と思っている高校生や浪人生のみなさん!
今回は「2025年 共通テスト物理基礎完全攻略ガイド:出題傾向・対策法・おすすめ問題集」についてみていきますよ。
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✓対象となる人
✓記事を書いた人
共通テスト物理基礎(2024)の平均点と問題傾向、難易度は?
【動画】「とよはし練成塾」塾長が話す!2025年 共通テスト物理基礎完全攻略ガイド:問題傾向とおすすめ問題集
ア 共通テスト物理基礎(2024)の平均点、難易度や出題範囲は?
→昨年度とほぼ同じ平均点
下の表は2024年の共通テスト物理基礎の問題傾向や難易度についてです。
難易度 | 昨年並み |
出題分野 | (1) 小問集合(16点) (2) 力学(18点) (3)波動(16点) |
平均点 | 28.72点↑ |
共通テストの物理基礎の問題は難しめの問題が多いです。
それは定期テストのような単純に知識を問う問題があまりなく、今まで見たことがないようなタイプの問題が出題されるため思考力が求められる試験だからです。
そのため、共通テストの物理基礎で高得点を取るには、
・基礎固めを早めに終え、共通テストの過去問や予想問題集をたくさん解く
といったことが必要になってきます。
イ 前年度2024年の共通テスト物理基礎の過去問題の分析や解説は?
→思考力を問う問題の攻略がポイント
A 第1問(小問集合・16点)
問1 熱量保存則に関する問題です。公式を知っていれば解ける問題です。
問2 力学的エネルギーの変化=仕事の式を使って求めていきます。
問3 電気量=電流×時間の式を使って求めていきます。
問4 消費電力×時間×効率の式を使って求めていきます。
B 第2問(力学・18点)
問1 浮力の公式に代入して求めていきます。また、体積=質量÷密度です。
問2 浮力+張力=重力です。また、ばねばかりの値の差が浮力となります。
問3 水、ジャガイモ、計量カップを一体としてみなすと内力である浮力を無視することができ、重力=糸の張力+垂直抗力の関係になります。
問4 ばねばかりの値の減り具合が一定なので横の長さが同じ立体となります。
問5 計量カップの底に沈んでいるときはN+F=W、水がないときはW=Nの関係となります。
C 第3問(波動・16点)
問1 音の速さは気温が増えるにつれて速くなります。
問2 距離÷時間=速さです。
問3 問2の式より、時間が長いと速さは遅くなります。
問4 周期=時間÷回数です。
問5 はじめて共鳴したときの水面の位置と2回目に共鳴したときの水面の位置が34cm離れており、これが半波長分の長さとなります。
問6 V=fλの式に代入して求めていきます。
共通テスト物理基礎(2025)で9割取るための勉強法は?
ア 共通テストで高得点を取るためのおすすめ参考書や問題集は?
→学校教材を軸に取り組んでいきたい
共通テストで高得点を取るためには、
②基本問題ができるようにする
③共通テストの問題形式に慣れる
が必要になってきます。
また、それらに対応した問題集や参考書は以下の通りとなります。
A 物理現象の理解
【参考書】
・「物理基礎のインプット講義Basic(学研)」
→物理基礎の内容を動画で分かりやすく説明している参考書です。定期テスト対策用としても使えます。
B 基礎固め
【問題集】
・学校教材(セミナー、アクセス、リードαなど)
→セミナーなどの教材は総じてレベルが高めです。まずは、基本問題が完璧にできるようにしましょう。
・「リードLightノート物理基礎(数研出版)」
→上記の学校教材が難しいと感じる場合におすすめの教材です。問題数が多く、様々なタイプの問題に取り組むことができます。
C 共通テスト対策
【問題集】
・赤本、黒本などの過去問題集
→最初に共通テストの過去問を解いて問題傾向をつかむようにしましょう。また、苦手な単元がある場合は、復習を必ずするようにしてください。
・学校で使っている共通テスト問題集
・「マーク式基礎問題集 物理基礎(河合出版)」
→上記の学校教材が難しいと感じる場合におすすめの教材です。コンパクトにまとめられており、短期間で仕上げることができます。
【参考書】
・「きめる!共通テスト物理基礎(学研)」
→物理基礎の内容を理解したい場合に使える参考書です。ただ、「物理基礎のインプット講義Basic」を持っている人はあえて買う必要はありません。
基本的には学校の問題集を軸に使っていき、それでは理解できない場合に参考書を買って理解したり、易しめの問題集を解くようにしましょう。
そうすることで、短い時間で仕上げることができます。
イ 高1・2~高3の1学期
→定期テストや模試を通じて基礎固めをしていきたい
A まずは学校教材を完璧にする
高1・2の間は、定期テストに向けた勉強をしっかりとやるようにしてください。
ここで基本的な内容をマスターしておけば、その後の受験勉強が楽になってきます。
また、みなさんの多くは学校でセミナーやアクセス、リードαなどの教材を使っていることでしょう。
そして、これらの教材の内容から定期テストの問題が構成されます。
ただし、これらの問題集は総じてレベルが高めです。(文系の受験生にとってはオーバーワーク気味なレベルです。)
そのため、まずは基本レベルの問題を完璧にするようにしましょう。
また、問題を解く際は、
やり方をおすすめします。
それは解き方が分からない問題はいつまで考えても答えが出ないため、ただ時間が過ぎて終わってしまうからです。
また、問題が解けなかった→解説を読んだだけではできるようにならず、最終的には自力でスラスラと解けるようになる必要があります。
そのために、先に解き方をインプットしてから解くことをおすすめします。
B 学校教材が解けない場合は?
