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今回は「2025年 共通テスト世界史探究完全攻略ガイド:出題傾向・対策法・おすすめ問題集」についてみていきますよ。
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✓対象となる人
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共通テスト世界史B(2024)の問題形式と難易度は?
【動画】「とよはし練成塾」塾長が話す!2025年 共通テスト世界史探究完全攻略ガイド:問題傾向とおすすめ問題集
ア 共通テスト世界史Bの問題傾向や平均点は?
→昨年よりもやや平均点が上がった
下の表は2024年の共通テスト世界史Bの問題傾向や難易度についてです。
難易度 | やや易化 |
出題分野 | (1)様々な地域や時代に見られた体制と制度(27点) (2)諸勢力の支配や拡大(23点) (3)交通の発達が社会に与えた影響(22点) (4)言語や文字とそれを用いた人々の文化やアイデンティティ(28点) |
平均点 | 60.28点↑ |
2024年の共通テストの世界史Bは前年度に比べるとやや平均点が上がりました。
また、私が解いた感覚としては、
・グラフや地図、写真が絡んだ問題も多い
・用語の意味が分かっていないと解きづらい
といったものがあります。
この傾向は今後も続く可能性があるので、基礎知識を早めに固めた後にできるだけ多くの過去問を解いて共通テストの問題に慣れるようにしましょう。
イ 共通テスト世界史探究で高得点を取るには?
→太字レベルの用語の内容を完璧に理解しよう
共通テスト世界史で高得点を取るためには、教科書の太字レベルの用語を完璧に覚えることが必要になります。(早慶で出るような難易度の高い用語の暗記は不要です。)
多くの人は一問一答集を使って用語を覚えていきますが、それでは共通テストでは高得点を取ることができないからです。
用語を覚えることはもちろんですが、用語の意味やいつの時代のものか、どこの国(地域)のものかまでしっかりと理解する必要があります。
例えば、2022年の本試験では、
という選択肢がありました。(この選択肢は×です。)
山川の教科書を見ると「アラスカ」は太字になっているため重要語句です。
しかし、そこだけ覚えていてもこの選択肢が合っているかどうかは判別できません。
この場合、「ソ連はアメリカ合衆国にアラスカを売却した」というように用語の周辺の内容を理解しないと正解できないのです。
他にも2022年の本試験には、
・ガザン=ハンが黄帽派に改宗した(正解は「イスラム教」)
といったように、用語の周辺の内容を問う問題が多く出ました。
そのため、難しい用語の意味を覚えるのではなく、基礎レベルの用語の意味をよく理解するようにしましょう。
一問一答の暗記は早めに終わらせ、センター試験や共通テストの過去問などをできるだけ多く解くことをおすすめします。
ウ 前年度2024年の共通テスト世界史Bの過去問題の分析や解説は?
→史料を読み解く問題が多かった
A 第1問(様々な地域や時代に見られた体制と制度・27点)
問1 資料1・2に関する正誤問題です。資料を注意深く読めばできる問題でした。
問2 空欄補充問題です。「臣下であった( ア )に魏の皇帝の位を奪われた」とあるので、( ア )は司馬炎となります。
問3 中国の争乱に関する問題です。選択肢に黄巾の乱、赤眉の乱、呉楚七国の乱と出てきますので区別できるようにしましょう。
問4 空欄補充問題です。問題文に「神聖ローマ帝国」とあるので、( イ )はオットー1世となります。
問5 資料を読み取る問題です。資料を注意深く読めばできる問題でした。
問6 イングランドとヨーロッパの他の地域の関係に関する問題です。用語の意味を正確に知らないと解けない問題でした。
