と思っている中学生のみなさん!
今回は「中学生が英検準2級に合格する価値とおすすめ勉強法」についてみていきますよ。
✓内容
✓対象となる人
✓記事を書いた人
中学生が英検準2級に受かる合格率は?
ア 中学生の英検準2級の合格率、偏差値は?
→合格率は高いが、取得率は低い!
あるデータによると、中学生の英検合格率は38%、中学生の英検準2級の取得率は約1.7%(約6万人)です。
合格率だけみると、「あれ、準2級ってそんなに難しくないのでは?」と思うかもしれません。
しかし、中学生で英検準2級を持っている人は2%もいないのです。
もちろん、英検準2級に合格できる力を持っていながら、あえて受験しない人もいるでしょう。
ですが、取得率を見ると、中学生が英検準2級に合格するにはかなり難しいといえます。
結局、中学生の英検準2級の合格率が高い理由は、英検準2級に合格できる力を持っている人、つまり英語が得意な人の中での合格率だからなのです。
また、私の過去の指導経験から判断すると、中学生で英検準2級に合格する生徒は、
②英会話教室などに通いリスニングなどが強い生徒
が多いです。
そのため、中学生が英検準2級に受かるのはそう簡単ではないのです。
イ 中学生の英検準2級合格はなぜ難しいのか?
→英検準2級は「高校初級レベル」の試験だから
では、中学生にとって英検準2級はなぜ難しいのでしょうか?
それは、英検準2級は高2レベルの内容が問われる試験だからです。
そうなると、中学生からすると習っていない英単語・英熟語・英文法が出てきます。(単語や熟語は頑張って覚えれば何とかなりますが、文法は結構な量があるためマスターするのが難しいです。)
加えて、英検は文法問題だけでなく、長文問題・英作文・リスニング・スピーキング(面接)も出題されるため、どうしても仕上がるのに時間がかかります。
ただ、多くの中学生は、英検の勉強よりも定期テストや高校入試の勉強を優先してやります。
そうなると英検の勉強をなかなか確保できなくなるため、英検準2級に合格することが難しくなるのです。
中学生が英検準2級に合格するための勉強法は?
ア 英検3級の問題を完璧にする
→英検3級で満点近い点数が取れるようになると準2級に合格しやすくなる
中学生が英検準2級に合格するための勉強法の一つ目は、英検3級の問題を完璧にすることです。
英検3級の配点は1次試験が1650点、2次試験が550点です。(なお、合格点は1次試験が1103点、2次試験が353点です。)
一方で、英検準2級の1次試験の合格点は1,322点です。
そうなると、英検3級の一次試験で満点、つまり1,650点取れる力があれば、英検準2級は合格できるレベルにあるといえます。(もちろん、高校初級程度の英単語を知らないと長文が読めないため、多少の対策は必要になります。)
逆に言えば、英検3級をギリギリで合格した場合や、そもそも英検3級に合格できていない場合は、まずは英検3級レベルの問題がスラスラ解けるようにしましょう。
そのためには、3級レベルの英単語・英熟語を覚えることや、中学校で習った英文法を復習すること、さらに「英検3級過去6回全問題集(旺文社)」などの過去問題集を解くことなどをして力をつけるようにしましょう。
また、3級では文法・長文読解、リスニング問題に加え、ライティング(英作文)や面接もあります。
これらの分野は準2級でもありますので、まずは3級レベルの内容を完璧にできるようにしましょう。
イ 英検準2級レベルの英単語を覚える
→高1・2レベルの英単語を集中的に覚えよう!
A まずは英単語の暗記から始めよう
中学生が英検準2級に合格するための勉強法の二つ目は、英検準2級レベルの英単語を覚えることです。
英検3級レベルの内容を完璧にしたら、次は英検準2級対策に入っていきます。
最初にやってほしいのは英単語の暗記です。
それは英単語の意味を知らないと英文の理解度が下がってしまい、その結果文法問題やリスニングなどあらゆる問題の正答率が下がってしまうからです。
英検準2級は高校2年生レベルの問題ですので、中学で習った英単語だけでなく高校1・2年生が覚えるレベルの英単語を覚える必要があります。
そのため、「英検準2級 文で覚える単熟語(旺文社)」などの英検用の英単語帳を使って意味を覚えるようにしましょう。
なお、英単語を暗記する際には、単語の意味だけでなく、発音やアクセントも同時に覚えていくとリスニング対策にもなります。
B 英単語のおすすめの覚え方は?
