と思っている高校生や浪人生のみなさん!
今回は「名古屋市立大数学(2024)の過去問傾向、難易度、参考書や問題集のおすすめは?」についてみていきますよ。
✓内容
✓対象となる人
✓記事を書いた人
名古屋市立大学数学(2023・医、芸術工、経済、データサイエンス)の問題傾向・過去問分析は?
ここでは、「全国大学入試問題正解(数学・国公立大編)」に掲載されている学部について問題を分析しています。
A 全体の講評(医・芸術工・経済・データサイエンス<前期>)
名古屋市立大学の数学は全部で4問が出題され、試験時間が120分です。
また、入試の特徴としては、
②標準~やや難レベルの問題が中心
③計算量が多い問題がよく出る
④複数の分野が絡んだ融合問題が出る
となっています。
そのため、チャート式などの参考書で解法暗記をしたら、できるだけ多くの過去問を解いていくといいでしょう。
そうすることによって思考力が身に付き、名市大の問題に対応できるようになります。
名古屋市立大学の数学の問題は受験する学部によって解く問題が変わってきます。
・芸術工学部:大問1~3,6
・経済学部:大問1~3,7
・データサイエンス学部:大問2,3+1・8から1問、6・7から1問選択
B 第1問(数列)
第1問は数学Bの数列の問題から出ました。
(1)は数列の一般項を求める問題です。
(2)はb15の桁数を求める問題です。
常用対数の考えを使って求めていきましょう。
(3)はΣが含まれた計算ですが、(等差)×(等比)の場合の解き方でやればOKです。
【問題講評】典型問題だがややひねった感じで問題が出ている。解き方が思いつくかどうかがカギを握った。
C 第2問(確率)
第2問は数学Aの確率の問題から出ました。
(1)はpn、(2)はqnを求める問題です。
具体的な数字を代入して考えると答えやすいです。
(3)は場合分けをして一つずつ正確に求めるようにしましょう。
【問題講評】できる人とそうでない人の差がつきやすい問題。演習量がモノをいう問題であった。
D 第3・4問(空間ベクトル)
第3・4問は数学Bの空間ベクトルの問題から出ました。
第3問と第4問はほぼ同じ問題ですのでまとめて説明していきます。
(1)はa、cの値を求める問題です。
垂直条件を使って求めるようにしましょう。
(2)はnベクトルの座標及び大きさを求め、そこから垂直条件を使って求めるようにしましょう。
(3)は内積を求める問題です。
(4)は四面体の高さを求める問題です。
二つの内積の式が等しいことを利用して求めていきます。
(5)は(4)と同じようなやり方で求め、体積比を求めるようにしましょう。
【問題講評】(4)・(5)はやや難易度が高め。図形を描いて点や直線の位置関係を把握するクセをつけるようにしよう。
E 第5問(積分法)
第5問は数学Ⅲの積分法の問題から出ました。
第5問が全ての大問の中では最も難しい問題でした。
Pの位置ベクトルを表し、その後は円弧を2つに分けてそれぞれの長さを求めるようにしましょう。
【問題講評】難易度はかなり高い。部分点狙いでいくようにしたい。
F 第6問(積分法)
第6問は数学Ⅲの積分法の問題から出ました。
(1)は加法定理、三角関数の合成などを使って式を変形していきましょう。
(2)は2x-π/3=tとおいて考えるとよいでしょう。積分区間も変わるので気を付けてください。
【問題講評】複数の分野が絡んだ総合問題。どんな公式を使えばいいのかが瞬時に分かるようにしたい。
G 第7問(積分法)
第7問は数学Ⅱの積分法の問題から出ました。
(1)は曲線のグラフを描く問題です。
式に絶対値がありますので場合分けをして考えるようにしましょう。
(2)はS(a)を求める問題です。
まずは場合分けをして曲線と直線の交点を求め、そこから面積を求めるようにしましょう。
(3)は(2)で場合分けをしてできた式ごとに正負などを考え、最小値がありそうな区間を微分して求めていきます。
【問題講評】絶対値の場合分けが正確にできればそこまで難しい問題ではない。
H 第8問(積分法)
第8問は数学Ⅲの積分法の問題から出ました。
(1)はan+2をanを使って表す問題です。
式をn→n+2に変え、そこから部分積分法を使って求めていきます。
(2)はanの一般項を求める問題です。
具体的な数字を代入して規則性を見つけていくと答えを求めることができます。
【問題講評】(1)ができれば(2)はそこまで難しくはない。
名古屋市立大学数学(2024・医、芸術工、経済、データサイエンス)の入試対策、おすすめ参考書は?
