と思っている高校生のみなさん!
今回は「青チャート完全攻略:問題のレベルと効果的な使い方ガイド」についてみていきますよ。
✓内容
✓対象となる人
✓記事を書いた人
青チャートのレベルは?
【動画】「とよはし練成塾」塾長が話す!青チャート完全攻略:問題のレベルと効果的な使い方ガイド
ア 青チャートのレベルは?
→チャート式シリーズの中でかなり難しいレベルの参考書
高校生定番の数学の参考書といえば「チャート式」です。
この参考書は、教科書や共通テスト、大学入試によく出る問題の解き方が詳しく書かれています。
そして、この「チャート式」は難易度に応じて、「白チャート」・「黄チャート」・「青チャート」・「赤チャート」の4種類があります。(他にも共通テスト対策用の「緑チャート」や医学部用の「黒チャート」などもあります。)
また、この4冊の難易度は、
②黄チャート 文系で数学を二次試験で受験する人【偏差値60まで】
③青チャート 多くの理系学部や最難関大の文系学部の入試対策【偏差値70まで】
④赤チャート 旧帝大レベルで、数学を得点源としたい人
となっており、文系か理系か、またはどの大学を受験するかによって使うべきチャート式は変わってきます。(今回紹介する「青チャート」は4冊の中で基礎~発展レベルの参考書です。)
イ 青チャートのレイアウトは?
→基本的には1ページにつき1つの例題が載っている
「青チャート(数研出版)」のレイアウトは、
②例題 基本例題、重要例題、演習例題の3種類がある
*定期テスト対策は基本例題を中心に取り組み、入試対策をしたい場合は重要例題、演習例題まで取り組むこと
③練習 各例題の下にある練習問題
④EXERCISES 各章の最後にある問題
となっています。
チャート式は参考書ですが、問題量はかなり多いので解く問題を絞っていくことが大切になってきます。
基本的には、例題の問題だけを解けばOKです。
青チャートの使い方は?<定期テスト編>
ア 学校の問題集の補助用の教材として使う
→調べる用と解き直し用の教材として使える
定期テスト対策として青チャートを使う場合は、
②4STEP・クリアーが一通り終わったときの問題集として使う
といった2つの使い方があります。
学校によっては4STEPやクリアーの解説が配布されないことがあります。
その場合に分からない問題を自力で解決するのは困難です。(いくら考えても分からないときもあります。)
そういうときには「青チャート」を使って解き方を確認するようにしましょう。
また、私が青チャートを薦める最大の理由は、全ての例題の解き方を動画授業で見ることができるところにあります。
チャート式の問題の解き方を動画で見ることができることで、家にいながら学校や予備校のような授業を見ることができます。
そのため、チャート式を読んでも解き方が分からない問題は積極的に動画を見るようにしましょう。
なお、数学が苦手な人の場合、青チャートでは解き方を理解できない場合も出てきます。
その場合は、一つレベルを下げて「黄チャート」で内容を理解するようにしましょう。
イ テスト前に繰り返し解く
→テスト前に繰り返し解く用の教材としておすすめ
また、学校の問題集は問題の量があまりにも多いため、何度も繰り返して解くには不向きの教材です。
本来であれば、テスト前に自分で出そうな問題を絞って解き直すのがベストですが、どの問題を捨てていいのか、どの問題を集中的にやればいいのかの判断が高校生には難しいと思います。
そのために、問題を解き直す際は4STEP・クリアーなどの学校教材を使うのではなく、「チャート式」のような参考書の例題だけを解き直すようにしましょう。
チャート式の基本例題(+重要例題)のテスト範囲の内容だけを解けば、かなり問題数は絞られます。
また、「チャート式」などの参考書であれば解き方の解説も詳しいため、理解もしやすいはずです。
「チャート式」の例題を解き、「このタイプの問題はもう少しやりたいな」と思ったら学校教材にある類題を解くとよいでしょう。
同じ問題を何回も繰り返して解くことで数学の成績をアップすることができます。
青チャートの使い方は?<共通テスト・大学入試編>
ア 例題のみを解く
→全ての問題を解こうとしない
最初にみていきましたが、青チャートのレイアウトは、
②例題 基本例題、重要例題、演習例題の3種類がある
*定期テスト対策は基本例題を中心に取り組み、入試対策をしたい場合は重要例題まで取り組むこと
③練習 各例題の下にある練習問題
④EXERCISES 各章の最後にある問題
となっています。
そのうち、例題、練習、EXERCISESは問題で、これらを全部やろうとすると数学にかなりの時間がかかってしまいます。
ですので、まずは例題だけを解くようにしましょう。
ただ、例題だけでも数学ⅠA・ⅡB・ⅢCを合わせると結構な問題数(文系で約750問、理系は約1,050問)になりますので、計画的に進めるようにしましょう。
イ 基本事項や定義などをしっかりと読む
→まずは理解を深めるところから始めよう
数学の問題が解けるようになるには、まずは定理や定義をしっかりと理解することが大切です。
例えば、数学Ⅰの「データの分析」に出てくる「四分位範囲」・「分散」・「相関係数」はどんな公式で、そもそも何を表す指標であるかをみなさん知っているでしょうか?
