と思っている高校生や浪人生のみなさん!
今回は「静岡大学国語の問題傾向と難易度を徹底解説!選ぶべき問題集とは?【2025年】」についてみていきますよ。
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✓対象となる人
✓記事を書いた人
静岡大学国語の問題傾向(2024年)・難易度・解答速報は?
【動画】「とよはし練成塾」塾長が話す!2025年静岡大学国語入試の問題傾向や難易度は?
ア 出題形式・難易度(2024年)
→学部ごとに問題数や出題分野は異なる
静岡大学の国語は学部ごとに大きく問題形式が異なります。
A 人文社会(社会・言語文化)・教育・グローバル共創科学
【問題数】3問
【解答時間】80分
【出題範囲】現代文+古文+漢文
【難易度】やや難レベル
B 人文社会(法・経済)
【問題数】2問
【解答時間】50分+50分
【出題範囲】現代文
【難易度】やや難レベル
静岡大学の国語は現代文・古文・漢文が各1題ずつ出題され、解答時間は80分となっています。(法学部・経済学部は現代文+小論文の2題で解答時間はそれぞれ50分です。)
また、よく出るジャンルとしては、
・古文 和歌・俳諧を含む文章が多く出題されている
・漢文 さまざまな分野から出題されている
となっています。
そのため、上のジャンルの文章を中心に読んでおくと、スムーズに解くことができます。
イ 人文社会(社会・言語文化)・教育・グローバル共創科学学部の問題分析(2024)
→現代文の難易度が非常に高い
人文社会(社会・言語文化)・教育・グローバル共創科学学部の問題は解答時間が80分で、大問は全部で3問です。
第1問 現代文(評論)
問1:漢字の書き
しっかりと漢字で点数が取れるように、1冊漢字の問題集を解くようにしましょう。
問2:内容説明問題
ソクラテスの「不知」の特徴を説明する問題です。
傍線部(ア)<漢字の問題>以降の段落に、「不知」の特徴について3つ書かれています。
問3:内容説明問題
筆者はソクラテスについてどのような点を理解する必要があるかを述べる問題です。
傍線部Bの冒頭に「この点」とあり、「この点」の指す内容はその前の2段落に書かれています。
問4:内容説明問題
「強い条件」について述べている箇所を抜き出す問題です。
「強い条件」の一つ前の段落に、「この条件から「知っている」と言える場合を判定すると、」とあります。さらにその3段落前から、「この条件」についての説明が書かれています。
問5 理由説明問題
なぜ「知らない」と認めることが「反日常」と言えるのかを答える問題です。
傍線部直後に、「日常生活の基盤を掘り崩す」とあります。そのキーワードを元に根拠となる部分を探していくと、傍線部Cのある段落の一つ前の段落に、「日常生活でのさまざまな情報の把握を、人生における信念のほとんどがその基準に当てはまらない。」とあります。あとは、その後の段落の内容を踏まえてまとめるようにしましょう。
問6 意見論述問題
自分が知っていると思い込んでいただけだと気づいた事柄を挙げながら、「知る」ということについて自分の意見を述べる問題です。
本文の内容を踏まえつつも、自分の身の回りの体験を思い出して簡潔にまとめるようにしましょう。
第2問 古文(大和物語)
問1:単語の意味を問う問題
いずれも頻出単語であるため、確実に正解したい問題です。
問2 文法問題
4つの傍線部の中で性質の異なる助動詞を求める問題です。(イ)は過去、それ以外は完了の助動詞です。
問3 空欄補充問題
敬語の知識を問う問題です。天皇や院に話す際の謙譲語は「奏す」です。
問4 現代語訳
「なほ世に経(ふ)まじき心ちしければ」を現代語訳にする問題です。
「なほ【やはり】世に経【生きていく】まじき【「不可能」】心ちしけれ【「過去」】ば【~ので】」となります。
問5 内容説明問題
波線部Bについて説明する問題です。波線部の主語は「帝」で、その前の文に「采女(うねべ)が死んだことを当初帝は知らなかったが、周りの人がそのことを申し上げた」とあるため、そこを中心にまとめていけばいいことになります。
第3問 漢文(呂氏春秋)
問1:書き下し文
傍線部①の文章を書き下し文にする問題です。
「以」は「~によって」、「雖」は逆接の意味、「将(まさに~んとす)」は再読文字で、「今にも~しようとする」という意味になります。
問2:内容説明問題
傍線部②の文章を具体的に説明する問題です。
傍線部②の前の文に、「木は枯れると強くなり、壁は乾くと軽くなる」という内容の文があります。
問3:現代語訳
傍線部③の文章を現代語訳する問題です。
文の中にある「小察(狭い視野で物事を考える)」と「大理(大局的に道理を理解する)」という単語が反対の意味となります。
【問題講評】古文・漢文は分量が少ないので先に解いておきたい。一方、現代文は文章が難しめで、かつ記述問題が中心なので時間をかけて取り組むようにしたい。
ウ 人文社会学部(法・経済)の問題分析(2024)
→現代文の難易度が非常に高い
人文社会学部(法・経済)の問題は解答時間が50分+50分で、大問は全部で2問です。
第1問→人文社会(社会・言語文化)・教育・グローバル共創科学学部と同じ問題
第2問 現代文(評論)
法学部は、「旧植民地の美術品、欧州で返還論 歴史清算に外交も絡む」という内容から、経済学部は、「第3の支柱ーコミュニティ再生の経済学」という内容から出題されました。
いずれも学部も原稿用紙1枚程度の文章でまとめるため、普段から長い文章を書く練習が必要になってきます。
2025年静岡大学入試国語で高得点を取るための勉強法やおすすめ問題集は?
