と思っている高校生や浪人生のみなさん!
今回は「2025年 共通テスト物理完全攻略ガイド:出題傾向・対策法・おすすめ問題集」についてみていきますよ。
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✓対象となる人
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共通テスト物理(2024)の平均点と問題傾向、難易度は?
【動画】「とよはし練成塾」塾長が話す!2025年 共通テスト物理完全攻略ガイド:問題傾向とおすすめ問題集
ア 共通テスト物理(2024)の平均点、難易度や出題範囲は?
→昨年とほぼ同じ難易度だった
下の表は2024年の共通テスト物理の問題傾向や難易度についてです。
難易度 | 昨年並み |
出題分野 | 第1問 小問集合(25点) 第2問 力学(25点) 第3問 波動(25点) 第4問 電磁気(25点) |
平均点 | 62.97点↓ |
共通テストの物理の問題は難しめの問題が多いです。
それは定期テストのような単純に知識を問う問題があまりなく、表やグラフを読み取る問題や思考力が必要な問題が増えているからです。
ただし、共通テストはあくまで教科書の内容から出題されているため、本質的な理解をしていればできるようになってきます。
そのため、共通テストの物理で高得点を取るには、
・計算問題は「なぜその解き方になるのか?」を理解しながら解く
・基礎固めを早めに終え、共通テストの過去問や予想問題集をたくさん解く
といったことをやっていく必要があります。
物理は範囲が広いため、高3になってから勉強を始めるのではなく、高1・2のうちからコツコツと勉強をするようにしましょう。
イ 前年度2024年の共通テスト物理の過去問題の分析や解説は?
→思考力を問う問題の攻略がポイント
A 第1問(小問集合・25点)
問1 力のモーメントの問題です。点Aを回転の中心として考えるようにしましょう。
問2 気体分子の運動エネルギーの問題です。K=3/2kTの式を使って求めていきます。
問3 屈折の法則に関する問題です。屈折率が大きいほど角度は小さくなります。
問4 磁場中の荷電粒子の運動に関する問題です。フレミング左手の法則を使って考えていきましょう。
問5 質量欠損および半減期に関する問題です。原子分野では典型問題ですので確実に正解できるようにしましょう。
B 第2問(力学・25点)
問1 噴出する水の体積を求める問題です。体積=断面積×水の速さ×時間で求めることができます。
問2 水の質量および仕事を求める問題です。圧力は一定ですので、W=pΔVとなります。
問3 噴出した水の速さを求める問題です。運動エネルギーの変化=仕事の式を使って求めていきます。
問4 式を求める問題です。t=0では静止しているので運動量は0、t=Δtでは鉛直上向きに動くペットボトルと下向きに動く水の運動量をそれぞれ求めます。
問5 不等式を求める問題です。力積=運動量の変化を使って求めていき、あとは問題文に書かれている条件(F>Mg)に代入していきます。
C 第3問(波動・25点)
問1 弦の真ん中に磁石があり、そこを電流が通るため、フレミング左手の法則によりZ軸方向に力が働きます。
問2 波長を求める問題です。腹が3つあるので、3/2λ=Lとなります。
問3 直線の傾きに比例する物理量を求める問題です。V=fλのしきにλ=2L/nを代入して求めていきます。
問4 グラフの形状を答える問題です。V=√S/ρの式を知っていれば簡単に求めることができます。
問5 弦の固有振動数に関する問題です。表からfとdが反比例の関係であることが読み取れます。
D 第4問(電磁気・25点)
問1 等電位線の模式図に関する問題です。点電荷の付近では電場が急激に強くなります。
問2 正誤判別問題です。選択肢(b)は誤りで等電位線の間隔は常に等しいわけではありません。
問3 空欄補充問題です。問1・2の内容が分かっていればできる問題です。等電位線は電気力線と垂直の関係にあります。
問4 グラフの読み取り問題です。V=EdよりEはグラフの傾きを表しています。
問5 導体棒の抵抗率を求める問題です。V=RI、V=Ed、R=ρ×d/Sの3つの式を使って答えていきます。
共通テスト物理(2025)で9割取るための勉強法、おすすめ参考書・問題集は?
