と思っている高校生や浪人生のみなさん!
今回は「2025年名城大学化学入試対策完全ガイド:問題傾向と最適な勉強法で合格を勝ち取る」についてみていきますよ。
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✓対象となる人
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名城大学化学(2023・薬、理工、情報)の問題傾向・難易度・解答速報は?
【動画】「とよはし練成塾」塾長が話す!2025年名城大学化学入試の問題傾向や難易度は?
ここでは、「全国大学入試問題正解(化学)」に掲載されている学部について問題を分析しています。
ア 2023年名城大学化学の問題傾向(A・F方式、薬学部)
→早めに有機化学の勉強に取り掛かるようにしよう
A 全体の講評
2023年の薬学部の化学は大問が6問で構成されていました。
その内訳は、理論2題、無機1題、有機3題(うち高分子が2題)です。
一般的に薬学部の化学の入試問題は有機化学の問題が多くなる傾向があります。
ただし、現役生の場合、有機化学を学校で習うのが1学期後半~2学期であるため、対策がどうしても遅くなってしまいます。
ですが、有機である程度の点数を取らないと合格ラインに乗ることが難しくなってしまいますので、その点は注意して受験勉強に取り組むようにしましょう。(高分子では細かい知識が問われることもあります。)
また、計算問題が難しいものが多いですので、計算問題対策をしっかりとやるようにして下さい。(くれぐれも電卓を使って計算しないこと。)
そのため、リードLightノート化学、化学重要問題集で解法暗記をしたら、できるだけ多くの過去問を解いていくといいでしょう。
そうすることによって思考力が身に付き、名城大の問題に対応できるようになります。
「名城大学入試問題(化学)解答速報」はこちら(2023年)
B 第1問(理論化学)
第1問はコロイドの性質や名称に関する問題です。
問1~3は基本問題ですが、一部聞きなれない用語を答える問題もありました。
問4、問7は電気泳動に関する問題です。
問5は半透膜の性質が分かっていればできるでしょう。
問6は浸透圧の式に代入すればできます。
【問題講評】基本レベルの問題が多かった。しっかりと得点できるようにしたい。
C 第2問(理論化学)
第2問は熱化学方程式の計算問題です。
問1は熱化学方程式を書く問題です。
問2~4はメタンの物質量をxmol、エタンの物質量をymolと置いて解く計算問題です。
問5は熱量のQ=mcΔtではmの単位がkgであることに注意です。
【問題講評】典型問題が中心だが、計算問題が多いので素早く解けるようにすること。
D 第3問(無機化学)
第3問は無機化学の問題です。
銀の性質について主に問われました。
問1は銀の化合物およびイオンの色についての問題です。
問2~4は銀に関する知識問題です。しっかりと覚えていればできたでしょう。
問5、6は銀鏡反応およびアルデヒドに関する問題です。
問7、8は計算問題です。特に問8は非常に難易度の高い問題でした。
【問題講評】主な金属の性質や色などをしっかりと覚えておくこと。
E 第4問(有機化学)
第4問は芳香族化合物の分離に関する問題です。
問1は元素分析の実験に関する問題、問2は元素分析に関する計算問題です。
問題文の「これらの化合物はいずれもベンゼン環をもっていた」というのがポイントになってきます。
問3~5は化合物B(カルボン酸)、化合物C(アニリン)、化合物D(フェノール類)に関する問題です。
実験結果を元に一つずつ答えが出せるようにしましょう。
問6は化合物AとEの構造式を答える問題で、問5までが分かっていないとできない問題でした。
【問題講評】芳香族化合物の性質を一つ一つおさえておくこと。やや難しめの問題集に取り組んで問題に慣れること。
F 第5問(高分子化合物)
第5問は天然高分子化合物に関する問題です。
問1~3、問5はデンプンとセルロースに関する知識問題です。
問4と問6は計算問題です。
まずは化学反応式を正確に書けるかが大事になってきます。
【問題講評】高分子の内容もしっかりとおさえておくこと。手を抜くと厳しい。
G 第6問(高分子化合物)
第6問は合成高分子化合物に関する問題です。
問1、2は知識問題ですが、一部細かい用語を問う問題もありました。
問3はフェノール樹脂の構造式を答える問題です。
問4は該当する高分子化合物を答える問題です。アルキド樹脂とメラミン樹脂はやや細かい内容です。
問5はアラミド繊維の構造式を答える問題です。
問題文の「テレフタル酸ジクロリドおよびp-フェニレンジアミンを原料とし」ををヒントに書くようにしましょう。
問6は計算問題ですが典型問題であるため難しくはないでしょう。
【問題講評】まずは基本をおさえ、その後はやや細かい内容も覚えるようにしたい。
イ 2023年名城大学化学の問題傾向(A・K・F方式、理工学部・情報工学部)
→理論・無機・有機がバランスよく出題されている
A 全体の講評
2023年の理工学部、情報工学部の化学は大問が4問で構成されていました。
その内訳は、理論2題、無機1題、有機1題です。
薬学部の問題に比べるとどの分野もバランスよく出題されています。
ただ、英語や数学に比べると化学は難易度が高めな傾向にあるので、まずは英語と数学で合格ラインに乗るようにしましょう。
