と思っている高校生や浪人生のみなさん!
今回は「名古屋大学日本史(2023)の入試対策と過去問分析、おすすめ参考書や問題集は?」についてみていきますよ。
✓内容
✓対象となる人
✓記事を書いた人
名大入試過去問分析・教科別勉強法
①名大英語 | ②名大文系数学 | ③名大理系数学 | ④名大国語 |
⑤名大物理 | ⑥名大化学 | ⑦名大日本史 | ⑧名大世界史 |
名古屋大学の配点、試験科目、合格最低点は?
河合塾の「Kei‐Net大学検索システム」では、
・共通テストの科目および配点、ボーダーライン
・二次試験の科目および配点、偏差値(難易度)
などを確認することができます。
名古屋大学の場合は法学部以外は二次試験の配点が共通テストよりも高めの傾向にあります。
とはいえ共通テストの勉強を軽視してしまうと、共通テストで失敗する可能性が高くなってしまいます。
そのため共テ対策と二次試験の勉強をバランスよくやるようにしましょう。
また、名古屋大学の各学部の過去2年間の倍率は「大学受験パスナビ」で確認することができます。
年度によって倍率が大きく変動する学部・学科もありますので、参考程度に見るようにしましょう。
なお、各学部の合格最低点は同じく「大学受験パスナビ」(上のものとは別のページ)で知ることができます。
名古屋大学日本史(2022)の難易度、問題形式、解答時間は?
名古屋大学の日本史は大問が4題出題され、解答時間は90分となっています。
また、よく出るジャンルとしては、
・分野別 政治史・外交史・社会経済史が多く出題される
となっています。
そして名大日本史の難易度は内容としては教科書レベルのものが中心ですが、史料読解問題や記述問題が多いため難易度は高めです。
名古屋大学日本史(2022)の過去問分析は?
下の過去問分析で出てくるページ数は山川出版社の「詳説日本史B」のページ数に対応しています。
また、太字の用語は特に重要な用語です。
→「詳説日本史B」の178ページに載っている
ア 2022年名古屋大学日本史(第1問)
→細かい内容が問われた
第1問は「原始~中世の「辺境」」がテーマの問題でした。
問1
弥生文化は北海道にはおよばず続縄文文化と呼ばれる食料採取文化が続きました。
また、7世紀以降になると擦文土器をともなう擦文文化とオホーツク文化が成立しました。(P15)
問2
螺鈿とは貝殻の真珠光の部分を薄く剥いでみがき、種々の形に切って漆器に埋め込む技法のことです。(P75)
問3
十三湊、蝦夷ケ島自体は教科書に載っていますが、(P130)十三湊が蝦夷ケ島と日本海沿岸を結ぶ交易の中継地とは書かれていないため、やや難しめの問題でした。
問4~6
この3つの問題は問題文中の史料を読み解くことでできる問題です。
イ 2022年名古屋大学日本史(第2問)
→比較的易しめの問題が多かった
第2問は「中世の武家政治」がテーマの問題でした。
問1
平清盛は保元の乱で崇徳上皇方を破り、平治の乱で藤原信頼や源義朝を滅ぼしました。(P91)
問2
(1) 吾妻鏡とは幕府の歴史を編年体で記した史書です。(P117)
(2) 問題文中の史料を読み解くことでできる問題です。
問3
問題文中の史料を読み解くことでできる問題です。
問4
(1) 教科書P129に同じ史料である「倭寇の図」が載っています。
(2) ここでのポイントは、
・明は倭寇対策として国王以外には貿易を認めない方針をとった。(P128)
の2つです。
ウ 2022年名古屋大学日本史(第3問)
→歴史の流れや背景を問う問題が出題された
第3問は「近世の高札場と交通」がテーマの問題でした。
問1
傍線部⑤を読むと「五榜の掲示」であることが分かります。
また五榜の掲示にはキリスト教の禁止について書かれていました。(P262)
問2
制札の内容が伝わるには人々が字が読める力を持っていることが必要です。
江戸時代にあった寺子屋は一般庶民の初等教育に貢献していました。(P229)
問3
選択肢のイは庶民向け、ロは武士向けの内容であるため、イの方を採用した方がいいことになります。
問4
(1) 問題文中の史料を読み解くことでできる問題です。
(2) 大量の物資を安価に運ぶためには、陸路よりかは海や川、湖沼の水上交通が適していました。(P207)
問5
教科書に載っていない内容であるため、難しめの問題です。
問6
(1) 五榜の掲示では儒教的道徳を説き、キリスト教を厳禁しました。(P262)
(2) 列強の強い抗議を受け、幕府はキリスト教禁止の高札を撤廃しました。(P271)
エ 2022年名古屋大学日本史(第4問)
→戦後史もしっかりとおさえておこう
第4問は「近現代の社会運動と社会問題」がテーマの問題でした。
問1
米騒動のときの総理大臣は寺内正毅です。(P324)
また、問題の後半は問題文中の史料を読み解くことでできる問題です。
問2
原敬は普通選挙の導入には慎重で、選挙権の納税資格を3円以上に引き上げ、小選挙区制を導入するにとどまりました。(P325)
問3
問題文中の史料を読み解くことでできる問題です。
問4
石油危機による日本経済への影響とグラフから読み取れることをまとめていけばできる問題です。
問5
1969年の日米首脳会談で「核抜き」の沖縄返還で合意しました。(P391)
問6
60年安保闘争が起こり安保改定運動が起こりましたが、条約は参議院の議決を経ないまま自然成立をしました。(P390)
名古屋大学日本史の入試対策、おすすめ参考書は?