用語の定義や何について求めているかをよく理解しておかないと、思考力が必要な問題ではどう解けばいいかが分からず手が止まってしまいます。
特に共通テストでは、数学の本質をよく知っていないと解けない問題が多いで
ですので、いきなり問題を解き始めるのではなく、まずは各章の初めにある「基本事項」をよく読んで理解を深めるようにしましょう。
ただ、黄チャートは白チャートに比べると導入部分があっさりと書かれています。
そのため、導入部分を見てもよく分からない場合や本質的な内容を知りたい場合は、「白チャート(数研出版)」も使うことをおすすめします。
白チャートは他のチャート式に比べて、基本的な内容について詳しく説明がされているため、そういう意味でも特におすすめな参考書といえます。
ただし、青チャートを使っている人からすると、「白?簡単すぎるでしょ」と思うかもしれませんが、近年の共通テストでは数学の本質的な内容が問われることがあります。
ですので、数学の本質について詳しく書かれている白チャートの内容(定義・証明など)に目を通すことをおすすめします。
ウ 例題のおすすめの解き方は?
→できなかった問題を中心に何度も繰り返し解いていこう
A 数学が得意な人向けの解き方
数学が得意な人であれば、青チャートの例題をいきなり解いてもある程度はできるはずです。
そのため、数学が得意な人向けのおすすめな解き方としては、
②できなかった問題に〇をつける
③解説を読んで理解する(動画授業も活用すること)
④後日できなかった問題を解き直す(できた問題は〇を消す)
がいいでしょう。
①~④を繰り返し、最終的に全ての問題ができるようになればOKです。
B 数学が苦手な人向けの解き方
一方で数学が苦手な人が、いきなり例題を解いてもほとんどの問題ができないはずです。
そういう人におすすめの解き方は、
②例題の解答や解説を見て解き方を理解する(動画授業も活用すること)
③答えを隠して自力で解けるかどうかを確認する
④後日改めて解けるかどうかを確認する
がいいでしょう。
ここでのポイントは、最初から答えを見て解き方を覚えることです。
これをやることで、考える時間を短縮することができます。
ただし、答えを丸暗記していたのでは実力がつきません。
そのため、解法暗記をする際には問題文を見て、解く上で必要なキーワードを見つけられるようにしましょう。
例えば、
とあれば、「異なる2つの実数解→判別式D>0」が瞬間的に思いつくようにしましょう。
これを問題ごとにやることで、スムーズに問題が解けるようになります。
そして、解法暗記をした痕には必ず自力で解けるかどうかを確認してください。
そこでスラスラと解けるようになれば解き方をマスターしたことになります。
ただし、一度できた問題でもしばらくすると解き方を忘れてしまいますので、定期的に見直しをするようにしましょう。
また、
・過去問を解いた後
には、苦手な単元をチャート式で集中的に復習すると短時間で効果が出ます。
エ いつまでに青チャートを仕上げるか?
→高2の終わりまでにⅡBCを、高3の夏休み前までにⅢを終わらせたい
A いつまでに青チャートを終わらせるべきか?
青チャートをいつまでに完成させたらいいかというと、文系は高2の終わりまでに数学ⅠA+ⅡBCを、理系は高3の夏休み前までに数学ⅠA+ⅡBC+Ⅲを終わらせることが目標になります。
そのため、高3になってから受験勉強を始めるのではなく、高1・2のうちから少しずつ青チャートを使った解法暗記を始めるようにしましょう。
また、青チャートの問題数は、
・理系 約1,050問
あります。(例題のみの問題数)
これを元に1日あたり何問ずつ解くかを決めるようにしましょう。
なお、青チャートを1周終えるためのおおよその目安としては、
文系 | 理系 | |
1日5問ペース | 150日 (約5カ月) | 210日 (約7カ月) |
1日10問ペース | 75日 (約2か月半) | 105日 (約3か月半) |
1日15問ペース | 50日 (約1か月半) | 70日 (約2か月半) |
となります。
ただし、1回やれば全ての問題が完璧にできるようになるとは限らないため、何回も繰り返して解く必要があります。
それを踏まえて1日何問ずつ解くかを決めるようにしましょう。
B 青チャートをマスターした後にやるべき問題集
チャート式の問題が解けるようになった後は、そこまでに数学の土台を固め、そこからは共通テストの対策問題集や過去問、二次試験の過去問、「理系数学の良問プラチカ(河合出版)」や「一対一対応の演習(東京出版)」などの応用問題集などを解くようにして下さい。
英語や数学の基礎固めを高2までに終わらせて、高3以降は国語・理科・社会などの科目に重点的に勉強ができるように計画的に勉強をするようにしましょう。
青チャートで東大や京大、医学部の入試に対応できるのか?
「青チャートを解けば東大や京大、医学部の問題ができるようになるのか?」
「青チャートではなく赤チャートをやるべきか?」
みなさんの中にはこのように思ったことがある人もいるかもしれません。
この質問に対する答えは、
ということです。
東大や京大、医学部の入試は、青チャートに出てくる問題をひねったり、複数の問題を組み合わせて作られたりします。
そのため、チャートで得た知識を使いこなす力がないと東大や京大、医学部の問題を解くことはできません。
ですので、青チャートをマスターした後に、別の問題集(プラチカなど)や過去問演習などで試行力を身につける必要があります。
そして、過去問を解くときに青チャートで学んだことをどう活かすかを考える訓練をするようにしましょう。
そうすることで、入試で合格点に到達することができます。