と思っている高校生や浪人生のみなさん!
今回は「2025年 共通テスト現代文完全攻略ガイド:出題傾向・対策法・おすすめ問題集」についてみていきますよ。
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✓対象となる人
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共通テスト現代文(2024)の問題形式と難易度は?
【動画】「とよはし練成塾」塾長が話す!2025年 共通テスト現代文完全攻略ガイド:問題傾向とおすすめ問題集
ア 共通テスト現代文(2024)の平均点、難易度や出題範囲は?
→大幅に平均点が上がった
下の表は2024年の共通テスト漢文の問題傾向や難易度についてです。
難易度 | 昨年並み |
出題分野 | (1)論理的文章(50点) (2)文学的文章(50点) (3)古文(50点) (4)漢文(50点) |
平均点 | 116.50点↑ |
2024年の共通テスト国語は昨年の試験よりも易しくなりました。
また、私が解いた感覚としては、
・選択肢の分量がそこまで多いものがなく、答えに導きやすい
・古文や漢文では単語や文法、句法などの知識を問う問題が多めに出題された
といった感じでした。
ただし、2025年の共通テストからは問題傾向が変わります。(試験時間および大問数が増えます。)
それを踏まえて過去問演習などに取り組むようにしましょう。
イ 前年度2024年の共通テスト現代文の過去問題の分析や解説は?
→どちらも読みやすいが、選択肢を絞りにくい問題が多かった
A 第1問(説明文・50点)
第1問は説明文で、「サウンドとメディアの文化資源学―境界線上の音楽」から出題されました。
問1 漢字の問題です。センター試験時代の問題形式に戻りました。
問2 理由説明問題です。第5・6段落に解答の根拠となる箇所があります。
問3 内容説明問題です。第7・8段落に解答の根拠となる箇所があります。
問4 理由説明問題です。第9・10段落に解答の根拠となる箇所があります。やや難しめの問題でした。
問5 文章の構成・展開に関する問題です。このタイプの問題は消去法で答えるようにしましょう。
問6
(ⅰ) 文章を修正する問題です。傍線部のすぐ上の文に合う選択肢を選ぶようにしましょう。
(ⅱ) 適文補充問題です。(C)のすぐ上の内容は、「現実→小説」について書かれています。
(ⅲ) 文章の構成に関する問題です。この文章では、「作品→現実」および「現実→作品」の両方の流れについて書かれています。
【時間配分】25分
B 第2問(小説・50点)
第2問は小説で牧田真有子「桟橋」および太田省吾「自然と工作―現在的断章」から出題されました。
文章自体は読みやすいですが、正解の選択肢を見つけるのにやや時間がかかります。
問1 語句の意味を答える問題です。
問2 内容説明問題です。9~13行目に解答の根拠となる箇所がありますが、やや答えが絞りにくい問題でした。
問3 心情把握問題です。26~30行目に解答の根拠となる箇所があります。
問4 心情把握問題です。30~47行目に解答の根拠となる箇所があります。
問5 心情把握問題です。58~64行目に解答の根拠となる箇所があります。
問6 本文の表現に関する問題です。正解は②ですが、これもやや答えにくい問題でした。
問7
(ⅰ) 空欄補充問題です。空欄X=空欄Yの関係であることが読み取れます。
(ⅱ) 空欄補充問題です。本文および空欄Zの周辺の内容に解答の根拠となる箇所があります。
小説で点数が安定しない人は主観的に読んでいる傾向があります。
小説も現代文と同様、解答の根拠は本文中にあります。
ですので、自分の頭で考えずに、本文中から答えを探す癖をつけるようにしましょう。
【時間配分】20分
共通テスト現代文ができない、難しい、時間が足りなくなる原因は?
