と思っている高校生や浪人生のみなさん!
今回は「愛知県立大学国語(2023)の入試対策と過去問分析、おすすめ参考書や問題集は?」についてみていきますよ。
✓内容
✓対象となる人
✓記事を書いた人
愛知県立大学の配点、試験科目、合格最低点は?
河合塾の「Kei‐Net大学検索システム」では、
・共通テストの科目および配点、ボーダーライン
・二次試験の科目および配点、偏差値(難易度)
などを確認することができます。
愛知県立大学の場合は共通テストと二次試験の配点がほぼ同じ(共通テストの方がやや配点が高め)です。
そのため、共通テストでいい点数を取ることが大切になってきます。
また、愛知県立大学の各学部の過去2年間の倍率は「大学受験パスナビ」で確認することができます。
年度によって倍率が大きく変動する学部・学科もありますので、参考程度に見るようにしましょう。
なお、各学部の合格最低点は同じく「大学受験パスナビ」(上のものとは別のページ)で知ることができます。
愛知県立大学国語(2022)の難易度、問題形式、解答時間は?
ア 問題数と解答時間
→学部によって試験範囲と時間が異なる
愛知県立大学の国語は学部によって試験範囲と解答時間が異なり、
・日本文化学部、教育福祉学部→現代文・古文・漢文計3題(90分)
となっています。
外国語学部は現代文のみであるため時間的に余裕がありますが、日本文化学部と教育福祉学部の場合は90分で3題解かないといけませんので時間的には結構厳しめです。
また、よく出るジャンルとしては、
・古文 源氏物語および近世の文章
・漢文 説話的な文章
となっています。
上のジャンルの文章を中心に読んでおくと、スムーズに解くことができます。
イ 問題形式
→古文・漢文の基礎はしっかりと固めておくこと
愛知県立大学の国語の問題形式は、
・古文 単語の意味、文法、口語訳、和歌解釈、内容説明
・漢文 読み、書き下し文、訓点、口語訳、内容説明
となっています。
上の赤字部分は知識問題であるため、まずは古文・漢文の基礎固め(古文単語の暗記、古典文法・漢文句法の復習など)をしっかりとやるようにしましょう。
その後は読解練習をメインに行い、得点力を上げるようにしましょう。
愛知県立大学国語(2022)の過去問分析は?
ア 2022年愛知県立大学国語(第1問・現代文)
→文章の意味が取りづらい内容
第1問は「意味の発生学-ジル・ドゥルーズの文学論をめぐって」がテーマの現代文(評論)でした。
なお、第1問は全学部共通の問題です。
文章量は短めですが、話の内容が取りづらい内容です。
また、先に問題文を読んでから本文を読むようにすると、より効率的に読み進めることができます。
問1は漢字の読み書きですのでここでしっかりと点数を取るようにしましょう。
問2は慣用句に関する問題です。
「物事が間を置かずに起こる」という意味の慣用句(正解は踵を( )する)を答える問題ですが、やや難易度が高めでした。
問3は「特権的である理由」を答える問題です。
傍線部の一文は、「つまり、解体とは徹底された解釈、分析することが創造につながる特権的な行為である。」です。
ここでのポイントは、
・解体=バラバラにする、特権的=普通は無理であることが特別に可能になる
ことです。
本来は、解体すると破壊につながるのが、文学においてはそれが創造につながることが特権的になるというわけです。
問4は「文学作品を成立させる具体的な行為」を答える問題です。
第2段落の中盤に「ただし、文学作品を成り立たせている・・・」という文があるため、この辺りに答えがあります。
問5は「宙吊りの状態が優れた作品を生み出す条件である理由」を答える問題です。
まず傍線部の前文に、「その結果として、~意味と無意味との間で宙吊りになる」とあります。
また優れた作品については第1段落に詳しく書かれていますので、そこに解答の根拠があることになります。
問6は「文学=批評」とはどういうことかを答える問題です。
文学については第1段落、批評については第3段落にあり、さらに「文学=批評」については第3段落の終わりの方に書かれています。
イ 2022年愛知県立大学国語(第2問・古文)
→近代の古文から出題された
第2問は「松陰日記」(古文)が出題されました。
この日記は江戸時代に柳沢吉保の側室であった正親町町子が書いた物語です。
また、問題は全部で7問ありますが、最後の2題はやや難易度の高めの問題でした。
問1は古文単語の意味を問う問題です。
どれも基本単語ですのでここは完答したいところです。
問2は文法問題です。
このタイプの問題は、助動詞の上と下の言葉を見ること、文脈から意味を判断することが大切です。
例えば、Xの場合は、「人めして、露すこしはらはせて」ですが、まず「せ」の下が「て」ですので、「せ」が連用形の形になります。
そうなると使役・尊敬「す」(せ・せ・す・する・すれ・せよ)と分かります。
また、「人めして」とあるので、誰か他の人に露をはらわせたとわかるので、この「せ」は使役の意味になることがわかります。
このようにして考えていくようにしましょう。
問3は現代語訳の問題です。
問題文にある和歌を元に現代語訳をする問題です。
まつが「待つ」と「松(虫)」の掛詞であることが見抜けるかどうかがポイントとなります。
問4は敬語の問題です。
傍線部②は地の文ですので、作者(正親町町子)からの敬意になります。
