と思っている高校生や浪人生のみなさん!
今回は「2025年名古屋市立大学(医)化学入試攻略法:問題傾向と最適な勉強法で合格を目指す」についてみていきますよ。
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名古屋市立大学・医学部化学(2023)の問題傾向・難易度・解答速報は?
ここでは、「全国大学入試問題正解(化学)」に掲載されている学部について問題を分析しています。
A 全体の講評
名古屋市立大学の理科の入試では、理科2科目を150分で解く必要があります。
一方で化学の問題は問題量が多い+難易度が非常に高いので、過去問を解いて問題形式に慣れる必要があります。(2023年の入試では近隣の大学の中では一番難しく感じました。)
また、2023年の名古屋市立大学の化学は大問が4問で構成されていました。
その内訳は、理論1題、無機1題、有機2題(うち高分子が1題)です。
一般的に医学部の化学の入試問題は有機化学の問題が多くなる傾向があります。
ただし、現役生の場合、有機化学を学校で習うのが1学期後半~2学期であるため、対策がどうしても遅くなってしまいます。
ですが、有機である程度の点数を取らないと合格ラインに乗ることが難しくなってしまいますので、その点は注意して受験勉強に取り組むようにしましょう。
そのため、化学重要問題集、化学の新演習で解法暗記をしたら、できるだけ多くの過去問を解いていくといいでしょう。
そうすることによって思考力が身に付き、名古屋市立大の問題に対応できるようになります。
「名古屋市立大学入試問題(化学)解答速報」はこちら(2023年)
B 第1問(理論化学)
第1問は理論化学の分野で、反応速度や浸透圧などの計算問題が問われました。
問1はHDOの密度を求める問題です。
問2は化学平衡に関する記述問題です。
問3は反応速度に関する計算問題です。問題文やグラフを元に考えるようにしましょう。
問4は反応速度定数に関する問題です。
問5は問題文の(5)・(6)から考えるようにしましょう。
問6は(7)の式を変形し、相加・相乗関係を用いて考えます。
問7は問6で求めた式に数値を代入します。
問8は浸透圧を求める問題です。塩化カリウムは電解質ですのでモル濃度は2倍になります。
問9はAとBは浸透圧が同じであるため、上昇する液面高は密度に反比例します。
【問題講評】初見の問題が中心。問題文をしっかりと読み、何について問われているかが分かるようにすること。
C 第2問(無機化学)
第2問は無機化学の問題です。
第1問に比べると解きやすい問題が多かったです。
【Ⅰ】
問1は鉛蓄電池に関する計算問題です。
問2、3は溶解度積に関する計算問題です。
問4は銅と希硝酸の反応に関する化学反応式を書く問題です。
問5は一酸化窒素が酸性雨の原因物質になる理由を答える問題です。難易度は高めです。
【Ⅱ】
問6は沈殿した物質の化学式とその色を答える問題です。
問7は希硝酸を加える理由を答える問題です。典型問題ですので確実に答えることができるようにしましょう。
問8は化学反応式を答える問題です。やや難易度は高めです。
問9は沈殿したのはBa2+、最後まで残ったのはK+となります。
【問題講評】解きやすい問題は多い。確実に正解できるようにしたい。
D 第3問(有機化学)
第3問は有機化学の構造決定に関する問題です。
問1は化合物GとHを分離する方法についての記述問題です。
問2は化合物Gについての構造異性体を答える問題です。
問3は生成物の収率を答える計算問題です。問題文の内容に沿って解く必要があります。
問4は水素結合の定義が分かっていればできる問題です。
問5は化合物Kの分子式を答える問題です。この辺りから難易度がグッと上がってきます。
問6~8は化合物H、Eの構造式を答える問題です。複数の実験結果から構造式を考える必要があります。
問9は実験11よりアルコールの脱水が行われていることが読み取れます。
問10は化合物Aの分子量を答える問題です。
【問題講評】非常に難しいレベルの構造決定の問題が出た。重要問題集など難易度が高めの問題集を解いておくこと。
E 第4問(有機化学)
第4問は有機化学に関する問題で、高分子化合物に関する問題が出題されました。
問1は用語の穴埋め問題です。
問2は生物(基礎)の知識が必要な問題でした。
問3はβ型のガラクトースの構造式を答える問題です。
問4はフェーリングを還元しない二糖類を答える問題、問5は還元性を示さない理由を答える記述問題です。
問6、8は重合度が絡んだ計算問題です。
問7は結合の名称を答える問題です。
問9はNBRに関する計算問題で典型問題です。
【問題講評】大問3よりかは解きやすい。高分子化合物の内容は細かい所までしっかりとおさえておくこと。
名古屋市立大学・医学部化学(2024)の入試対策、おすすめ参考書は?
名古屋市立大学医学部化学の入試対策の基本的な流れとしては以下の通りです。
A 高1・2
①定期テストに向けて勉強をして、化学の基礎固めをする
ここでしっかりと勉強をしておかないと、高3になってからが大変になってきます。テストで最低でも80点以上は取れるように学校教材の内容を完璧に仕上げるようにしましょう。
②分からない内容は「宇宙一わかりやすい高校化学」などの参考書を読んで理解を深める
③「リードLightノート化学基礎・化学」の問題が完璧に解けるようにする
化学は基礎が大事ですので、まずは易しめの問題集をしっかりとこなすことから始めましょう。
B 高3(基礎固め期)
①「宇宙一わかりやすい高校化学」などの参考書を読んで理解を深める(+練習問題も解く)
物理が苦手な人は、「大学入試坂田アキラの化学基礎・化学の解法が面白いほどわかる本」がおすすめです。
②「基礎からのジャンプアップノート無機・有機化学暗記ドリル」で無機・有機化学の基本的な内容をマスターする
有機・無機の分野はこの問題集を使って、まず知識を頭に入れることから始めましょう。
③「化学重要問題集」のAレベルの問題を解いて入試標準レベルの問題に慣れる
C 高3(問題演習期)
①「化学重要問題集(B問題)」や「化学の新演習」などの入試発展レベルの問題に慣れる
②「ここで差がつく 有機化合物の構造決定問題の要点・演習」で有機化学の構造決定問題に慣れる
③共通テストの過去問、予想問題集を解く
④名古屋市立大学の過去問を解く(最新版の赤本は毎年10月に発売されます。)
【まとめ】名古屋市立大学化学の難易度や問題傾向、勉強法のポイントとアドバイス
今回の「名古屋市立大化学(2024)の入試難易度、過去問の傾向や対策は?」についてのまとめです。
・まずは「化学重要問題集」をマスターするようにしよう
・無機化学と有機化学は最初に物質の性質などをしっかりと覚えるようにしよう
・直前期は過去問レベルの問題を数多く解くようにしよう
名古屋市立大の化学はやや難~難レベルの問題が中心です。
そのため、早い時期に化学重要問題集を完成させるようにしましょう。