【動画】「とよはし練成塾」塾長が話す!共通テスト現代文ができない理由と解決法を徹底解説
ア 漢字・語彙などの知識不足
→まずは漢字や語句の意味の暗記から始めよう
共通テスト現代文で時間が足りなくなる原因の一つ目は、知識不足です。
現代文が読めるようになるには、
・語句の意味を覚えている
・頻出テーマ(科学技術・心理など)の話の流れを把握している
といった知識がないと理解力が落ちてしまい、その結果文章の内容を読み解くのに時間がかかってしまいます。
そのため、現代文が苦手な人は、まずは漢字や語句などの知識をつけるところから始めましょう。
ただし、漢字や語句の暗記は、
・暗記をしたからといってそれが読解力アップにつながるわけではない
といったデメリットもあります。
そのため、時間に余裕のある高1・2のうちからコツコツと勉強をするようにしましょう。
イ 文の構造が分かっていない
→最初のうちは時間無制限で解くようにしよう
共通テスト現代文で時間が足りなくなる原因の二つ目は、文の構造が分かっていないからです。
国語の苦手な人は、文章中のどこに筆者の意見があるのかといったことが分かっていないことが多いです。
文と文との関係が分からないうちに、いくら現代文の問題を解いてもできるようにはならないですし、まして、学校や予備校の授業を聞いてもできるようにはなりません。
ですので、国語が苦手な人がまずやるべきことは、
・小論文を実際に書く:できれば周りの人に添削してもらう
です。
それは、書く力がつくことで、自然と読む力もついてくるからです。
ただし、書く力が身につくには時間がかかりますので、早い時期からじっくりと取り組むようにしましょう。
ウ 解き方のテクニックを知らない
→「決める!共通テスト現代文」のような参考書を読んで、解き方のテクニックを学ぼう
共通テスト現代文で時間が足りなくなる原因の三つ目は、解き方や読み方のテクニックを知らないからです。
共通テストの国語は解答時間が90分しかありません。
その中で評論・小説・実用的な文章・古文・漢文の5つの文章を読み、答えを出していかなければいけません。
そのため、文章の読み方や問題の解き方を知っていないと、制限時間内にはなかなか解けないのです。
ですので、共通テスト現代文の解き方や読み方のテクニックについて書かれている本を使って、時間内に解くための方法を学ぶようにしましょう。
文章の読み方や問題の解き方を知ることで、素早くできるようになります。
共通テスト現代文(2025)で9割取るための勉強法は?
ア 共通テストで高得点を取るためのおすすめ参考書や問題集は?
→現代文にどれだけ時間をかけられるかによって使う教材は変わってくる
共通テストで高得点を取るためには、
②小論文を書き、文の構造を把握できるようにする
③共通テストの問題形式に慣れる
が必要になってきます。
また、それらに対応した問題集や参考書は以下の通りとなります。
A 基礎固め
【問題集】
・基礎からのジャンプアップノート漢字2500 書き取り・読み方ドリル(旺文社)
→量が多いので、高1・2から取り組むようにしましょう。
・「ゆる語訳 現代文単語(学研)」、「大学入試現代文のコア(かんき出版)」
→語句を覚えることで、評論文の内容の理解度が高まります。漢字と同様、早い時期から取り組むようにしましょう。
・「学校推薦型選抜・総合型選抜 だれでも上手に書ける 小論文合格ノート(KADOKAWA)」
→小論文の問題集です。最初に模範解答を覚えて文の構造をつかみ、その後は実際に文を書いてみましょう。
B 現代文の読解演習
・「宗のたった4時間で現代文(学研)」
→現代文の読み方や解き方を動画で説明している参考書です。本格的に現代文の問題を解く前に一度読んでおくことをおすすめします。
・「入試現代文へのアクセス 基本編(河合出版)」
→現代文の基礎固めができる定番の問題集です。解説が非常に詳しいため、問題を解いた後は必ず解説も読み込むようにしましょう。
C 共通テスト対策
【問題集】
・赤本、黒本などの過去問題集
→最初に共通テストの過去問を解いて問題傾向をつかむようにしましょう。また、問題を解く際には時間を計って解くようにして下さい。
・学校で使っている共通テスト問題集
【参考書】
・「きめる!共通テスト現代文(学研)」
→共通テスト現代文の読み方や解き方について詳しく説明している参考書です。基礎力があることが前提ですので、現代文が苦手な人は他の教材で基礎を固めてから使うようにしましょう。
現代文は短時間で仕上がる科目ではありません。そのため、高1・2のうちから少しずつ対策をするようにしましょう。
