と思っている高校生や浪人生のみなさん!
今回は「2025年名古屋大学物理入試攻略法:問題傾向と最適な勉強法で合格を目指す」についてみていきますよ。
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名古屋大学の物理(2023・理、工、医、農、情報)の問題傾向・難易度・解答速報は?
【動画】「とよはし練成塾」塾長が話す!2025年名古屋大学物理入試の問題傾向や難易度は?
ここでは、「全国大学入試問題正解(物理)」に掲載されている学部について問題を分析しています。
A 全体の講評
名古屋大学の理科の入試では、理科2科目を150分で解く必要があります。(情報<自然情報>のみ1科目75分の解答時間となっています。)
また、2023年の名古屋大学の物理は大問が3問で構成されていました。
問題量が多いため、テンポよく解く必要があります。
また、出題内容は力学+電磁気+熱・波動から1題となっており、難易度は標準レベルです。
そのため、良問の風物理、名問の森物理で解法暗記をしたら、できるだけ多くの過去問を解いていくといいでしょう。
そうすることによって思考力が身に付き、名古屋大の問題に対応できるようになります。
「名古屋大学入試問題(物理)解答速報」はこちら(2023年)
B 第1問(力学)
第1問は力学の問題です。
設問(1) 運動量保存則および反発係数の式から求めていきます。
設問(2) 力学的エネルギー保存則の式を使って求めていきます。
設問(3) 外力が働かないので運動量の和はとMV0となります。
設問(4) 弾性力の向きに気を付けて運動方程式を立てるようにしましょう。
設問(5) (4)の式を引いて相対加速度を求めていきます。
設問(6) (5)の式から中心の座標と角振動数が分かります。
設問(7) 単振動の振幅を求め、そこから最大値および最小値を求めていきます。
設問(8) 小球CとDの位置関係および運動量保存則などから求めていきます。
【問題講評】問題文が長いが一つ一つの問題は解きやすいものであった。
C 第2問(電磁気)
第2問は電磁気の問題です。
設問(1) オームの法則により電流を求めることができます。
設問(2) コンデンサーには最初は多くの電荷が溜まりますが、徐々に溜まりにくくなります。
設問(3) 十分に時間が経過後のコンデンサーの電圧を求める問題です。
設問(4) スイッチをB1に切り替えて十分に時間が経過すると2つのコンデンサーは並列接続になります。
設問(5) 静電エネルギーの差の計算をして求めていきます。
設問(6) C1にあった電荷が全てC2に移ったときに最大値を取ります。
設問(7) コイルLの両端の電圧が0および2つのコンデンサーの電気容量は等しいので、C1とC2の電圧は等しくなります。
設問(8) 交流電源の電圧は正弦波であること、ダイオードがあるのでI2は常に正の値をとることから答えていきます。
難易度はかなり高めです。
【問題講評】難易度はやや高め。名問の森や重問レベルの問題集はやっておきたい。
D 第3問(熱)
第3問は熱の問題です。
設問(1) 気体の状態方程式を使って物質量を求めていきます。
設問(2) 力のつり合いの式からPAの最大値を求めていきます。
設問(3) 状態A→Bは定積変化なので温度は圧力に比例します。
設問(4) A→Bの変化は定積変化であることから定積モル変化の値を使って求めていきます。
設問(5) 状態B→Cは定圧変化なので圧力はPAmaxのままです。
設問(6) B→Cの変化は定圧変化であることから定圧モル変化の値を使って求めていきます。
設問(7) 力のつり合いの式からPDの値を求め、その後気体の状態方程式を使って求めていきます。
設問(8) C→Dの変化は定積変化であることから定積モル変化の値を使って求めていきます。
設問(9) 定積変化では圧力と温度は比例関係にあります。また、体積が少ないとp/Tの値は大きくなります。
設問(10) ピストン2の上部では熱の逃げ場がないため断熱変化となります。
ピストン2が上に移動するので断熱圧縮が行われており、圧力が増加しています。
その結果、ピストン1の圧力も増加します。
【問題講評】定圧変化、定積変化、断熱変化に関する知識が問われた。設問(9)以降はやや難しい。
E 第4問(波動・原子)
第4問は波動、原子の問題です。
空欄に数式や数字を埋める問題となっています。
Ⅰ 半減期に関する問題です。
Ⅱ ブラッグ反射、ドブロイ波長に関する問題です。
Ⅲ 正弦波の式に関する問題です。三角関数の和積の公式を使って求めていきます。
【問題講評】ⅠとⅡは基本レベル。Ⅲは和積の公式が問題文に載っているので解きやすかった。
名古屋大学物理(2024・理、工、医、農、情報)の入試対策、おすすめ参考書は?
名古屋大学物理の入試対策の基本的な流れとしては以下の通りです。
A 高1・2
①定期テストに向けて勉強をして、物理の基礎固めをする
ここでしっかりと勉強をしておかないと、高3になってからが大変になってきます。テストで最低でも80点以上は取れるように学校教材の内容を完璧に仕上げるようにしましょう。
②分からない内容は「宇宙一わかりやすい高校物理」などの参考書を読んで理解を深める
③夏休みなどの長期休暇や模試前などに今まで習った内容の復習をする
定期テスト勉強以外にも定期的に復習をすることで、解き方などを覚えておくことができます。高2の秋以降の模試では理科や社会も試験範囲となりますので、そこまでにはある程度仕上げておくようにしましょう。
B 高3(基礎固め期)
①「宇宙一わかりやすい高校物理」などの参考書を読んで理解を深める(+練習問題も解く)
物理が苦手な人は、「大学入試坂田アキラの物理基礎・物理の解法が面白いほどわかる本」がおすすめです。
②「リードLightノート物理基礎・物理」の問題が完璧に解けるようにする
物理は基礎が大事ですので、まずは易しめの問題集をしっかりとこなすことから始めましょう。
C 高3(問題演習期)
①「良問の風物理」を解いて入試標準レベルの問題に慣れる
②「名問の森物理」や「物理重要問題集」などの入試発展レベルの問題に慣れる
②共通テストの過去問、予想問題集を解く
③名古屋大学の過去問を解く(最新版の赤本は毎年7月に発売されます。)
④名古屋大学の予想問題集を解く(「名大の物理」など)
【まとめ】名古屋大物理(理、工、医、農、情報)の難易度や問題傾向、勉強法のポイントとアドバイス
今回の「名古屋大物理(2024)の入試難易度、過去問の傾向や対策は?」についてのまとめです。
・まずは「良問の風物理」などの基本レベルの問題集をマスターするようにしよう
・次に「名問の森物理」や「物理重要問題集」などの問題集をマスターしよう
・最後は過去問を解いて問題形式に慣れよう
名古屋大の物理は標準~やや難レベルの問題が中心です。
そのため、まずは「良問の風物理」を完璧に仕上げるようにしよう。