問7 ドイツの老齢年金制度の導入時期を答える問題です。ビスマルクが活躍した時期を問う問題でした。
問8 イギリスの自由党に関する問題です。自由党、労働党、保守党などさまざまな政党が出てきますので、区別して覚えるようにしましょう。
問9 20世紀に国営企業の民営化を進めた首相はサッチャーです。
B 第2問(諸勢力の支配や拡大・23点)
問1 資料に関する問題です。資料を注意深く読めばできる問題でした。
問2 評価と時代背景に関する問題です。マニ教が広がったのはローマの帝政期です。
問3 空欄補充問題です。空欄アはミズーリ協定を知っていれば答えることができる問題でした。
問4 アメリカでできた法律に関する問題です。共通テストの本試では初めて「連動型問題」が出題されました。
問5 問4で選んだ解答に基づいた問題です。全問で④を選んだ方が答えやすかったでしょう。
問6 空欄補充問題です。資料をよく読んでどちらの立場の軍かを正確に答える必要があります。
問7 空欄補充問題です。戦後、共産党のクーデタが起きたのはチェコスロヴァキアです。
問8 グラフの読み取り問題です。ソ連の第1次五か年計画の方でXかYで悩んだ人がいるかもしれません。
C 第3問(交通の発達が社会に与えた影響・22点)
問1 アショーカ王に関する問題です。問題文の「マウリヤ朝」がヒントになります。
問2 インドの都市に関する問題です。インド史について幅広く知っておく必要がありました。
問3 メモに関する正誤問題です。メモ1は地図を見ることで誤りであることが分かります。
問4 並び替え問題です。選択肢いがどこに入るかがやや悩んだかもしれません。
問5 空欄補充問題です。一般常識でも解ける問題で解きやすかったでしょう。
問6 空欄補充問題です。資料2からフランスはロシアと同盟すべきだとメックは主張しています。
問7 メモに関する正誤問題です。ロシアはクリミア戦争で黒海北岸地域を失っています。
D 第4問(言語や文字とそれを用いた人々の文化やアイデンティティ・28点)
問1 コンスタンティヌス帝の業績に関する問題です。公会議についての正確な知識が求められました。
問2 正誤問題です。どの地域からどの地域に伝わったのかが問われました。
問3 正誤問題です。会話文の内容+知識で解くことができます。
問4 正誤問題です。誤っている選択肢が分かりやすいため答えやすかったでしょう。
問5 仮説に関する問題です。年号を知っていると解きやすかったでしょう。
問6 思い込みと価値観に関する問題です。問題文の文章をよく読めばできる問題です。
問7 安史の乱に関する問題です。問題文の「安禄山」がヒントになります。
問8 空所補充問題です。韓愈についての正確な知識が求められました。
問9 メモに関する正誤問題です。乾隆帝および孝文帝の政策について正確な知識が求められました。
共通テスト世界史探究(2025)の対策はいつから始めるべきか?
ア 共通テスト世界史探究(2025)の対策はいつから始めるべきか?
→基礎固めが終わり次第、共通テストの過去問を解いていこう
「共通テスト世界史Bの対策はいつから始めたらいいんだろうか?」
このように思っている人は多いでしょう。
結論としては基礎固めが終わり次第、過去問演習を始めるようにしてください。
また過去問演習を始めるタイミングとしては、マーク模試の直前からやるのがおすすめです。
一般的に全統共通テスト模試や進研大学入学共通テスト模試といった模試は、
②高3の5~6月
③高3の夏
④高3の秋(10~11月)
といった時期に行われます。
ですので、早い時期に基礎固めが終わっている人は高2の2月の模試の前に過去問を解き始めてもいいのです。
ただ、高3の11月以降から共通テストの過去問を解き始めると力試しができる模試を受けるチャンスがなくなってしまいますので、どんなに遅くても10月くらいまでには過去問演習ができるようにしましょう。
共通テスト世界史探究(2025)で9割取るための勉強法、おすすめ参考書・問題集は?
