と思っている高校生や浪人生のみなさん!
今回は「名古屋大学国語(2023)の入試対策と過去問分析、おすすめ参考書や問題集は?」についてみていきますよ。
✓内容
✓対象となる人
✓記事を書いた人
名大入試過去問分析・教科別勉強法
①名大英語 | ②名大文系数学 | ③名大理系数学 | ④名大国語 |
⑤名大物理 | ⑥名大化学 | ⑦名大日本史 | ⑧名大世界史 |
名古屋大学の配点、試験科目、合格最低点は?
河合塾の「Kei‐Net大学検索システム」では、
・共通テストの科目および配点、ボーダーライン
・二次試験の科目および配点、偏差値(難易度)
などを確認することができます。
名古屋大学の場合は法学部以外は二次試験の配点が共通テストよりも高めの傾向にあります。
とはいえ共通テストの勉強を軽視してしまうと、共通テストで失敗する可能性が高くなってしまいます。
そのため共テ対策と二次試験の勉強をバランスよくやるようにしましょう。
また、名古屋大学の各学部の過去2年間の倍率は「大学受験パスナビ」で確認することができます。
年度によって倍率が大きく変動する学部・学科もありますので、参考程度に見るようにしましょう。
なお、各学部の合格最低点は同じく「大学受験パスナビ」(上のものとは別のページ)で知ることができます。
名古屋大学国語(2022)の難易度、問題形式、解答時間は?
ア 問題数と解答時間
→現代文・古文・漢文が1題ずつ出題される
名古屋大学の国語は現代文・古文・漢文が各1題ずつ出題され、解答時間は105分となっています。(医学部と農学部は現代文のみで解答時間は45分です。)
また、よく出るジャンルとしては、
・古文 和歌を含む文章が多く出題されている
・漢文 史話、思想的な内容のものが多い
となっており、読解力だけでなく、作品の背景を知らないと読みにくい文章も見られます。
上のジャンルの文章を中心に読んでおくと、スムーズに解くことができます。
イ 問題形式
→古文・漢文の基礎はしっかりと固めておくこと
名古屋大学の国語の問題形式は、
・古文 文法、口語訳、和歌解釈、内容説明など
・漢文 読み、書き下し文、口語訳、内容説明、主旨など
となっています。
そして上の赤字部分は知識問題であるため、まずは古文・漢文の基礎固め(古文単語の暗記、古典文法・漢文句法の復習など)をしっかりとやるようにしましょう。
また、古文や漢文などでは有名な作品のあらすじを知っていないと解けない問題も出てきますので、学校で習った内容も再度復習しておくとよいでしょう。
その後は読解練習をメインに行い、得点力を上げるようにしてください。
名古屋大学国語(2022)の過去問分析は?
ア 2022年名古屋大学国語(第1問・現代文)
→文章の意味が取りづらい内容
第1問は「交わらないリズムー出会いとすれ違いの現象学」がテーマの現代文(評論)でした。
なお、第1問は全学部共通の問題です。
文章量は長めで、かつ抽象的な内容であり話の内容がやや取りづらいです。
そのため、先に問題文を読んでから本文を読むようにすると、より効率的に読み進めることができます。
問1は漢字の読み書きですのでここでしっかりと点数を取るようにしましょう。
問2は接続語を選ぶ問題です。
接続語の前後の文がどのような関係(順接・逆接・因果関係など)にあるのかを確かめながら解くようにしましょう。
問3は「背景」となる「二つの文脈」とは何かについて答える問題です。
二つの文脈は第2段落(困難な文脈)と第3段落(自発的なもの)があり、その段落の内容をまとめていけばOKです。
問4は「こんな風景」についての問題です。
(1)は「こんな風景」の特徴を表した語を選ぶ問題です。
傍線部「こんな風景」の前に、「何もせずにただ座っていた」とあり、この風景のことを表しています。
また、第10段落の最初に「無為」とあり、これが「何もしない」を言い換えた言葉であることがわかります。
(2)は「こんな風景」と「遊び」がどのようにつながっているかを答える問題です。