問5は主語を答える問題です。
傍線部②は「さっぱりした」という意味です。
吉保が来るということで「あづかり(管理人)」が掃除や手入れをしたのです。
問6は庭の様子について答える問題です。
庭については、第2段落の「月頃、~ところえがほなり」までの2文に書かれています。
問7は保明の心情の変化について答える問題です。
最初は第3段落第3文の「かうしづかなる所に~」という心境でしたが、のちに「山里の~」の和歌の次の文(もろともに、~)及び最終文(されど、御心地は~)という心境に変わっていきました。
何から何に変わったというふうに書くようにしましょう。
ウ 2022年愛知県立大学国語(第3問・漢文)
→内容がつかみやすい文章
第3問は「蒙求」(漢文)が出題されました。
問1は漢字の読みを問う問題です。
基本単語ですのでここは確実に正解したいところです。
問2は書き下し文にする問題です。
「A与B」でAとBという意味になります。
また、「可し」は助動詞なのでひらがなで書くようにしましょう。
問3は返り点をつける問題です。
令は使役形ですので、「令+主語+動詞+補語(目的語)」の形をとります。
問4は現代語訳にする問題です。
「何因」は「どうして」という意味で、さらに有が「あらんや」となっているので反語となります。
問5は主語を答える問題です。
傍線部⑤の前文で上が商を褒め、その結果丞相になったことが読み取れますので、主語は王商となります。
問6は内容説明問題です。
まず(1)は、傍線部の前文が「鳳怨商」とあります。
また(2)は、傍線部の後の文に「卒為所中、免相甍」とあり、ここが答えになります。
ただし、「甍」の意味が若干つかみづらいです。
愛知県立大学国語の入試対策、おすすめ参考書は?
愛知県立大学国語の入試対策の基本的な流れとしては以下の通りです。
ア 高3の1学期まで
→古文・漢文の基礎固めを中心にやろう
高3の1学期は古文・漢文の基礎固めを中心に行いましょう。(外国語学部は現代文のみの出題ですが、共通テストや私大では古文・漢文があるため、この時期にしっかりと基礎固めをするようにして下さい。)
それは古文単語や古典文法、漢文句法の知識がないと文章問題を解いてもなかなか点数が伸びるようにはならないからです。
夏休みから読解の練習ができるように計画的に勉強を進めていきましょう。
①現代文
・現代文の読み方を学ぶ:「ゼロから覚醒はじめよう現代文」
*時間に余裕があれば、「入試漢字マスター1800+」などで漢字の読み書きの勉強をするようにしましょう。
②古文
・古典文法の復習:「富井の古典文法をはじめからていねいに」、「基礎からのジャンプアップノート古典文法」を解く
・古文常識の復習:「源氏でわかる古典常識」を読む
③漢文
・漢文句法の暗記:「漢文ヤマのヤマ頻出重要句法66」、「基礎からのジャンプアップノート漢文句法」を解く
イ 夏休み
→基本的な問題集を使って読解のしかたを学ぼう
夏休みからは本格的に文章読解の練習をしていきます。
いきなり入試レベルの問題を解くのではなく、最初は基本的なレベルのものからやっていくといいでしょう。
①現代文
・基本レベルの問題集を解く:「入試現代文へのアクセス基本編」
②古文
・古文読解の勉強をする:「富井の古文読解をはじめからていねいに」、「古文上達基礎編読解と演習45」を解く
③漢文
・漢文の問題に慣れる:「漢文道場基礎編」を解く
ウ 秋~入試直前
→できるだけ多くの問題を解いて実践力をつけていこう
秋以降は問題演習がメインとなります。
まずは共通テストの過去問を解き、共通テスト模試に備えていきます。
その後は応用レベルの問題集を解いたり、記述対策の問題集を解いたりして実践力をつけていきましょう。
*「上級現代文」には要約問題もありますので、そこもぜひやっていくようにしましょう。
②古文
・共通テスト対策問題集を解く
・応用レベルの問題集を解く:「岡本梨奈の古文ポラリス1・2」
・記述式の問題集を解く:「得点奪取古文記述対策」
③漢文
・共通テスト対策問題集を解く
・記述式の問題集を解く:「得点奪取漢文記述対策」
最後の仕上げに過去問演習に入ります。
まずは愛知県立大学の問題を解き、それが終わったら他の大学の過去問を解くといいでしょう。(古文・漢文などは全訳がついている大学の問題を解くのがおすすめです。)
問題をたくさん解くことで実践力が身についていきます。
愛知県立大学入試合格個別指導コースについて
当塾では愛知県立大学の入試を受験予定の高校3年生を対象とした「共通テスト・国公立大学入試対策個別指導コース」がございます。
*現在高1・2年生の方は「高1・高2定期テスト・大学入試対策個別指導コース」から始まり、高3時に「共通テスト・国公立大学入試対策個別指導コース」に切り替わるようになります。
このコースの対象となる人は、
・学校推薦型選抜での愛知県立大学の受験も視野に入れている人
です。
そして、当塾の指導プランとしては
②高3 共通テスト対策及び二次対策(英語・国語)
*学校推薦型選抜を受験予定の方には面接および小論文の対策も致します。
となっております。(当塾では配点の高い共通テストの対策を優先し、合格レベルに達した後で二次試験の対策をいたします。)
愛知県立大学に合格したい方、受験を考えている方に合った指導をさせていきます。
TEL 0532-74-7739
月~金 14:30~22:00