024)の対策はいつから始めるべきか?
→基礎固めが終わり次第、共通テストの過去問を解いていこう
「共通テスト世界史Bの対策はいつから始めたらいいんだろうか?」
このように思っている人は多いでしょう。
結論としては基礎固めが終わり次第、過去問演習を始めるようにしてください。
また過去問演習を始めるタイミングとしては、マーク模試の直前からやるのがおすすめです。
一般的に全統共通テスト模試や進研大学入学共通テスト模試といった模試は、
②高3の5~6月
③高3の夏
④高3の秋(10~11月)
といった時期に行われます。
ですので、早い時期に基礎固めが終わっている人は高2の2月の模試の前に過去問を解き始めてもいいのです。
ただ、高3の11月以降から共通テストの過去問を解き始めると力試しができる模試を受けるチャンスがなくなってしまいますので、どんなに遅くても10月くらいまでには過去問演習ができるようにしましょう。
共通テスト世界史B(2024)で9割取るための勉強法は?<高1・2編>
高1・2の間は、世界史Bの共通テスト対策は特にやる必要はありません。
ですが、学校の定期テストの勉強はしっかりとやるようにしましょう。(授業で小テストがある場合は、そちらの勉強もしっかりとやるようにして下さい。)
それは、定期テストで結果を出すことができれば世界史Bの基礎を固めることができ、それがそのまま共通テスト世界史Bの対策にもつながるからです。
また、高1・2の時期の受験勉強は英語と数学(文系数学・理系数学)を中心に進めるようにしましょう。
それは、この2教科は範囲が広いため仕上がるのに時間がかかるからです。
そのため、世界史Bの共通テスト対策は高3になってから始めるようにしましょう。
共通テスト世界史B(2024)で9割取るための勉強法は?<基礎固め>
ア 歴史の流れをつかむ
→歴史の流れをつかむことから始めよう
共通テスト世界史Bの基礎固めの勉強法の一つ目は、歴史の流れをつかむことです。
世界史の勉強のメインは一問一答の用語暗記ですが、その暗記をスムーズに進めるには、歴史の流れをつかむことが大切になってきます。
そのため、用語暗記をする前に教科書や参考書を読んで、その時代の流れを確認するようにしましょう。
そして、日本史の流れをつかむためのおすすめの参考書は以下の通りです。
①「一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書」(SBCreative)
この参考書は、ムンディ先生こと山崎先生の書かれたベストセラーになった本です。
非常に読みやすく短時間で読み切ることができます。
ただし、この本1冊で全ての内容を網羅しているわけではありませんので、あくまで最初の1冊という位置づけで使うようにしましょう。
②「詳説世界史B」(山川出版社)
大学受験の世界史の勉強をする上で必須の参考書(教科書)です。
共通テストや多くの大学入試ではこの本に書かれている内容を元に出題されます。
そのため、教科書に書かれている内容はもちろんのこと、史料や写真、グラフなどにも目を通すようにしましょう。
ただし、教科書はページ数が多いので、最初はサラッと読む程度で十分です。
あとは、
②歴史の流れを確認したいとき
などに読むようにしましょう。
そうすることで、だんだんと歴史の流れが頭の中に入るようになります。
また、「イギリスの歴史の流れを知りたい」・「アフリカの歴史の流れをおさえたい」というように地域別の歴史を整理したい場合は、学研の「タテから見る世界史」も見ていくといいでしょう。
イ 重要用語の暗記
→最初に太字レベルの用語の暗記から始めよう
共通テスト世界史Bの基礎固めの勉強法の二つ目は、太字レベルの用語の暗記です。
世界史Bの勉強のメインは一問一答集を使った用語の暗記です。
しかし、最初からあまりにも細かい(難しすぎる)用語まで覚えようとすると、時間がいくらあっても足りません。
そのため、最初は教科書の太字レベルの用語から覚えるようにしてください。
なお、おすすめの問題集は「世界史B一問一答必修版」(東進ブックス)です。
この本は、他の一問一答問題集とは異なり、最重要語句のみが載っている問題集です。
そのため、共通テストに出る語句を短時間でマスターすることができます。
また、一問一答の勉強の仕方としては、
②暗記を始める
③覚えていなかった問題については覚えるようになるまで繰り返す
という流れがおすすめです。
ここで大事なのは、いきなり暗記をしないことです。
まずやるべきことは、頭の中に知識を入れることです。
そのためにも問題文と語句を何回も読むようにしましょう。
そうすることで、暗記を始めるときにスムーズに進めることができます。
具体的に言えば、「世界史B一問一答必修版」の問題の一つに、
という問題があります。
この文章を
といったように用語を入れた上で、何度も読むようにしましょう。
何度も読むことで頭の中に文章が残るようになり、覚えやすくなります。(だいたい10回くらい読むと効果はかなり出てきます。)
例えば、日曜日から1週間で問題集の30ページ分の用語を覚えるとしたら、
・月 朝晩各2回ずつ30ページ分の文章を声に出して読む
・火 朝晩各2回ずつ30ページ分の文章を声に出して読む
・水 朝晩各2回ずつ30ページ分の文章を声に出して読む
・木 朝晩各2回ずつ30ページ分の文章を声に出して読む
・金 暗記
・土 最終チェック
という感じでやります。
最初の5日間は音読に徹し、6日目(金曜日)に暗記をします。
ただ、いきなり暗記するのに比べると、日~木の間で20回文章を読んでいますので圧倒的に覚えやすくなります。
そして、最後の7日目(土曜日)に最終チェックをします。
こうやって覚えると忘れにくくなるため、ぜひこのやり方で覚えてみてください。
ウ 基本的な問題集を解く