また、2023年名城大の化学の問題は、
・計算問題は標準レベルのものが多い
・どの分野も満遍なく勉強する必要がある
といった傾向にありました。
そのため、基本的な問題集を繰り返し解き、力をつけていくようにしましょう。
B 第1問(理論化学)
第1問は単位格子の計算問題です。
問1は水和に関する問題です。
問2は質量パーセント濃度、モル濃度、質量モル濃度に関する計算問題です。
公式をしっかりと覚えていないと間違えてしまう問題でした。
問3は水和物の計算問題です。
難しめの問題ですがよく出るタイプのものですので、しっかりと練習をするようにしましょう。
問4、5は単位格子に関する問題です。
やや見慣れないタイプのものですので苦戦した人が多かったかもしれません。
問6、7は単位格子に関する計算問題です。
典型問題ですので確実に正解したいところです。
【問題講評】基本レベルの問題が多いが解き方などを正確に理解していないと間違えやすい。
C 第2問(無機化学)
第2問は無機化学の問題です。(後半は理論化学の計算問題です。)
問1はアンモニアを発生させる方法および実験時における注意点について答える問題です。
問2はオストワルト法に関する知識問題およびヘスの法則を使った計算問題です。
問3の(1)・(2)はルシャトリエの原理に関する知識問題、(3)は圧平衡定数に関する計算問題、(4)は触媒に関する問題です。
さまざまな単元に関する問題が幅広く出題されました。
【問題講評】典型問題が中心で計算問題も易しめ。基本問題は完璧にできるようにすること。
D 第3問(無機化学)
第3問は無機化学の問題です。
問1~4はハロゲンに関する基本問題です。やや細かい内容ですができてほしい問題です。
問5は溶解度積に関する問題です。(1)・(2)は基本レベル、(3)は標準レベルの計算問題です。
問6は金属のイオン化傾向に関する問題で、王水について問われました。
問7~9は銀・銅に関する知識問題です。正確な知識が求められました。
【問題講評】主な物質の性質や色などをしっかりと覚えておくこと。
E 第4問(有機化学)
第4問は構造決定に関する問題です。
問1は鏡像異性体の性質に関する問題です。
適切な選択肢を全て選ぶ問題であるため、やや難易度が高めです。
問2はアルデヒドの還元性、問3はヨードホルム反応に関する問題です。
問3は構造決定に関する問題です。
まず、C、E、Fは確実に正解したいところです。
一方で、A、B、Dについてはオゾン分解を知らないと難易度がグッと上がる問題でした。
問4は立体異性体の数を答える問題です。
AにはC=Cが2か所あり、いずれもシスートランス異性体があるので合計4種類となります。
【問題講評】問題によって難易度にバラツキがある。とれるところでしっかりと取っていくこと。
名城大学化学(2024・薬、理工、情報)の入試対策、おすすめ参考書は?
名城大学化学の入試対策の基本的な流れとしては以下の通りです。
A 高1・2
①定期テストに向けて勉強をして、化学の基礎固めをする
ここでしっかりと勉強をしておかないと、高3になってからが大変になってきます。テストで最低でも80点以上は取れるように学校教材の内容を完璧に仕上げるようにしましょう。
②分からない内容は「大学入試坂田アキラの化学基礎・化学の解法が面白いほどわかる本」などの参考書を読んで理解を深める
③夏休みなどの長期休暇や模試前などに今まで習った内容の復習をする
定期テスト勉強以外にも定期的に復習をすることで、解き方などを覚えておくことができます。高2の秋以降の模試では理科や社会も試験範囲となりますので、そこまでにはある程度仕上げておくようにしましょう。
B 高3(基礎固め期)
①「大学入試坂田アキラの化学基礎・化学の解法が面白いほどわかる本」などの参考書を読んで理解を深める(+練習問題も解く)
化学のより深い内容を知りたい人は、「宇宙一わかりやすい高校化学」がおすすめです。
②「基礎からのジャンプアップノート無機・有機化学暗記ドリル」で無機・有機化学の基本的な内容をマスターする
有機・無機の分野はこの問題集を使って、まず知識を頭に入れることから始めましょう。
③「リードLightノート化学基礎・化学」の問題が完璧に解けるようにする
化学は基礎が大事ですので、まずは易しめの問題集をしっかりとこなすことから始めましょう。
C 高3(問題演習期)
①「化学重要問題集」のA問題を解いて入試レベルの問題に慣れる
②「ここで差がつく 有機化合物の構造決定問題の要点・演習」で有機化学の構造決定問題に慣れる
有機の配点が高い場合や、化学の勉強に時間をかけられる人はこの問題集までやることをおすすめします。
③共通テストの過去問、予想問題集を解く(共通テスト利用入試を受験する場合)
④名城大学の過去問を解く(最新版の赤本は毎年8月に発売されます。)
【まとめ】名城大化学(薬、理工、情報)の難易度や問題傾向、勉強法のポイントとアドバイス
今回の「名城大化学(2024)の入試難易度、過去問の傾向や対策は?」についてのまとめです。
・まずは「リードLightノート化学」などの基本レベルの問題集をマスターするようにしよう
・無機化学と有機化学は最初に物質の性質などをしっかりと覚えるようにしよう
・最終的には「化学重要問題集」のA問題をマスターしよう
名城大の化学は標準レベルの問題が中心です。
そのため、一つの問題集を繰り返し解くようにして理解度を上げるようにしよう。