と思っている高校生や浪人生のみなさん!
今回は「愛知県立大学国語の問題傾向と難易度を徹底解説!選ぶべき問題集とは?【2025年】」についてみていきますよ。
✓内容
✓対象となる人
✓記事を書いた人
愛知県立大学国語の問題傾向(2024年)・難易度・解答速報は?
【動画】「とよはし練成塾」塾長が話す!2025年愛知県立大学国語入試の問題傾向や難易度は?
ア 出題形式・難易度(2024年)
→学部ごとに問題数や出題分野は異なる
A 外国語
【問題数】1問
【解答時間】60分
【出題範囲】現代文
【難易度】標準レベル
B 日本文化・教育福祉
【問題数】3問
【解答時間】90分
【出題範囲】現代文+古文+漢文
【難易度】標準レベル
愛知県立大学の国語は現代文・古文・漢文が各1題ずつ出題され、解答時間は90分となっています。(外国語学部は現代文のみの出題で解答時間は60分です。)
また、よく出るジャンルとしては、
・古文:源氏物語および近世の文章
・漢文:歴史や思想の分野を中心とした説話的な文章
となっています。
上のジャンルの文章を中心に読んでおくと、スムーズに解くことができます。
イ 外国語・日本文化・教育福祉学部の問題分析(2024)
→標準的なレベルの問題であるが、記述量は多い
日本文化・教育福祉学部の問題は解答時間が90分で、大問は全部で3問です。(外国語学部は大問が1問で、解答時間は60分です。)
第1問 現代文(評論)
問1:漢字の読み書き
しっかりと漢字で点数が取れるように、1冊漢字の問題集を解くようにしましょう。
問2:理由説明問題
傍線部①について、ここで「逆説的」と言える理由について述べる問題です。
「逆説」とは、「一見真理に反しているように見えて、実は真理を含んでいる表現」という意味です。傍線部①の前文に、貝殻や剥製は「生命の形骸」であるが、不思議な光彩に包まれて輝いていることがあり、そこが解答の根拠となります。
問3:内容説明問題
傍線部②の具体的な例になっているものを文章中から抜き出す問題です。
傍線部②に「モノ」とありますが、その「モノ」は第3段落の「その屋根裏部屋には遠い土地から来た貝殻や植物、~神秘的な物語をたえず分泌していた」に書かれています。
問4:内容説明問題
アンソールにとっての「生」はどのようなものかを説明する問題です。
第6段落後半にある、「死を胚胎する」・「死が生に統合的な意味を与える」・「その結果生がより全体的なコスモスへと拓かれる」という内容をまとめていきます。
問5:内容説明問題
「アンソールの仮面世界」に私たちが触れる意義について述べる問題です。
第7~9段落の内容をまとめていきます。ここでのキーワードは「聖なる腐蝕」です。
第2問 古文(源氏物語)
問1:古文単語の意味
いずれも頻出単語であるため、確実に正解したい問題です。
問2:文法問題
傍線部①「放ちきこえざりつる」を文法的に説明する問題です。
「放ち【「放つ」の連用形】きこえ【「きこゆ」の未然形】ざり【打消「ず」の連用形】つる【完了「つ」の連体形】」となります。
問3:内容説明問題
「まつはし」の動作主を求める問題です。「まつはし」のすぐ下に「たまへる【尊敬】」があり、それがヒントとなります。若君は光源氏の子どもであるため、身分が高くなります。
問4:現代語訳
「片時見たてまつらではいかでか過ぐさむとすらむ」を誰が、誰を見るのかを明確にして訳す問題です。
「片時【ほんの少しの間】見たてまつら【謙譲語「入道→若君」】で【打消の接続助詞】はいかでか【どうして~か】過ぐさむ【意志】とすらむ【現在推量】」となります。
問5:内容説明問題
「いとことわりなり」とあるが、なぜそのように書かれているのかを答える問題です。
直前の和歌およびリード文から、尼君は入道と共に明石に来たものの、娘と孫とともに都に行かなければいかなくなったため寂しさが募っている理由が読み取れます。
問6:内容説明問題
「送りにだに」を、後に省略された言葉を補って訳す問題です。
「送りにだに【最小限の希望<せめて~だけでも>】」とその前の和歌(都に行ったら次は父の入道にいつ会えるのかについて不安な気持ちになっている内容)から省略された言葉を補っていきます。
問7:和歌解釈問題
A 和歌の中にある技法を答える問題です。「うき」が「浮き」と「憂き」の掛詞になっています。
B 和歌から読み取れる御方の心情を説明する問題です。住み慣れた明石を離れる→都に行っても安定した生活ができるとは限らない→不安な気持ちが募っているというのが御方の心情となっています。
第3問 漢文(資治通鑑)
問1:漢字の読み
いずれも頻出単語であるため、確実に正解したい問題です。
句法だけでなく、漢文でよく出る単語の読み方や意味もおさえるようにしましょう。
問2:返り点をつける問題
傍線部①の文章に返り点をつける問題です。
雖が「いへども【逆接】」、不若が「~しかず【比較】」となります。また、「一時之栄」と「無憂之楽(たのしみ)」が対句となっています。
問3:送り仮名をつける問題
傍線部②の文章に返り仮名をつける問題です。
与(あたふ)が動詞、之が補語、奴婢が目的語となります。
問4:現代語訳
傍線部③の文章を現代語訳する問題です。
強(しひて)が「無理やり」という意味になり、また「使」は使役形で「~に~させる」という意味になります。
問5:書き下し文
傍線部④の文章をひらがなで書き下し文にする問題です。
爾(なんぢ)は主語なので「あなたは」という意味になり、また「欲」は願望を表す語句で「~したい」という意味になります。
問6:内容説明問題
傍線部⑤と⑥に至った理由について、本文全体を踏まえて答える問題です。
最初の文および最後の文、注釈から、承祖が政治をする→親族がその権勢に頼って「利」を求める→親族たちは処罰されたが、姚氏(ようし)だけは貧しい暮らしをしていたので罪を免れたことが分かります。
【問題講評】全体的に解答量が多い。そのためテンポよく問題が解けるようにしていきたい。
2025年愛知県立大学入試国語で高得点を取るための勉強法やおすすめ問題集は?