静岡大学国語の入試対策の基本的な流れとしては以下の通りです。
ア 基礎固め
→古文・漢文の復習を高2の終わりまでに終わらせよう
静大の国語の問題はやや難しいレベルの問題で構成されています。(特に現代文)
加えて、近年の共通テストでは、難易度が上がり、かつ試験科目も増えています。
そのため、高2の終わりまでに古文・漢文の基礎固めを終えるようにしましょう。(遅くとも高3の夏休みに入る前には終わらせるようにして下さい。)
それは、古文単語や古典文法、漢文句法の知識がないと、文章問題を解いてもなかなか点数が伸びるようにはならないからです。
また、時間に余裕があれば、現代文の対策(漢字・語句の意味暗記など)もやっていくといいでしょう。
①現代文
・漢字の読み書きを覚える:「基礎からのジャンプアップノート 漢字2500 書き取り・読み方ドリル(旺文社)」で漢字の読み書きの練習をする。
・語彙力のアップ:「ゆる語訳現代文単語(学研)」で語句の暗記を、「現代文のコア(かんき出版)」で頻出テーマのあらすじをつかむ。
・現代文の読み方を学ぶ:「宗のたった4時間で現代文(学研)」で現代文の読み方を学ぶ。
②古文
・古文単語の暗記:「覚えやすく忘れにくい精選古文単語300PLUS(三省堂)」で古文単語を覚える。
・古典文法の復習:「八澤のたった6時間で古典文法(学研)」を読んで、文法を理解する。また、「高校やさしくわかりやすい古典文法(シグマベスト)」を解いて古文文法の復習をする。
・古文常識の復習:「源氏でわかる古典常識(学研)」を読んで、古文常識を身につける。
③漢文
・漢文句法の暗記:「岡本のたった3時間で漢文句法(学研)」を読んで、句法を理解する。また、「高校やさしくわかりやすい漢文句法(シグマベスト)」を解いて漢文句法の復習をする。
イ 基本問題演習期+共通テスト対策
→今まで身につけた知識を使って文章問題にチャレンジしよう
高3の1学期(夏休み)からは本格的に文章読解の練習をしていきます。
その時には、いきなり入試レベルの問題を解くのではなく、最初は基本的なレベルのものからやっていくといいでしょう。
また、高3の5月以降は共通テスト模試の回数が多くなりますので、1学期のうちに一度共通テスト対策をすることをおすすめします。
①現代文
・基本レベルの問題集を解く:「入試現代文へのアクセス基本編(河合出版)」や「新・現代文レベル別問題集(東進ブックス)」で現代文の問題を解く
・共通テスト対策:「きめる共通テスト現代文(学研)」を読んで、共通テスト国語の解き方を学ぶ。その後は共通テストの過去問を解く。
②古文
・基本レベルの問題集を解く:「古文レベル別問題集2・3(東進ブックス)」で古文の問題を解く。
・共通テスト対策:「きめる共通テスト古文・漢文(学研)」を読んで、共通テスト国語の解き方を学ぶ。その後は共通テストの過去問を解く。
③漢文
・基本レベルの問題集を解く:「全レベル別問題集漢文2・共通テストレベル(旺文社)」で漢文の問題を解く。
・共通テスト対策:「きめる共通テスト古文・漢文(学研)」を読んで、共通テスト国語の解き方を学ぶ。その後は共通テストの過去問を解く。
ウ 発展問題演習期
→できるだけ多くの問題を解いて実践力をつけていこう
基本レベルの問題を解き終えたら、次に発展レベルの問題を解いていきます。(高3の秋以降に取り組めるようにしましょう。)
特に静大の現代文では記述量が多いため、記述問題対策をしっかりとやる必要が出てきます。
①現代文
・共通テスト過去問および予想問題集を解く
・記述式の問題集を解く:「上級現代文(桐原書店)」を解いて、記述問題の解き方をつかむ
②古文
・共通テスト過去問および予想問題集を解く
・応用レベルの問題集を解く:「古文レベル別問題集4(東進ブックス)」や「得点奪取古文(河合出版)」で古文の問題を解く。
*得点奪取は時間に余裕のある人向けです。
③漢文
・共通テスト過去問および予想問題集を解く
・応用レベルの問題集を解く:「得点奪取漢文(河合出版)」で漢文の問題を解く。
*得点奪取は時間に余裕のある人向けです。
④ 過去問演習
最後に過去問を解いていきます。
なお、過去問を解き始める時期は、
・共通テスト明け
がおすすめです。
静大の赤本は過去3年分の問題が載っていますので、まずは3年分を解いていきましょう。
そして、それが終わったら、さらに古い年度の問題を解くか、他大学の問題を解くことをおすすめします。(学校の進路指導室にはさまざまな大学の赤本が置いてあるため、それを上手に使うようにしてください。)
また、過去問を解いてできなかった問題は必ず復習するようにして下さい。
過去問演習と復習を繰り返すことで、徐々に得点力が上がっていきます。