イ 高1・2~高3の1学期
→漢字や語句を覚え、小論文を定期的に書くようにしたい
A 漢字・語句の暗記
共通テスト現代文の基礎固めの勉強法の一つ目は、漢字や語句の暗記です。
最初に漢字と語句を覚えることで、文章の意味が分かるようになります。
ただ、覚えたからといって、その漢字や語句が出るとは限りません、
また、本格的に覚えようとすると、量が多すぎるため時間がいくらあっても足りなくなってしまいます。
そのため、最小限の時間で漢字と語句の対策は済ませるようにしましょう。
また、漢字と語句の問題集でおすすめなのは、
・漢字:「基礎からのジャンプアップノート 漢字2500 書き取り・読み方ドリル(旺文社)」
・語句:「ゆる語訳現代文単語(学研)」・「大学入試現代文のコア(かんき出版)」
です。
これらの本はできれば高1・2のうちにやっておきたいです。
それは高3から始めていたのでは他の教科の勉強に時間が回せなくなるからです。
漢字や語句を覚えることで文章の理解度が上がっていきますので、時間をかけてじっくりと取り組むようにしましょう。
B 小論文を書く
現代文が苦手な人は、作文や小論文が書くのが苦手な人が多いです。
それは、文章を読む力と書く力は相関関係にあるため、しっかりとした文章が書く力がないと文章を論理的に読むことができないからです。
そのため、国語が苦手な人は、作文や小論文を書く練習をすることをおすすめします。
ただ、作文を書くのが苦手な人に「さあ作文を書いてみよう。」といっても、多くの人は拒否反応を起こすはずです。
そこで、おすすめなのが、「学校推薦型選抜・総合型選抜 だれでも上手に書ける 小論文合格ノート(KADOKAWA)」などの小論文の問題集に出てくる模範解答を暗唱することです。
小論文の模範解答には、
・論理展開がしっかりしているため、暗唱することで文章の構造が分かるようになる
といった特徴があります。
また、小論文は世の中のさまざまなことについて論じるため、模範解答を覚えることで政治・経済の知識もつきます。
そして、慣れないうちは文章を覚えるのに時間がかかります。
しかし、数をこなしていくうちに一つの文章を覚えるのにかかる時間は少なくなっていきます。
それは、文章を覚えていく中で、文章の構造が自然とつかめるようになってくるからです。
そして、ある程度模範解答を覚えたら、今度は実際に文章を書くようにしましょう。(できれば周りの人に添削をしてもらうことがベスト。)
そうすることで、より文章の構造が分かるようになり、点数が伸びていきます。
C 現代文の読み方を学ぶ
現代文ができるようになるには文章をしっかりと読むことが必要です。
そのため、漢字や語句、頻出テーマの知識を身につけた後は現代文の問題演習に取り掛かっていきます。
最初に、「宗のたった4時間で現代文(学研)」を読み、現代文の正しい読み方を学んでいきます。
現代文が苦手な人は文章の読み方が身についていない、問題の意図を掴んでいないといったことがありますので、まずはこの本で現代文の正しい読み方を身につけるようにしましょう。
また、二次試験や私大の入試で現代文を使う人は、「入試現代文へのアクセス基本編」や「上級現代文」といった問題集も取り組んでいくといいでしょう。
なお、現代文の問題集を解くときは、ただ問題を解いて終わりではなく、
・解説を読む
・なぜその解き方になるのかを人に説明できるようにする
といったことも必ずやるようにしましょう。
ウ 高3の1学期~共通テスト直前
→数多くの問題にあたって得点力をつけていこう
A まずは共通テストの過去問を解いてみる
漢字や語句を覚え、小論文を書き、基本レベルの問題集を解き終えれば共通テストの問題に対応できる力はついていきます。
そこで次にやるべきことは、共通テストの過去問を解くことです。
「赤本(教学社)」や黒本などには共通テストの過去の問題が載っています。
ですので、過去数年分の問題を解き、共通テストの問題傾向や難易度などを把握するようにしましょう。
そこで、高得点を取れた人はいいですが、そうでない人は、「きめる!共通テスト現代文(学研)」などの参考書を読んで共通テストの問題の読み方や解き方を学ぶようにして下さい。
この本は、共通テスト現代文で出る論説文、小説についてその問題の解き方について詳しく書かれています。
現代文の問題集よりも「読解のポイント」について詳しく説明がされている参考書という位置づけです。
選択肢の切り方や、文章のどの部分が解答の根拠になるかといったことが丁寧に説明されているため、現代文が苦手な人でも十分に使える参考書といえます。
B いつから過去問演習を始めるべきか?