ア 高1・2~高3の1学期
→定期テストや模試を通じて基礎固めをしていきたい
A おすすめ勉強法
高1・2の間は、物理基礎および物理の共通テスト対策は特にやる必要はありません。
ですが、学校の定期テストの勉強はしっかりとやるようにしましょう。
定期テストの勉強を通じて、物理基礎や物理の基本的な内容を身につくことができれば、高3になってからの受験勉強が非常に楽になってきます。
また、共通テスト向けの模試は高2の冬から始まります。
そのため、普段から定期テストの勉強をコツコツとやっておけば、その模試でもいい点数を取ることができるようになります。
そういったことからも定期テストの勉強を疎かにせず、今まで習った内容をしっかりと復習するようにしましょう。
なお、教科書の内容がよく分からない場合は、「宇宙一分かりやすい高校物理」のような参考書を使うことをおすすめします。
B 参考書を読んで物理現象を理解する
高3の春からは本格的に物理の共通テスト対策を始めていきます。
そして最初にやってほしいことは、物理の参考書を読むことです。
「坂田アキラの物理の解法が面白いほどわかる本(KADOKAWA)」は、物理の内容について非常に分かりやすく書かれている参考書ですので、まずはこの本をざっと読むことから始めましょう。
みなさんの中には問題集を解くことから始める人がいるかもしれません。
しかし、高1・2で習った物理の内容を全て覚えている人はなかなかいません。
そのため、問題集を解く前に参考書に目を通しておくことで、今まで習った内容を思い出すことができ、スムーズに問題に取り組むことができます。
ただし、隅々までをじっくりと読むのではなく、今まで習った内容を思い出すために読むので、最初はサラッと読めば十分です。
そして、問題を解くときに分からないところが出てくれば、その部分を参考書で調べるという感じで使うようにしましょう。
C 基本レベルの問題集を解く
参考書を読み終えたら、ここからは問題集を解いていきます。
そして、物理基礎・物理の基礎固めができるおすすめ問題集は、「リードLightノート物理基礎・物理(数研出版)」となります。
この問題集は基本的な問題が中心に載っている問題集で、共通テスト対策の最初の一冊目として使うべき教材です。
そして、「リードLightノート物理基礎・物理」を解く際の注意点としては、
②定義や公式をしっかりと覚える
③なぜその解き方になるのかを理解する
④自力で解けるかどうかを確認する
といったことがあります。
ここでのポイントは、最初から答えを見てしまうことです。
答えを見て解き方をインプットし、その上で問題を解いていくとスムーズに勉強を進めることができます。
また、一回やっただけでは完全には定着しませんので、少なくとも3周は取り組むようにしましょう。
イ 高3の夏休み~秋
→少しずつ実践的な問題を解くようにしよう
「リードLightノート物理」をマスターすることで物理の基本的な内容はできるようにはなります。
ですが、共通テストレベルの問題が解けるようになるには、もう一段階上のレベルの問題集を解く必要があります。
そこでおすすめなのが、「物理のエッセンス(河合出版)」や「良問の風物理(河合出版)」です。
これらの問題集をおすすめする理由としては、
・定番の問題集であり、多くの受験生が使っているため安心感がある
・YouTubeに解説動画があるため、問題の解き方を理解しやすい
といったことがあるからです。
ただし、これらの本は物理の基礎がしっかりと固まっていないと使いこなすことが難しい問題集です。
そのため、共通テストまで時間がない場合や基礎が十分に身についていない場合は無理に手を出さない方がいいでしょう。
逆に難関大を志望する場合や共通テストの対策が順調に進んでいる場合は、エッセンスや良問の風に積極的にチャレンジすることをおすすめします。(さらに難易度が高い「名問の森物理」もあります。)
ウ 高3の秋~共通テスト直前
→数多くの問題にあたって得点力をつけていこう
A どの問題集から始めるべきか?
共通テストに比べるとセンター試験は問題の難易度が若干易しめです。
それは、
・共通テスト:知識があることを前提に読解力や思考力が問われる
といったことがあるからです。
そのため、最初から共通テストの問題を解いてしまうと、人によってはかなり難しく感じてしまう可能性も出てきます。
そのため、まずは「赤本(教学社)」や黒本などに載っているセンター試験の過去問(2015~2020年)を解いていきましょう。
そこである程度の点数が取れれば順調に勉強が進んでいるといえます。
一方であまり点数が取れない場合は、再度参考書や問題集に戻って復習をするようにしましょう。
一般的に、点数が伸び悩む人にありがちなこととしては、
・なぜその計算になるのかを理解していない
といったことがあります。
そのため、よく分かっていない内容はしっかりと理解をするようにし、あまり覚えていない内容はきちんと暗記をするようにしましょう。
そして2020年までのセンター試験の過去問(本試験・追試験)を解き終えたら、仕上げに2021~2024年の共通テストの問題を解くようにして下さい。
共通テストの問題は、表やグラフを読み取る問題や文章の内容を理解する問題などが多く出ます。
そのため、最初は時間をかけてじっくりと解くようにしましょう。
B いつから過去問演習を始めるべきか?
なお、赤本や黒本でセンター試験の過去問を解き始める時期は、夏休み~秋くらいがおすすめです。
それは、この時期には全統共通テスト模試や駿台ベネッセ共通テスト模試などの共通テスト模試があるからです。
これらの模試に向けて勉強を進めることで計画的に勉強をすることができます。
ですので、模試がある直前にある程度センター試験や共通テストの過去問を解き終わっている状態に仕上げるようにしましょう。
C 予備校の予想問題集を解く
最後に各予備校が出している予想問題集を解いていきます。
各予備校が出している予想問題集の特徴としては、
②東進 難易度は本試験レベル。解説動画がついている。
③代ゼミ 難易度は教科によってバラツキがある。大きな書店でないと売っていない。
④駿台 難易度は難しめ。
⑤Z会 難易度はかなり難しい。大きな書店でないと売っていない。
となっています。
そのなかでおすすめは、河合塾と東進です。
河合塾の「共通テスト総合問題集 物理」は前年度の全統共通テスト模試(全5回)が載っており、全統共通テスト模試対策にもなります。
また東進の「共通テスト実戦問題集 物理」はオリジナルの模試が3回分と過去問が2回分載っており、かつ動画では共通テスト物理の勉強法について詳しく説明がされています。
まずはこの2冊の問題集から解き、時間に余裕のある人や難しめの問題を解きたい人は駿台の問題を解いていけばいいでしょう。(駿台の問題集はややレベルが上がるので注意してください。)
*上記2冊はまだ新課程版は出ていませんのでご注意ください。
また、共通テスト本番直前には「予想問題パック」も出ますので、力試しにこちらの問題集も解いてみてください。
共通テストが始まってまだ日が浅いため、過去問があまりありません。
そのため、予想問題集を積極的に解くようにしましょう。