と思っている中学3年生のみなさん!
今回は「2025年高校入試:おすすめの過去問題集と予想問題集、解くタイミング」についてみていきますよ。
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高校入試の過去問はいつから解くべきか?
【動画】「とよはし練成塾」塾長が話す!高校入試の過去問はいつから解くべきか?
A 中3の夏休みから過去問を解いていこう
高校入試を受験する上で大事なことは過去問を解くことです。
ただ、入試問題は難易度が高く、習っていない単元もあるため、入試直前にならないと解けないのでは?と思う人もいるかもしれません。
しかし、入試直前になって初めて過去問を解いて、そこで全くできなかったとしたら、そこから残りの期間で仕上げることは極めて難しくなってしまいます。
そのため、早い時期に一度過去問を解くことをおすすめします。
そして、過去問を解き始めるタイミングは中3の夏休みがいいでしょう。
それは、この時期に解くことによって、
②自分の実力と課題(今後やるべきこと)が分かる
③勉強のモチベーションが上がる
といった効果を得ることができるからです。
多くの人は1学期の終わりころに部活を引退します。
そして、夏休みからは本格的に受験生になる人が多いでしょう。
そのタイミングで一度過去問を解くことによって、「これから受験生として頑張るんだ!」という気持ちに切り替わることができます。
また、問題を解くことで自分に何が足りないかが分かるようになり、勉強を効果的に進めることができます。
ただ、先ほども言ったように、中3の2・3学期に習う内容は夏休みの時点ではまだできないですので、習った範囲で問題を解くようにしてください。
下の表は、夏休みの時点で解ける範囲です。
国語 | 全ての問題を解くことが可能 |
数学 | 二次方程式、二次関数、相似、円、三平方の定理以外は解くことが可能 |
社会 | 歴史、地理の問題は解くことができる |
理科 | イオン、天体以外は解くことができる |
英語 | 解けることは解けるが、英単語・文法を知らないと正答率は低くなる |
夏休みに一度過去問を解いてみて、入試問題の問題傾向をつかんだり、自分の苦手な単元を把握するようにしましょう。
そして、その後は苦手分野や単元の復習をして、得点力を上げるようにしてください。
B 秋は応用問題集を解くのがおすすめ
夏休みの間に基礎固めを終えたら、秋は、
・応用問題集を解いて入試レベルの問題に慣れる
ことに取り組むようにしましょう。
多くの人は過去問を解いて、「難しいなあ」と思ったはずです。
入試問題は定期テストの問題と比べると、問題文が長かったり、思考力が問われたりする問題があったりするため、難易度は上がります。
そのため、基本的な内容を完璧にしたとしても、その状態でいきなり過去問を解くと、その難しさに絶望感を感じてしまいがちです。
ですので、
といったように段階を踏んで勉強をすることをおすすめします。
そして、おすすめの応用問題集は、「きちんとこれだけ公立高校入試対策問題集(旺文社)」や「高校入試「解き方」が身につく問題集(旺文社)」といったような応用問題が中心に載っている問題集に取り組むようにしましょう。
*この2冊の問題集は英語・数学・国語・理科・社会の科目別の問題集となっています。
「きちんとこれだけ公立高校入試対策問題集」は入試問題の易しめ~標準レベルの問題が単元別にまとめられていますので、まずはこの問題集からやっていくといいでしょう。
そして、さらに難しいレベルの問題を解きたいときは、「高校入試「解き方」が身につく問題集」をやっていくことをおすすめします。
これらの問題集を解くことで、入試レベルの問題に慣れることができます。
C 冬は過去問や予想問題集をたくさん解いていこう
2学期が終わり、冬休みに入ったら過去問を解くことをメインとした勉強計画を立てるようにしましょう。
そして、過去問はいろいろな種類の問題集が発売されています。(「全国公立高校入試~過去問~」のサイトでは全国の都道府県の高校入試問題をダウンロードすることがでいます。)
その中でおすすめは、「公立高等学校過去入試問題集2024年春受験用(教英出版)」です。(全国の各都道府県の公立高校の入試問題と主要な私立高校の入試問題があります。)
この問題集はプリント形式になっているため、入試本番の形式で解くことができます。
まずは、この問題集を解いて、どれだけ力がついたのかを確かめるようにしましょう。
また、できなかった問題は必ず復習をするようにしてください。
そして、過去問が終わったら、予想問題集や「全国高校入試問題正解(旺文社)」を解くことをおすすめします。
予想問題集は最新の問題傾向を踏まえた上で問題が作られており、また、「全国高校入試問題正解」は全国の公立高校および難関私立高校の入試問題が載っています。
そのため、先に予想問題集を解き、それが終わったら、苦手な教科や力を伸ばしたい教科の「全国高校入試問題正解」を解くようにしましょう。
【高校入試】過去問の効果的な解き方は?