名古屋市立大学の数学の入試対策の基本的な流れとしては以下の通りです。
ア 高3の1学期まで
→チャート式を使って典型問題の解法暗記をするようにしよう
受験勉強は英語と数学を優先するようにしましょう。
この2教科はやるべきことが多いので、高2が終わるまでにどこまで終わるかが大事になってきます。
また具体的な勉強方法は、
②「青チャート」<医学部>や「黄チャート」<医学部以外>を使って典型問題の解法暗記をする
となります。
数学ができるようになるには、典型問題の解き方をマスターすることです。
そして、典型問題の解き方をマスターするには、
②問題文から解く上でのキーワードになる部分を見つけるクセをつける
③ただ解いて終わりではなく、「なぜそうなるのか?」を理解する
④できなかった問題は後日改めて解く
です。
解きっ放しで終わりではなく、できなかった問題は繰り返し解くようにしましょう。(なお、青チャートは問題量が多いため、基本例題+重要例題だけ解けばOKです。)
そして、最終的には青チャートに載っている問題は瞬時に解き方が思いつけるようにしてください。
なお、青チャートの解法暗記は、
・数Ⅲ→高3の1学期まで
には終わるようにしましょう。(経済学部を志望する人は範囲が数ⅡBまでですので、高3の1学期までに解法暗記を終わらせるようにして下さい。)
そこからは過去問演習に入っていきます。
イ 高3の夏休み~10月末
→「文系(理系)プラチカ+1対1対応の演習」で応用問題を解くようにしよう
名古屋市立大学数学の問題は標準~やや難レベルの問題が中心に出題されます。
そのため、青チャートが終わった後は、発展レベルの問題を解くようにしましょう。
そして、夏休み以後にやるべきこととしては、
②「1対1対応の演習数学Ⅲ(全2冊)」で数学Ⅲを解く
ことです。(「理系プラチカ」もありますが、難易度は「文系プラチカ」の方が高いですのでこちらをおすすめします。)
これらの問題集を解くことで、発展レベルの問題にも対応できるようになります。
そのため、夏休みからはこれらの問題集にチャレンジできるようにしましょう。
なお、数学が苦手な人は、「理系プラチカ」を先にやってから「文系プラチカ」をやるといいでしょう。(ただし、その分時間が余分にかかりますので、その点を考慮して学習計画を立てるようにして下さい。)
ウ 高3の11月~入試直前
→できるだけ多くの問題を解いて実践力をつけていこう
秋以降は問題演習がメインとなります。
ここでやってほしいことは、
②共通テスト対策問題集を解く
です。
A 過去問を解く
プラチカや1対1対応の演習をマスターした後はいよいよ過去問演習に入ります。
まずは名古屋市立大学の問題を解き、岐阜大学の問題を解き、それが終わったら他の大学の過去問を解くといいでしょう。(赤本の最新版は例年9月ごろに出ます。)
問題をたくさん解くことで実践力が身についていきます。
なお、数学の問題をたくさん解きたい場合は、旺文社の「全国大学入試問題正解数学<国公立大編>」がおすすめです。
この問題集は全国の主要な国公立大学の数学の入試問題が載っています。
ただし、解説はあっさりしていますので、数学が得意な人以外は無理に使う必要はありません。
B 共通テストの対策問題集を解く
名古屋市立大学ではどの学部もボーダーラインの点数が高いため、共通テストで高得点を取る必要があります。
そのため、夏休み~秋からは共通テストの対策問題集を解くようにしましょう。
その理由としては、
・解説が詳しく独学でも使いやすい
・河合塾、駿台、東進などさまざまな予備校が出版しているため、自分のレベルに合ったものを使うことができる
からです。
そして、個人的におすすめなのが、河合塾と駿台の問題集です。
まずはこの2冊の問題集から始め、さらに解きたい場合はZ会の問題集もやるといいでしょう。
【まとめ】名古屋市立大学数学(医、芸術工、経済、データサイエンス)の難易度や問題傾向、勉強法のポイントとアドバイス
今回の「名古屋市立大数学(2024)の過去問傾向、難易度、参考書や問題集のおすすめは?」についてのまとめです。
・まずは「青チャート」や「黄チャート」をマスターするようにしよう
・次に文系(理系)プラチカ+1対1対応の演習を解いて発展レベルの問題ができるようにしよう
・直前期は過去問レベルの問題を数多く解くようにしよう
名古屋市立大の数学は標準~やや難レベルの問題が中心です。
そのため、まずは試験範囲の基本的な内容を完璧にマスターするようにしよう。