まず第10段落の最終文に、「無為は、自由で即興的な遊びにつながっているだろう。」とあります。
また、第13段落の後半の、「当事者研究で得られる~社会からの脱却を前提とする。」の2文は遊びの内容について詳しく書かれています。
問5は「居場所の時間」にはどのような特徴があるかを答える問題です。
傍線部③には「居場所の時間には二つの側面から考えることができる」とあり、これは第15段落にある「内に折り込まれる時間」と「外に繰り広げられる時間」のことを指します。
あとはそれらを詳しく説明すればOKです。
問6は「居場所」について説明された内容について正しい選択肢を選ぶ問題です。
選択肢アが正解ですが、第4~7段落にその根拠となる文章が書かれています。
イ 2022年名古屋大学国語(第2問・古文)
→高校の教科書で習った内容を知っておくとよい
第2問は「俊頼髄脳」(古文)が出題されました。
この作品は平安時代に源俊頼が書いた歌論書(和歌に関する理論書)です。
単語の意味や文法問題はなく、内容説明問題が中心です。
問1は「後悔の病」の意味を問う問題です。
傍線部アの次の文、「歌、すみやかに~悔いねたがるをいふなり。」が解答の根拠となります。
問2は、和歌(A)が小式部の内侍が定頼に対してどのような意図を込めて詠んだものかを答える問題です。
和歌(A)以降~傍線部イの前文までにその意図については書かれていますが、この二人のやりとりは教科書でも出てきた内容(十訓抄)ですので、知っている人はすぐに答えられたかもしれません。
問3は「心とく詠める」ことがどのような点で「めでたし」であるのかを答える問題です。
ここでのポイントは、
・すばらしい理由は和歌(A)以降~傍線部イの前文までに書かれています。
となっています。
問4は和歌の上の句(B)と下の句(C)を現代語訳する問題です。
上の句(B)
・「口なしにちしほやちしほ<繰り返し何度も染めること>染めてけり」
(直訳)くちなしで繰り返し何度も染めた
(ポイント)くちなしは花の「クチナシ」と「何も言わずにただ過ぎる」という2つの意味がある。
下の句(C)
・「こはえもいはぬ<何も言えない>花のいろかな」
(直訳)これは何とも言えない美しい花の色ですね
(ポイント)「えもいはぬ」は「花が美しすぎて何も言えない」という意味と、「道信が何も言わずに通り過ぎる」という2つの内容を表している。
問5は「大輔なからましかば、恥がましかりけることかな」とはどのようなことを言っているかを答える問題です。
この発言は「上(一条天皇)」のもので、それは道信の和歌に対して大輔がとっさに返したことで女房達が恥ずかしい思いをしなくて済んだことを表しています。
ウ 2022年名古屋大学国語(第3問・漢文)
→日本漢文からの出題
第3問は「愛日楼全集」(漢文)が出題されました。
問1は漢字の読みを問う問題です。
基本単語ですのでここは確実に正解したいところです。
問2は現代語訳にする問題です。
「其」は「集めた古瓦」を、「為」は「作る」を、「譜」は「来歴のまとめ」を意味します。
単語の意味が若干捉えづらい問題でした。
問3は内容説明の問題です。
傍線部2の前文、「珠玉金幣~一握之粟。」が解答の根拠となります。
問4は内容説明の問題です。
傍線部の「不独在物也。<独り物のみに在らざるや>」は、「物(壊れた瓦など)についてのみではない」という意味になります。
その後の文で人について話しているので、「どんな物でも何らかの価値があるように、どんな人でも何らかの価値がある」という意味になります。
問5は書き下し文の問題です。
「苟」は「いやしくも~ば」という読み方になります。
問6は本文の主旨について答える問題です。
最終文は、「それならこの古瓦の来歴の記録を、どうして物を弄び志を失ったとみなすことができようか、いやできはしない。」という意味になります。
そしてその根拠となる部分は傍線部3以降の文に書かれていますので、それをまとめていけばOKです。
名古屋大学国語の入試対策、おすすめ参考書は?