ア 目標点の決定
→何点取ればいいか、教科ごとに目標点を決めよう
過去問を解く前にやってほしいことがあります。
それは目標点を決めることです。
過去問題集やインターネット等で志望校のボーダーラインや合格点を調べ、そこから目標点を決めるようにしてください。
例えば、500点満点でボーダーラインが300点の場合、一教科あたりの目標点は60点になります。
ただし、全ての教科が同じような点数を取れるとは限りません。
ですので、得意科目は何点か上積みし、逆に苦手科目は点数を減らすということをして、目標点を決めていきましょう。
目標点が決まることで、どの教科をどこまで勉強すればいいかが分かるようになります。
イ 時間を計って過去問を解く
→入試本番よりも短い時間で解くこと
過去問を解く際には時間を計って解くようにしましょう。
そうすることで問題を解く順番や解くペースなどをつかむことができます。
そして、時間を計るときは、実際の解答時間よりも5分短い時間で計るようにしましょう。
それは、入試本番では緊張したり、プレッシャーがかかったりするため、家で解くときに比べるとどうしても問題を解くのに時間がかかってしまうからです。
そのため、普段から5分短い時間で解くようにすると、入試本番で慌てることなく問題を解くことができるようになります。
ウ「捨て問」を決める
→捨て問を決めることで時間切れを防ぐことができる
高校入試の問題は定期テストに比べて難しい問題が多く出ます。
そこで、難しい問題を時間をかけて一生懸命解こうとすると、最後まで解ききれずに全然点が取れなかったということにもなりかねません。
そうならないように、過去問を解く中で、解く問題と捨てる問題を見極める力をつけるようにしましょう。
なお、捨て問になる問題は、
②解くのに時間がかかりすぎる問題
③解説を見ても分からない問題
④配点があまり高くない問題
といったものがあります。
こういった問題は解かずに、できる問題に時間をかけて解くことをしていきましょう。
エ 復習を必ず行う
→過去問を解きっぱなしで終わらないようにしよう
過去問を解いた後は必ず復習を行うようにしましょう。
過去問を解いてできなかった部分はみなさんの弱点部分となります。
それを克服しない限りはいつまでたってもできるようにはなりません。
また、できなかった問題の復習方法としては、
②もう一度解き直す
③ときには参考書や問題集に戻って復習をする
といったことが必要になってきます。
過去問演習と復習を入試本番までに繰り返すことで確実に力はついていきますので、解きっ放しで終わらないようにしましょう。
オ 過去問が難しすぎて解けないときは?
→解けない原因を見つけ克服していこう
「高校入試の過去問を解いてみたけど全くできない・・・」
受験生によってはこういうことになる場合も出てきます。
その場合はまずできない原因を考えるようにしましょう。
そして、過去問が解けない原因とその対策としては、
②「特定の分野で取れていない」→その分野の復習が必要
③「時間が足りない」→時間のかかる問題は後回しにして解く
④「難しい問題になるとできない」→応用レベルの問題集を解く
⑤「入試の問題形式に慣れていない」→できるだけ多くの過去問を解いて慣れる
といったことをする必要があります。
このように、自分が解けない原因を見つけ、一つ一つ克服するようにしましょう。
カ 過去問は何年分解くべきか
→最低3~5年分は解くようにしよう
高校入試の過去問は最低3~5年分は解くようにしましょう。
それは解けば解くほど、入試問題の傾向が分かったり、問題を解くコツが分かったりするからです。
そのため最低3年分、できれば5年分の問題を解くようにしましょう。(できれば同じ問題を何回も解くことをおすすめします。)
そして、それらの問題を終えてしまった場合は、「予想問題集」や「他県の入試問題」、「全国高校入試問題正解」などを解いていくとさらに力がついていきます。
なお、併願校を受ける場合は少なくとも1年分は解くようにしましょう。(できれば3年分は解きたい。)
そうすることで問題傾向や難易度を把握することができます。
【高校入試】教科別過去問のおすすめな解き方は?
ア 国語
→面倒くさがらずに文章をじっくりと読むこと
国語の問題の解き方のポイントは問題をよく読むことです。
みなさんの中には、国語の文章を読むのが面倒くさいと思ってしっかりと読まない人がいます。
しかし、これではいつまでたってもできるようにはなりません。
国語の答えは基本的に本文中にあります。
そのため文章をじっくりと読み、本文中のどの部分に解答の根拠があるのかを探すようにしましょう。(勘で答えているうちはできるようにはなりません。)
なお、国語が苦手な人は、最初は時間制限なしで答えが出るまでじっくりやっていくようにしてください。
それで正解できるようになったら、徐々に短い時間で解けるようにしていきましょう。
イ 英語
→文章から単語の意味が予想できる練習をしよう
英語の問題の解き方のポイントは、意味が分からない単語や熟語は文脈から予想することです。
長文読解を解いていると、どうしても意味の分からない英単語や熟語に出会ってしまいます。
そのときには前後の文章から単語の意味を予想するようにして下さい。
いくら英単語帳や英熟語帳で単語や熟語の意味を覚えたとしても、実際の入試では意味が分からない言葉が出てくるものです。
そうなったときに対応できるように、普段から文脈から意味を予想する練習をするようにしましょう。
また、意味の分からない単語があまりにも多い場合は単語力が不足していますので、そのときは英単語帳を使って英単語の意味を覚えるようにしましょう。
ウ 数学
→今まで習った図形やグラフの性質を使いこなそう
数学の問題の解き方のポイントは、難問に積極的に取り組むことです。
秋で入試によく出る問題の解き方をやっていれば、この時期にはたいていの問題には対応できるはずです。
しかし、入試問題は難易度の高い問題も出てきます。
そして、難問への取り組み方は
②図形やグラフの性質を思い出す(例 直角三角形なら三平方の定理が使える)
③どこかに補助線が引けないか考える
といったことがおすすめです。
最初のうちは時間を気にせず難問に向き合っていきましょう。
しかし、入試本番では一つの問題にあまり時間をかけて解くことができません。
入試で時間のかかりそうな問題が出てきたら、いさぎよく捨てる覚悟を持つことも大切です。
エ 理科・社会
→応用問題もできるようにしていこう
理科や社会の問題の解き方のポイントは、グラフや表の読み取り問題に慣れることです。
近年の高校入試は、図やグラフを読み取る問題が増加しています。
そのため、こういった問題ができるようにならないと理科や社会で点数を取ることができません。
何年か過去問を解いてこのような問題に慣れるようにしましょう。
国語と同様、表やグラフを読むのを面倒くさがっていては、いつまでたってもできるようにはなりません。