と思っている高校生や浪人生のみなさん!
今回は「1対1対応の演習のレベルと使い方、青チャートやプラチカとの関係は?」についてみていきますよ。
✓内容
✓対象となる人
✓結論
✓記事を書いた人
大学入試教科別勉強法
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1対1対応の演習のレベルは?
【動画】1対1対応の演習のレベルや難易度は?
ア 1対1対応の演習の問題数やレベルは?
→難易度はどれも高め。黄・青チャートをマスターした人がやるべき問題集。
大学入試の定番の数学の問題集といえば、「1対1対応の演習」があります。
この問題集は東京出版が発行している問題集で、
・数学ⅡB 「数学Ⅱ」・「数学B」
・数学Ⅲ 「数学Ⅲ(曲線・複素数編)」・「数学Ⅲ(微積分編)」
の計6冊あります。(これら以外にも比較的易しめの問題を集めた「プレ」版もあります。)
そして、1対1対応の演習は国公立大学や難関私立大学の過去の問題を中心に集めた問題集です。
そのため、難易度はかなり高めです。
基本的には黄チャートや青チャートなどの参考書をマスターした人が次に取り組むべき問題集です。(青チャート推奨)
また、1対1対応の演習の問題数(例題)は、
・数学A 54問
・数学Ⅱ 83問
・数学B 59問
・数学Ⅲ 計111問(2冊の合計)
であり、6冊の合計は360問となっています。(ⅠAⅡBのみだと249問です。)
チャート式などに比べると問題数はかなり少ないですが、それでも量は多いので早い時期から取り組めるようにしましょう。
イ 1対1対応の演習の構成は?
→入試問題が単元ごとに並んでいる
1対1対応の演習は、旧帝大や難関私立大学などの過去問が単元ごとに並んでいます。
そのため問題の難易度はかなり高いですが、その分解説がとても丁寧にされています。
一般的に1対1対応の演習レベルの問題集となると、解説があまりないものが多いです。
ですので、人によっては分からないところがあるとそこで理解をするのに何時間も時間がかかってしまうことにもなりかねません。
一方で1対1対応の演習は、
・チャートのように問題の下にポイントが載っているため、どうやって解けばいいかの方針が分かる
といった特徴があり、独学で勉強をする人にも使いやすい教材といえます。
ただし、いくら解説が詳しいといっても最低限黄チャートや青チャートレベルの知識がないと解きこなせないので、1対1対応の演習の問題が難しいと思う人はチャートの復習をやるようにしましょう。
1対1対応の演習の使い方は?
ア いきなり答えを見て解法を暗記する
→できない問題を考えても時間のムダ
「1対1対応の演習」の問題をテンポよく進めるためには、問題を解かずにいきなり答えを見ることをおすすめします。
答えを見て解き方を身につけることで、数学の力を伸ばすことができます。
よく数学の先生が「できない問題でも10分は考えなさい」と言いますが、私はそのやり方には反対です。
その理由は、受験勉強は数学だけに時間を充てることができないからです。
1対1対応の演習の問題数は6冊で360題あります。
仮に全ての問題が分からないとしたら、一問あたり
・解説を見て理解する時間5分
・解き直す時間5分
と合計約20分かかります。
そうなるとトータルで1問20分×360問=7,200分(120時間)かかることになってしまいます。(実際はスラスラと解ける問題もあるのでもう少しかかる時間は短くなるでしょう。)
さらにできなかった問題は何回も復習しないと頭の中に定着しないため、これに復習の時間も加わります。
そのため、最小の時間で最大の効果が出せる勉強のやり方で進めるようにしましょう。
そこでおすすめなのが、いきなり答えを見ることです。
答えを見て解法を暗記し、その後は身についたかどうかを確かめるために自力で解いていきましょう。
こうすることで圧倒的に速い時間で問題を解き進めることができますし、何よりも頭の中に解き方が入っていきます。
何十分も考えたあげく、答えが出ずに解説を見ただけでは何もできるようにはなっていません。
解き方のパターンを一つずつ身につけることが大切なのです。
イ 後日解き直して定着度を確認する
→2周目以降は答えを見ずに自力で解くようにしよう
一周目で解法暗記をしたら、二周目からは最初から自力で解いていきます。(ここではしっかりと考えるようにしましょう。)
そこでできた問題はいいですが、そうでない問題は再度解説を見て理解をします。
また、ただ解説を見るだけでなく、グラフや図形、式などを書いていくと頭の中に残りやすくなります。
解き方を理解したらその場で解き直しをし、できたかどうかを確認します。
これを繰り返し全ての問題ができるようになったらOKです。
なお、1対1対応の演習の解説を読んでも内容がよく理解できない場合は、青チャートや黄チャートに戻って復習をするようにしましょう。
ウ プラチカとどちらを使ったらいいか?