名古屋大学日本史の入試対策の基本的な流れとしては以下の通りです。
ア 高3の1学期まで
→今まで習った内容の復習+定期テストの勉強をしていこう
高3の1学期から本格的に日本史の受験勉強を始めていきます。(高1・2の間は定期テストの勉強だけでOKです。)
とはいえ、現役生の場合はまだ全ての時代を習ってはいません。
そのため、1学期の間は、
・定期テストの勉強を兼ねて近現代史の内容をマスターする
といったことをやっていくようにして下さい。
また具体的な勉強方法は、
などです。
歴史の流れをおさえることや、用語を暗記することによって、その後の問題演習がスムーズに行くようになります。(名大の日本史は教科書の下にある注釈の内容が聞かれることがありますので、隅々まで読み込むようにしましょう。)
なお、名大の日本史は難関私大のように細かい内容の用語はあまり出ませんので、基本的なものを完璧にする勉強をするようにしましょう。
イ 夏休み
→まずは基本的な問題集を使って知識の確認をしていこう
夏休みからは本格的に日本史の問題演習をしていきます。
ただ、いきなり入試レベルの問題を解くのではなく、最初は基本的なレベルのものからやっていくといいでしょう。
それはこの段階で問題を解く目的は、「一問一答で身につけた知識が定着しているかどうかを確認する」ためだからです。
ですので、最初から難しい問題集をやってしまうと挫折することに成りかねないので気を付けましょう。
また、最初の1冊としておすすめなのが、「イチから鍛える日本史必修編」です。
この問題集のレベルは共通テスト~日東駒専レベルで、全部で40のテーマに分かれています。
そして、テーマごとに問題が並んでいるため、学校で習ったところまでを復習したり、苦手な単元を集中的に克服したりといった使い方をすることができます。
夏休みの間に習ったところまでをしっかりと復習するようにしましょう。
また、問題演習が終わり、時間に余裕のある人は、
②テーマ史対策:「流れがわかる日本史Bテーマ史ノート」などの問題集でテーマごとの歴史の流れをつかむ
③論述対策:「考える日本史論述」などを使って模範解答の暗唱を始める
をやっていくといいでしょう。
ウ 秋~入試直前
→できるだけ多くの問題を解いて実践力をつけていこう
秋以降は問題演習がメインとなります。
まずは共通テストの過去問を解き、共通テスト模試に備えていきます。
その後は応用レベルの問題集を解いたり、論述対策の問題集を解いたりして実践力をつけていきましょう。
①問題演習
・「イチから鍛える日本史必修編」で残りの内容(近現代史など)を解く
・共通テストの過去問を解く
*あまり知識が定着していない単元は教科書や参考書を読み返したり、一問一答で用語の復習をしたりしてください。
・史料問題対策として「日本史史料問題一問一答完全版」を解く
②論述対策
・「考える日本史論述」などを使って引き続き模範解答の暗唱をする
最後の仕上げに過去問演習に入ります。
まずは名古屋大学の問題を解き、それが終わったら他の大学の過去問を解くといいでしょう。(東大・京大・一橋大・阪大の問題を解くことをおすすめします。)
問題をたくさん解くことで実践力が身についていきます。
また、論述問題は自分の書いたものがあっているかどうかを学校の先生などに見てもらうといいでしょう。
さらに、名大オープンなどの名大模試も積極的に受験し、名大の問題形式に慣れるようにしてください。
名古屋大学入試合格個別指導コースについて
当塾では名古屋大学入試で受験予定の高校3年生を対象とした「共通テスト・国公立大学入試対策個別指導コース」がございます。
*現在高1・2年生の方は「高1・高2定期テスト・大学入試対策個別指導コース」から始まり、高3時に「共通テスト・国公立大学入試対策個別指導コース」に切り替わるようになります。
このコースの対象となる人は、
・学校推薦型選抜での名古屋大学の受験も視野に入れている人
です。
そして、当塾の指導プランとしては
②高3 共通テスト対策及び二次対策(英語・国語・数学等)
*学校推薦型選抜を受験予定の方には面接および小論文の対策も致します。
となっております。(当塾では英語・数学の指導を優先し、合格レベルに達した後で他の教科の対策をいたします。)
名古屋大学に合格したい方、受験を考えている方に合った指導をさせていきます。
TEL 0532-74-7739
月~金 14:30~22:00