名古屋大学国語の入試対策の基本的な流れとしては以下の通りです。
ア 高3の1学期まで
→古文・漢文の基礎固めを中心にやろう
高3の1学期は古文・漢文の基礎固めを中心に行いましょう。
それは古文単語や古典文法、漢文句法の知識がないと文章問題を解いてもなかなか点数が伸びるようにはならないからです。
夏休みから読解の練習ができるように計画的に勉強を進めていきましょう。
①現代文
・現代文の読み方を学ぶ:「ゼロから覚醒はじめよう現代文」
*時間に余裕があれば、「入試漢字マスター1800+」などで漢字の読み書きの勉強をするようにしましょう。
②古文
・古典文法の復習:「富井の古典文法をはじめからていねいに」、「基礎からのジャンプアップノート古典文法」を解く
・古文常識の復習:「源氏でわかる古典常識」を読む
③漢文
・漢文句法の暗記:「漢文ヤマのヤマ頻出重要句法66」、「基礎からのジャンプアップノート漢文句法」を解く
また、名大国語の古文・漢文は著名な作品のあらすじなどを知っていないと解けない問題もありますので、教科書ガイドなどを使って教科書に出てきた作品のあらすじを復習しておくとよいでしょう。
イ 夏休み
→基本的な問題集を使って読解のしかたを学ぼう
夏休みからは本格的に文章読解の練習をしていきます。
いきなり入試レベルの問題を解くのではなく、最初は基本的なレベルのものからやっていくといいでしょう。
①現代文
・基本レベルの問題集を解く:「入試現代文へのアクセス基本編」
②古文
・古文読解の勉強をする:「富井の古文読解をはじめからていねいに」、「古文上達基礎編読解と演習45」を解く
③漢文
・漢文の問題に慣れる:「漢文道場基礎編」を解く
ウ 秋~入試直前
→できるだけ多くの問題を解いて実践力をつけていこう
秋以降は問題演習がメインとなります。
まずは共通テストの過去問を解き、共通テスト模試に備えていきます。
その後は応用レベルの問題集を解いたり、記述対策の問題集を解いたりして実践力をつけていきましょう。
*「上級現代文」には要約問題もありますので、そこもぜひやっていくようにしましょう。
②古文
・共通テスト対策問題集を解く
・応用レベルの問題集を解く:「岡本梨奈の古文ポラリス1・2」
・記述式の問題集を解く:「得点奪取古文記述対策」
③漢文
・共通テスト対策問題集を解く
・記述式の問題集を解く:「得点奪取漢文記述対策」
最後の仕上げに過去問演習に入ります。
まずは名古屋大学の問題を解き、それが終わったら他の大学の過去問を解くといいでしょう。(古文・漢文などは全訳がついている大学の問題を解くのがおすすめです。)
問題をたくさん解くことで実践力が身についていきます。
また、名大オープンなどの名大模試も積極的に受験し、名大の問題形式に慣れるようにしましょう。
名古屋大学入試合格個別指導コースについて
当塾では名古屋大学入試で受験予定の高校3年生を対象とした「共通テスト・国公立大学入試対策個別指導コース」がございます。
*現在高1・2年生の方は「高1・高2定期テスト・大学入試対策個別指導コース」から始まり、高3時に「共通テスト・国公立大学入試対策個別指導コース」に切り替わるようになります。
このコースの対象となる人は、
・学校推薦型選抜での名古屋大学の受験も視野に入れている人
です。
そして、当塾の指導プランとしては
②高3 共通テスト対策及び二次対策(英語・国語・数学等)
*学校推薦型選抜を受験予定の方には面接および小論文の対策も致します。
となっております。(当塾では英語・数学の指導を優先し、合格レベルに達した後で他の教科の対策をいたします。)
名古屋大学に合格したい方、受験を考えている方に合った指導をさせていきます。
TEL 0532-74-7739
月~金 14:30~22:00