ア 高1・2~高3の1学期
→定期テストや模試を通じて基礎固めをしていきたい
A おすすめ勉強法
高1・2の間は、世界史探究の共通テスト対策は特にやる必要はありません。
ですが、学校の定期テストの勉強はしっかりとやるようにしましょう。(授業で小テストがある場合は、そちらの勉強もしっかりとやるようにして下さい。)
それは、定期テストで結果を出すことができれば世界史Bの基礎を固めることができ、それがそのまま共通テスト世界史Bの対策にもつながるからです。
また、高1・2の時期の受験勉強は英語と数学(文系数学・理系数学)を中心に進めるようにしましょう。
それは、この2教科は範囲が広いため仕上がるのに時間がかかるからです。
そのため、世界史探究の共通テスト対策は高3になってから始めるようにしましょう。
B 参考書を読んで歴史の流れをつかむ
高3の1学期からは本格的に世界史探究の勉強を始めていきます。
そして、まず世界史探究の勉強としてやるべきことは、歴史の流れをつかむことです。
世界史の勉強のメインは一問一答の用語暗記ですが、その暗記をスムーズに進めるには、歴史の流れをつかむことが大切になってきます。
そのため、用語暗記をする前に教科書や参考書を読んで、その時代の流れを確認するようにしましょう。
そして、世界史の流れをつかむためのおすすめの参考書は以下の通りです。
①「一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書(SBCreative)」
この参考書は、ムンディ先生こと山崎先生の書かれたベストセラーになった本です。
非常に読みやすく短時間で読み切ることができます。
ただし、この本1冊で全ての内容を網羅しているわけではありませんので、あくまで最初の1冊という位置づけで使うようにしましょう。
大学受験の世界史の勉強をする上で必須の参考書(教科書)です。
共通テストや多くの大学入試ではこの本に書かれている内容を元に出題されます。
そのため、教科書に書かれている内容はもちろんのこと、史料や写真、グラフなどにも目を通すようにしましょう。
ただし、教科書はページ数が多いので、最初はサラッと読む程度で十分です。
あとは、
②歴史の流れを確認したいとき
などに読むようにしましょう。
そうすることで、だんだんと歴史の流れが頭の中に入るようになります。
また、ヨーロッパや中国、アメリカなどの地域別の歴史を整理したい場合は、「タテから見る世界史(学研)」も見ていくといいでしょう。
共通テストでは、「歴史総合(25点)+世界史探究(75点)」のセットで出題されます。
そのため、世界史探究の勉強だけでなく、歴史総合の勉強もやる必要があります。
ただし、歴史総合の内容はそこまで難しくはないため、「高校歴史総合をひとつひとつわかりやすく。」のような基本的な参考書を使って短時間で仕上げるようにしましょう。
C 重要用語の暗記
共通テスト世界史探究の基礎固めの勉強法の二つ目は、太字レベルの用語の暗記です。
世界史探究の勉強のメインは一問一答集を使った用語の暗記です。
しかし、最初からあまりにも細かい(難しすぎる)用語まで覚えようとすると、時間がいくらあっても足りません。
そのため、最初は教科書の太字レベルの用語から覚えるようにしてください。
なお、おすすめの問題集は「山川世界史一問一答(山川出版社)」です。
この本は、単語ごとに重要度が載っている問題集です。
そのため、まずは★5~★7の用語を優先的に覚えるようにしましょう。
そうすることで、短時間で一通りの内容を終えることができます。
また、一問一答の勉強の仕方としては、
②暗記を始める
③覚えていなかった問題については覚えるようになるまで繰り返す
という流れがおすすめです。
ここで大事なのは、いきなり暗記をしないことです。
まずやるべきことは、頭の中に知識を入れることです。
そのためにも問題文と語句を何回も読むようにしましょう。
そうすることで、暗記を始めるときにスムーズに進めることができます。
例えば、
という問題があったときに、
この文章を
といったように用語を入れた上で、何度も読むようにしましょう。
何度も読むことで頭の中に文章が残るようになり、覚えやすくなります。(だいたい10回くらい読むと効果はかなり出てきます。)
例えば、日曜日から1週間で問題集の30ページ分の用語を覚えるとしたら、
・月 朝晩各2回ずつ30ページ分の文章を声に出して読む
・火 朝晩各2回ずつ30ページ分の文章を声に出して読む
・水 朝晩各2回ずつ30ページ分の文章を声に出して読む
・木 朝晩各2回ずつ30ページ分の文章を声に出して読む
・金 暗記
・土 最終チェック
という感じでやります。
最初の5日間は音読に徹し、6日目(金曜日)に暗記をします。
ただ、いきなり暗記するのに比べると、日~木の間で20回文章を読んでいますので圧倒的に覚えやすくなります。
そして、最後の7日目(土曜日)に最終チェックをします。
こうやって覚えると忘れにくくなるため、ぜひこのやり方で覚えてみてください。