赤本や黒本で共通テストの過去問を解き始める時期は、高2の冬~高3のGW前くらいがおすすめです。
それは、高3のGW前後から全統共通テスト模試や駿台ベネッセ共通テスト模試などの共通テスト模試が本格的に始まるからです。
これらの模試に向けて事前に過去問を解くことで、共通テストの問題傾向や時間配分などをつかむことができます。
特に、英語と数学の2科目については早めに仕上げるようにしましょう。
C 学校教材を使って共通テスト対策をする
高3になると、学校で共通テスト対策問題集が配布されます。
基本的にはその問題集を使って、授業が進められます。
ですので、まずは学校教材を使って共通テストタイプの問題を解くようにしましょう。
それは、学校の教材には、
・定期テストの範囲になるため
といったことがあるため、使わざるを得ないという面があるからです。
ただ、本屋さんに行くと、共通テスト用の問題集は数多くあります。
また、塾に通っている人は塾で使っているテキストもあるでしょう。
みなさんの中には学校の問題集ではなく、市販の問題集や塾のテキストを優先して使いたいという人がいるかもしれません。
ですが、十分な知識がないのに、多くの問題集をやっても効果があまりありません。
そうではなく、1冊の問題集を繰り返し解くことで、力がついていきます。
そのため、まずは学校の教材を完璧にするところから始めていきましょう。
なお、学校の教材を解く際は、最初からやるのではなく、苦手な分野から解いていくようにしましょう。
そうすることで、短期間で効果を上げることができます。
なお、学校の教材が使いづらい場合には、市販の問題集や参考書を使っていくといいでしょう。
D 直前期は予備校の予想問題集を解く
過去問を解いて、かつ自分の弱点分野の復習をしていけば安定した点数を取ることができます。
そこまで来たら、最後の仕上げとして各予備校が出している共通テストの予想問題集を解くようにしましょう。
そして、予想問題集を解くことで+5~10点は点数が上がるようになります。(一方で点数が伸び悩んでいる人は復習を中心とした学習をするようにしましょう。)
また、各予備校が出している予想問題集の特徴としては、
②代ゼミ 難易度は教科によってバラツキがある。大きな書店でないと売っていない。
③駿台 難易度は難しめ。
④Z会 難易度はかなり難しい。大きな書店でないと売っていない。
となっています。
これらの問題集の中で特におすすめなのは河合塾です。
河合塾の「共通テスト総合問題集 国語 」は前年度の全統共通テスト模試(全5回)が載っており、全統共通テスト模試対策にもなります。
まずは河合塾の問題集から解き、時間に余裕のある人や難しめの問題を解きたい人は駿台の問題を解いていけばいいでしょう。(駿台の問題集はややレベルが上がります。)
また、共通テスト本番直前には「予想問題パック」も出ますので、力試しにこちらの問題集も解いてみてください。
さまざまな予備校が出している予想問題集を解くことで得点力は飛躍的にアップしますので、できるだけ多く解くようにしましょう。