→個人的には「理系プラチカⅠAⅡBC」+「1対1対応数学Ⅲ2冊」がおすすめ
A プラチカとはどのような問題集か?
1対1対応の演習と同じ位置づけの問題集(数学の応用問題集)として、「文系・理系数学の良問プラチカ」があります。
この問題集は河合出版が発行している問題集で、
・「理系数学の良問プラチカ数学ⅠAⅡBC」
・「理系数学の良問プラチカ数学Ⅲ」
の3冊があります。
そして難易度は「理系数学Ⅲ>文系数学ⅠAⅡBC>理系数学ⅠAⅡBC」となっています。(特に理系数学Ⅲは相当難しい問題集です。)
そのため、数学が得意な人や数学を得点源にしたい人以外は無理に理系プラチカ数学Ⅲに手を出さないようにしましょう。
B プラチカと1対1対応の演習はどちらを使ったらいいか?
プラチカと1対1対応の演習はどちらも使いやすい問題集ですが、ではどちらの問題集を使っていくのがいいのでしょうか?
個人的には、「理系プラチカ数学ⅠAⅡBC+1対1対応の演習数学Ⅲ(2冊)」がおすすめです。
その理由は、
・取り組む問題数も少なくてすむ
からです。
下手に難しい問題集をやって、途中で挫折してしまうとそこまでの時間に無駄になってしまいます。(入試までの時間は限られています。)
そのため、確実にできそうな問題集をやり、さらに難しい内容の問題をやりたい場合は、プラチカや1対1の問題がスラスラできるようになったら取り組むようにしましょう。
エ いつまでに1対1対応の演習を仕上げるか?
→高3の夏~秋に完成させたい
1対1対応の演習をいつまでに完成させたらいいかというと、高3の夏~秋までに終わらせることが目標になります。
高3の11月には一度志望校の過去問を、高3の12月には共通テスト対策をする必要があります。
そうなると遅くとも10月末までには1対1対応の演習を完成させたいところです。
そして11月からは志望校の過去問や「●●大の数学」及び「全国大学入試問題正解」などの問題集を解き、できるだけ多くの問題を解くようにしましょう。
できるだけ多くの入試問題を解くことで、実践力を身につけることができます。
また、1対1対応の演習の問題数は、
・Ⅲ(2冊):111問
となっています。
なお、1対1対応の演習を1周終えるためのおおよその目安としては、
ⅠAⅡB(計4冊) | Ⅲ(計2冊) | |
1日3問ペース | 83日 (約2カ月半) | 37日 (約1カ月) |
1日5問ペース | 50日 (約1か月半) | 22日 (約1カ月) |
1日8問ペース | 約30日 (約1カ月) | 約14日 (約2週間) |
となります。
ただし、1回やれば全ての問題が完璧にできるようになるとは限らないため、何回も繰り返して解く必要があります。
それを踏まえて1日何問ずつ解くかを決めるようにしましょう。
なお、入試までにあまり時間がない場合には、志望する大学でよく出る単元から解いていくといいでしょう。
【まとめ】1対1対応の演習のレベルと使い方のポイントとアドバイス
今回の「1対1対応の演習のレベルと使い方、青チャートやプラチカとの関係は?」についてのまとめです。
・青チャートを完成させた後に解くようにしよう
・いきなり答えを見て解き方を身につけるようにしよう
・10月末までには完成させるようにしよう
1対1対応の演習をやった後はいよいよ過去問演習に入ります。
1対1対応の演習を解いて入試問題が解ける力を身につけるようにしよう。