イ 高3の夏休み~秋
→少しずつ実践的な問題を解くようにしよう
A 基本レベルの問題集を解く
共通テスト世界史探究の基礎固めの勉強法の三つ目は、基本的な問題集を解くことです。
共通テストでは早慶上智のような細かい内容は出ません。
教科書の太字の用語をしっかりと覚えていけば高得点が取れるようになっています。
ですが、一問一答の暗記だけではなかなかできるようにはなりません。
そのため、「世界史総合テスト(山川出版社)」のような教科書レベルの内容が満遍なく載っている問題集を解くことをおすすめします。(もちろん学校で使っている問題集でも構いません。)
一問一答をやることで世界史の基礎力は身に付きますが、共通テストでは資料や地図、グラフの読解問題、出来事の並び替え問題、正誤判定問題などさまざまなタイプの問題が出題されます。
そのため、「世界史総合テスト」でいろいろな問題に慣れていくことが大切になってきます。
B 共通テスト対策問題集を解く
共通テストと私大、国公立二次試験では世界史の問題傾向はまるで異なります。
私大は用語の穴埋め問題が中心で、国公立二次は記述問題や論述問題が中心です。
また、大学によっては出題される時代やテーマが偏っていることもあるでしょう。
一方で共通テストは、複数の史料を見比べる問題が出る、政治史だけでなく文化史・外交史・経済史など様々なテーマが出る、原始から近現代までどの時代も満遍なく出るといった特徴があります。
そのため、共通テストで高得点を取るには、共通テスト対策をしっかりとやることが大切になってきます。
そして、共通テスト日本史探究の対策問題集としておすすめなのが、「大学入学共通テストへの道 世界史(山川出版社)」です。
「大学入学共通テストへの道 世界史」はセンター試験や共通テストに出た問題を時代別に並び替えた問題集です。
この問題集は、時代ごとに問題が載っているため、
・苦手な時代や地域の問題を集中的に解きたい
といった使い方ができる問題集です。
また、この本の使い方は、
②解説を読む(全ての選択肢の正誤判定ができるようにする)
③知識があいまいな内容は教科書や参考書に戻って復習をする
です。
問題を解いて終わりではなく、弱い単元を見つけ、それをしっかりと復習をすることで力がついていきます。
ウ 高3の秋~共通テスト直前
→数多くの問題にあたって得点力をつけていこう
A どの問題集から始めるべきか?
共通テストに比べるとセンター試験は問題の難易度が若干易しめです。
そのため、最初は「赤本(教学社)」や黒本などを使ってセンター試験の過去問を解いていきましょう。
そこである程度の点数が取れれば順調に勉強が進んでいるといえます。
一方であまり点数が取れない場合は、再度参考書や問題集に戻って復習をするようにしましょう。
二次試験と比べると共通テストの世界史探究はどの分野からも満遍なく問題が出ます。
そのため、普段あまりやっていない単元は特に念入りに復習をするようにしましょう。
そして2020年までのセンター試験の過去問(本試験・追試験)を解き終えたら、仕上げに2021~24年の共通テストの問題を解くようにして下さい。
B いつから過去問演習を始めるべきか?
なお、赤本や黒本でセンター試験の過去問を解き始める時期は、夏休み~秋くらいがおすすめです。
それは、この時期には全統共通テスト模試や駿台ベネッセ共通テスト模試などの共通テスト模試があるからです。
模試に向けて勉強を進めることで計画的に勉強をすることができます。
ですので、模試がある直前にある程度センター試験や共通テストの過去問を解き終わっている状態に仕上げるようにしましょう。
C 予備校の予想問題集を解く
最後に各予備校が出している予想問題集を解いていきます。
各予備校が出している予想問題集の特徴としては、
②東進 難易度は本試験レベル。解説動画がついている。
③代ゼミ 難易度は教科によってバラツキがある。大きな書店でないと売っていない。
④駿台 難易度は難しめ。
⑤Z会 難易度はかなり難しい。大きな書店でないと売っていない。
となっています。
そのなかでおすすめは、河合塾と東進です。
河合塾の「共通テスト総合問題集 世界史探究」は前年度の全統共通テスト模試(全5回)が載っており、全統共通テスト模試対策にもなります。
また東進の「共通テスト実戦問題集 世界史探究」はオリジナルの模試が3回分と過去問が2回分載っており、かつ動画では共通テスト世界史の勉強法について詳しく説明がされています。
まずはこの2冊の問題集から解き、時間に余裕のある人や難しめの問題を解きたい人は駿台の問題を解いていけばいいでしょう。(駿台の問題集はややレベルが上がるので注意してください。)
*上記2冊はまだ新課程版は出ていませんのでご注意ください。
また、共通テスト本番直前には「予想問題パック」も出ますので、力試しにこちらの問題集も解いてみてください。
共通テストが始まってまだ日が浅いため、過去問があまりありません。
そのため、予想問題集を積極的に解くようにしましょう。