→問題演習を通じて用語の定着度を高める
共通テスト世界史Bの基礎固めの勉強法の三つ目は、基本的な問題集を解くことです。
共通テストでは早慶上智のような細かい内容は出ません。
教科書の太字の用語をしっかりと覚えていけば高得点が取れるようになっています。
ですが、一問一答の暗記だけではなかなかできるようにはなりません。
そのため、「大学入学共通テスト 世界史Bの点数が面白いほどとれる一問一答」のような易しめの問題集を一冊やることをおすすめします。
「大学入学共通テスト世界史Bの点数が面白いほどとれる一問一答」は過去のセンター試験や共通テストに出た問題を時代ごとに編集した問題集です。
そのため、まだ世界史を最後まで習っていなくても使うことができますし、苦手な時代を集中して復習することもできます。
また、「大学入学共通テスト世界史Bの点数が面白いほどとれる一問一答」の使い方としては、
②できなかった問題は解説を読んだり、参考書などを読んだりして理解を深める
③答えがパッと言えるようになるまで繰り返し練習をする
でやっていくとよいでしょう。
まずは共通テストで7割取れるレベルまで引き上げることが大切になってきます。
共通テスト世界史B(2023)で9割取るための勉強法は?<過去問演習>
エ 共通テスト対策問題集を解く
→共通テストの問題形式に慣れよう
共通テストと私大、国公立二次試験では世界史の問題傾向はまるで異なります。
私大は用語の穴埋め問題が中心で、国公立二次は記述問題や論述問題が中心です。
また、大学によっては出題される時代やテーマが偏っていることもあるでしょう。
一方で共通テストは、複数の史料を見比べる問題が出る、政治史だけでなく文化史・外交史・経済史など様々なテーマが出る、原始から近現代までどの時代も満遍なく出るといった特徴があります。
そのため、共通テストで高得点を取るには、共通テスト対策をしっかりとやることが大切になってきます。
そして、共通テスト世界史Bの対策問題集としておすすめなのが、「大学入学共通テスト世界史B重要問題集」です。
「大学入学共通テスト世界史B重要問題集」は、実教出版から出版している世界史Bの問題集で、センター試験や共通テストに出た問題を時代別に並び替えた問題集です。
この問題集は、時代ごとに問題が載っているため、
・苦手な時代や地域の問題を集中的に解きたい
といった使い方ができる問題集です。
また、この本の使い方は、
②解説を読む(全ての選択肢の正誤判定ができるようにする)
③知識があいまいな内容は教科書や参考書に戻って復習をする
です。
問題を解いて終わりではなく、弱い単元を見つけ、それをしっかりと復習をすることで力がついていきます。
オ センター試験の過去問を解く
→最初はセンター試験の過去問から解いていこう
A どの問題集から始めるべきか?
共通テストに比べるとセンター試験は問題の難易度が若干易しめです。
そのため、最初は赤本や黒本などを使ってセンター試験の過去問を解いていきましょう。
そこである程度の点数が取れれば順調に勉強が進んでいるといえます。
一方であまり点数が取れない場合は、再度参考書や問題集に戻って復習をするようにしましょう。
二次試験と比べると共通テストの世界史Bはどの分野からも満遍なく問題が出ます。
そのため、普段あまりやっていない単元は特に念入りに復習をするようにしましょう。
そして2020年までのセンター試験の過去問(本試験・追試験)を解き終えたら、仕上げに2021~23年の共通テストの問題を解くようにして下さい。
B いつから過去問演習を始めるべきか?
なお、赤本や黒本でセンター試験の過去問を解き始める時期は、夏休み~秋くらいがおすすめです。
それは、この時期には全統共通テスト模試や駿台ベネッセ共通テスト模試などの共通テスト模試があるからです。
模試に向けて勉強を進めることで計画的に勉強をすることができます。
ですので、模試がある直前にある程度センター試験や共通テストの過去問を解き終わっている状態に仕上げるようにしましょう。
カ 予備校の予想問題集を解く
→最初は東進、河合がおすすめ
最後に各予備校が出している予想問題集を解いていきます。
各予備校が出している予想問題集の特徴としては、
②東進 難易度は本試験レベル。解説動画がついている。
③代ゼミ 難易度は教科によってバラツキがある。大きな書店でないと売っていない。
④駿台 難易度は難しめ。
⑤Z会 難易度はかなり難しい。大きな書店でないと売っていない。
となっています。
そのなかでおすすめは、河合塾と東進です。
河合塾のものは前年度の全統共通テスト模試(全5回)が載っており、全統共通テスト模試対策にもなります。
また東進のものはオリジナルの模試が3回分と過去問が2回分載っており、かつ動画では共通テスト世界史Bの勉強法について詳しく説明がされています。
まずはこの2冊の問題集から解き、時間に余裕のある人や難しめの問題を解きたい人は駿台の問題を解いていけばいいでしょう。(駿台の問題集はややレベルが上がります。)
また、共通テスト本番直前には「予想問題パック」も出ますので、力試しにこちらの問題集も解いてみてください。
共通テストが始まってまだ日が浅いため、過去問があまりありません。
そのため、予想問題集を積極的に解くようにしましょう。
【まとめ】共通テスト世界史Bのおすすめ勉強法のポイントとアドバイス
今回の「共通テスト世界史B(2024)の問題解説・平均点・おすすめ勉強法は?」についてのまとめです。
・共通テストの世界史Bは難化傾向にある
・まずは世界史Bの内容を理解し、かつ重要用語をしっかりと覚えるようにしよう
・センター試験の過去問をやってから共通テストの問題を解くと効果的
世界史Bで高得点を取るには相当の時間がかかります。
そのため、早い時期からコツコツと勉強するようにしましょう。