セミナーやアクセス、リードαといった問題集はレベルが高めです。
そのため、これらの教材が使いこなせない場合は、参考書を使って理解を深めたり、易しめの問題集に切り替えて解くことをおすすめします。
<①参考書を使って物理基礎の内容を理解する>
問題の解き方が分からない場合は、参考書を使って解き方を理解するといいでしょう。
そして、おすすめなのが、「物理基礎のインプット講義Basic(学研)」です。
この参考書は、
・会話口調で話が進められており読みやすい
・物理基礎だけの内容が載っているので文系の人でも使いやすい
といった特徴があります。
物理基礎ができるようになるには、教科書などに出てくる内容をしっかりと理解する必要があります。
ただし、紙に書かれた内容だけではなかなか理解することができません。
ですが、この参考書は授業を動画で見ることができるため、その点で非常にわかりやすい参考書といえます。
ただし、参考書の最初から最後までを読もうとすると時間がかかってしまいます。
そうではなく、問題を解いていて、基本的な内容が分からない場合や、学校で習った内容を忘れてしまった場合に、この参考書を使って理解を深めていくようにしましょう。
<②易しめの問題集に切り替える>
参考書を読んでも問題集が解けない場合は、問題集を易しめのものに切り替えていくことをおすすめします。
そして、数ある問題集のなかでおすすめなのが、「リードLightノート物理基礎(数研出版)」です。
この問題集は、
・例題の解き方は動画で見ることができる
・解説が詳しい
といった特徴があります。
この問題集を完璧にすることで、共通テストの問題に対応できる力はついていきます。
そのため、何度も繰り返し解いて仕上げるようにしましょう。
ウ 高3の夏休み~共通テスト直前
→数多くの問題にあたって得点力をつけていこう
A まずは共通テストの過去問を解いてみる
セミナーやアクセス、リードαなどに出てくる基本問題ができるようになれば、共通テストの問題に対応できる力はついています。
そこで次にやるべきことは、共通テストの過去問を解くことになります。
「赤本(教学社)」や黒本などには共通テストの過去の問題が載っています。
ですので、過去数年分の問題を解き、
・自分の苦手分野
ことを把握するようにしましょう。
そして、その後は苦手な分野を中心に復習をすることで、効率よく勉強を進めることができます。
B いつから過去問演習を始めるべきか?
赤本や黒本で共通テストの過去問を解き始める時期は、夏休み~秋くらいがおすすめです。
それは、この時期には全統共通テスト模試や駿台ベネッセ共通テスト模試などの共通テスト模試があるからです。
これらの模試に向けて事前に過去問を解くことで、今後の勉強の方針などをつかむことができます。
逆に言えば、夏休みに入るまでに過去問が解くことができるようにスケジュールを組んでいきましょう。
C 学校教材を使って共通テスト対策をする
高3になると、学校で共通テスト対策問題集が配布されます。
基本的にはその問題集を使って、授業が進められます。
ですので、まずは学校教材を使って共通テストタイプの問題を解くようにしましょう。
それは、学校の教材には、
・定期テストの範囲になるため
といったことがあるため、使わざるを得ないという面があるからです。
ただ、本屋さんに行くと、共通テスト用の問題集は数多くあります。
また、塾に通っている人は塾で使っているテキストもあるでしょう。
みなさんの中には学校の問題集ではなく、市販の問題集や塾のテキストを優先して使いたいという人がいるかもしれません。
ですが、十分な知識がないのに、多くの問題集をやっても効果があまりありません。
そうではなく、1冊の問題集を繰り返し解くことで、力がついていきます。
そのため、まずは学校の教材を完璧にするところから始めていきましょう。
なお、学校の教材を解く際は、最初からやるのではなく、苦手な分野から解いていくようにしましょう。
そうすることで、短期間で効果を上げることができます。
ただし、多くの高校では高3の授業で物理基礎がないことが多いです。
そのような場合は、必然的に市販の問題集を使うことになります。
そして、共通テストの物理基礎の対策ができる問題集としておすすめなのが、「マーク式基礎問題集物理基礎(河合出版)」です。
この問題集は、共通テストの問題ができるようになるための基本的なレベルの問題がまとまっている問題集です。
ですので、いきなり共通テストの予想問題集などをやるのに抵抗のある人は、この問題集を1冊挟むことをおすすめします。
D 直前期は予備校の予想問題集を解く
過去問を解いて、かつ自分の弱点分野の復習をしていけば安定した点数を取ることができます。(少なくとも35点以上は取れるはずです。)
そこまで来たら、最後の仕上げとして各予備校が出している共通テストの予想問題集を解くようにしましょう。
そして、予想問題集を解くことで+5~10点は点数が上がるようになります。(一方で点数が伸び悩んでいる人は復習を中心とした学習をするようにしましょう。)
また、各予備校が出している予想問題集の特徴としては、
②代ゼミ 難易度は教科によってバラツキがある。大きな書店でないと売っていない。
③駿台 難易度は難しめ。
④Z会 難易度はかなり難しい。大きな書店でないと売っていない。
となっています。
これらの問題集の中で特におすすめなのは河合塾です。
河合塾の「共通テスト総合問題集 物理基礎」は前年度の全統共通テスト模試(全4回)が載っており、全統共通テスト模試対策にもなります。
まずは河合塾の問題集から解き、時間に余裕のある人や難しめの問題を解きたい人は駿台の問題を解いていけばいいでしょう。(駿台の問題集はややレベルが上がります。)
また、共通テスト本番直前には「予想問題パック」も出ますので、力試しにこちらの問題集も解いてみてください。
さまざまな予備校が出している予想問題集を解くことで得点力は飛躍的にアップしますので、できるだけ多く解くようにしましょう。