英検準2級レベルの英単語になると、覚える量が多くなったり、普段なじみのない単語が出てきたりするため、なかなか英単語を覚えられないという人も出てくるでしょう。
そこでおすすめな覚え方としては、最初は英単語と日本語の意味を結び付けるところから始めることです。
例えば、「community」という単語は「地域社会」という意味ですが、これを、
と英語と日本語を交互に声に出して言うようにします。
そして、このやり方であれば、ただ音読をするだけですので、そんなに時間がかかりません。
そのため、1500個の英単語が載っている単語帳であれば2~3日で1500個の英単語の音読を一通りすることができます。
それを10周くらい繰り返すとある程度の内容は頭に入っているはずですので、その状態から英単語の暗記を始めるようにしましょう。
そうすることで、スムーズに覚えることができるはずです。
ウ 英検準2級の過去問題集を解く
→リスニングや長文読解などで点数が取れるように仕上げていこう
A いきなり過去問を解いてみよう
次に英検準2級の過去問題集を解き、定着度を確認していきます。
本来は英単語を覚えたら、
・会話文や長文読解問題の練習
・リスニングの練習
・英作文の練習
をするのが英語学習の王道ですが、みなさんはそこまで丁寧にやっている時間はなかなかないと思います。(もちろん英検の勉強をじっくりとやりたい人は、過去問をやる前に英検対策問題集を先にやった方が効果的ですのでそちらをおすすめします。)
そこで英検準2級の過去問題集をいきなり解いてみて、そこでできなかった内容だけ別に復習するというやり方がおすすめです。
まずは一通り問題を解いてみて、できなかった問題は解説を読んで理解するようにしましょう。
また、過去問はいろいろありますが、 「英検準2級過去6回全問題集(旺文社)」が定番の問題集でおすすめです。
英検3級レベルが完璧でかつ英単語を覚えたみなさんであれば、割とサクサクと解くことができるはずです。
ただ、最初の短文の語句空所補充(文法問題)だけは知らない表現や文法が出てくるため、どうしても正答率は下がってしまいます。
ですが、それ以外の所がしっかりとできていれば合格点は取れるはずです。
先ほども言いましたが、中学生のみなさんは英検準2級の勉強にあまり時間を充てることはできません。
そのため、短時間で効率よく英検の勉強をするようにしましょう。
また、いきなり過去問では難しすぎるという人は、中学生に対応した「中学生のための英検準2級合格レッスン(旺文社)」という問題集から解くといいでしょう。
B 過去問を解くときの注意点は?
英検の過去問を解くときの注意点としては、
・見直しをしっかりとする
・本番と同じように真剣に解く
といったことです。
特に時間を計って解くことが大事で、そうすることによって問題を解くペース配分をつかむことができます。(試験本番で時間が足りないということを防ぐことができます。)
そのため、過去問題集を解くときは試験本番だと思って解くようにしましょう。
ウ 単元別対策
→リスニングやリーディングなどに特化した問題集を使うのがおすすめ
ここでは時間に余裕のある人や苦手分野を克服したい人向けにおすすめの問題集を紹介します。
A 長文問題対策
英検準2級では文法問題に比べると長文問題の方が点が取りやすいです。
そのため、長文問題で高得点を取れるようにしっかりとやりこむ必要があります。
そして、長文が読めるようになるには、
・意味の分からない単語が出てきたら前後の文章から意味を予測するクセをつける
・制限時間内に文章を読み解くスピードをつける
といったことが必要になってきます。
そして、長文を速く読めるようにするには、英語をカタマリごとに分け、前から順番に読むクセをつけることが大切です。
ここでいうカタマリとは、
②前置詞+名詞があればその前で区切る
③接続詞(and,but,ifなど)があればその前で区切る
④to+動詞の原形<不定詞>があればその前で区切る
⑤分詞、関係代名詞、間接疑問文があればその前で区切る
といったルールを元に文を区切っていったものです。
例として、「The movie which Ken saw last Saturday is popular in America.」という文であれば、
と区切り、
②which Ken saw last Saturday 「ケンが先週の土曜日に見た」
③is popular 「人気がある」
④in America. 「アメリカで」
とカタマリごとに日本語に直していきます。
こうやって英語を前から読む習慣をつけることで、英文を読むスピードは圧倒的に速くなります。
また、英検の問題は一つの段落ごとに設問が用意されている傾向があるため、先に問題文に目を通し、一つの段落を読み終えたら問題を解くようにするといいでしょう。
なお、長文に慣れたい人向けの問題集として、先ほど紹介した「英検準2級 文で覚える単熟語(旺文社)」があります。
この本は見開きごとに右ページに英単語が、左ページに長文が載っています。
そして、学校・教育、余暇・スポーツ、生物・環境など、ジャンルによって長文がまとまっているため英単語を覚えつつ、長文に慣れることができます。
また、長文問題をたくさん解きたい人は、「英検分野別ターゲット英検準2級リーディング問題(旺文社)」を解くことをおすすめします。
B リスニング対策
リスニング問題は配点が高いのでしっかりと対策したいところです。
また、リスニングの勉強方法ですが、まずは普通に英検準2級の過去問題集のリスニング問題を解きます。
その後丸つけをし、間違えた問題や聞き取りにくかった問題は文を暗唱します。
そして、暗唱する際のポイントとしては、アプリ(CD)から流れてくる音声を聞き、それに続いて声に出して読むことです。
ここでの注意点は、流れてくる音声をそっくりそのまま真似て音読することです。
そうすることで英語のアクセント、リズム、強弱などが分かるようになります。
そして、それを繰り返すことで次第に聞き取れる音が増え、リスニング力がアップします。
また、リスニングの問題をたくさん解きたい人は、「英検分野別ターゲット英検準2級リスニング問題(旺文社)」を解くことをおすすめします。
C 英作文対策
英作文も「英検準2級最短合格!ライティング完全制覇」のような英作文に特化した問題集はあります。
しかし、中学生がこのレベルの問題集を使おうとすると消化不良で終わってしまうため、あまりおすすめはしません。
代わりに「英検3級最短合格!ライティング完全制覇(ジャパンタイムズ出版)」、などの問題集を使って、3級レベルの内容で書ける文章を一つでも多く暗唱するようにしましょう。
そうすることで、英作文を書く土台ができます。