愛知県立大学国語の入試対策の基本的な流れとしては以下の通りです。
ア 基礎固め
→古文・漢文の復習を高2の終わりまでに終わらせよう
愛知県立大の国語の問題は標準レベルの問題で構成されています。
一方で、近年の共通テストでは、難易度が上がり、かつ試験科目も増えています。
そのため、高2の終わりまでに古文・漢文の基礎固めを終えるようにしましょう。(遅くとも高3の夏休みに入る前には終わらせるようにして下さい。)
それは、古文単語や古典文法、漢文句法の知識がないと、文章問題を解いてもなかなか点数が伸びるようにはならないからです。
また、時間に余裕があれば、現代文の対策(漢字・語句の意味暗記など)もやっていくといいでしょう。
①現代文
・漢字の読み書きを覚える:「基礎からのジャンプアップノート 漢字2500 書き取り・読み方ドリル(旺文社)」で漢字の読み書きの練習をする。
・語彙力のアップ:「ゆる語訳現代文単語(学研)」で語句の暗記を、「現代文のコア(かんき出版)」で頻出テーマのあらすじをつかむ。
・現代文の読み方を学ぶ:「宗のたった4時間で現代文(学研)」で現代文の読み方を学ぶ。
②古文
・古文単語の暗記:「覚えやすく忘れにくい精選古文単語300PLUS(三省堂)」で古文単語を覚える。
・古典文法の復習:「八澤のたった6時間で古典文法(学研)」を読んで、文法を理解する。また、「高校やさしくわかりやすい古典文法(シグマベスト)」を解いて古典文法の復習をする。
・古文常識の復習:「源氏でわかる古典常識(学研)」を読んで、古文常識を身につける。
③漢文
・漢文句法の暗記:「岡本のたった3時間で漢文句法(学研)」を読んで、句法を理解する。また、「高校やさしくわかりやすい漢文句法(シグマベスト)」を解いて漢文句法の復習をする。
イ 基本問題演習期+共通テスト対策
→今まで身につけた知識を使って文章問題にチャレンジしよう
高3の1学期(夏休み)からは本格的に文章読解の練習をしていきます。
その時には、いきなり入試レベルの問題を解くのではなく、最初は基本的なレベルのものからやっていくといいでしょう。
また、高3の5月以降は共通テスト模試の回数が多くなりますので、1学期のうちに一度共通テスト対策をすることをおすすめします。
①現代文
・基本レベルの問題集を解く:「入試現代文へのアクセス基本編(河合出版)」や「新・現代文レベル別問題集(東進ブックス)」で現代文の問題を解く
・共通テスト対策:「きめる共通テスト現代文(学研)」を読んで、共通テスト国語の解き方を学ぶ。その後は共通テストの過去問を解く。
②古文
・基本レベルの問題集を解く:「古文レベル別問題集2・3(東進ブックス)」で古文の問題を解く。
・共通テスト対策:「きめる共通テスト古文・漢文(学研)」を読んで、共通テスト国語の解き方を学ぶ。その後は共通テストの過去問を解く。
③漢文
・基本レベルの問題集を解く:「全レベル別問題集漢文2・共通テストレベル(旺文社)」で漢文の問題を解く。
・共通テスト対策:「きめる共通テスト古文・漢文(学研)」を読んで、共通テスト国語の解き方を学ぶ。その後は共通テストの過去問を解く。
ウ 発展問題演習期
→できるだけ多くの問題を解いて実践力をつけていこう
基本レベルの問題を解き終えたら、次に発展レベルの問題を解いていきます。(高3の秋以降に取り組めるようにしましょう。)
①現代文
・共通テスト過去問および予想問題集を解く
・発展レベルの問題集を解く:「新・現代文レベル別問題集3・4・5(東進ブックス)」で現代文の問題を解く
*記述問題対策として「上級現代文」がありますが、難易度が高めの問題集です。そのため、現代文で高得点を取りたい人はここまでやっておくことをおすすめします。
②古文
・共通テスト過去問および予想問題集を解く
・応用レベルの問題集を解く:「古文レベル別問題集4(東進ブックス)」や「得点奪取古文(河合出版)」で古文の問題を解く。
*得点奪取は時間に余裕のある人向けです。
③漢文
・共通テスト過去問および予想問題集を解く
・応用レベルの問題集を解く:「得点奪取漢文(河合出版)」で漢文の問題を解く。
*得点奪取は時間に余裕のある人向けです。
④ 過去問演習
最後に過去問を解いていきます。
なお、過去問を解き始める時期は、
・共通テスト明け
がおすすめです。
愛知県立大の赤本は過去4年分の問題が載っていますので、まずは4年分を解いていきましょう。
そして、それが終わったら、さらに古い年度の問題を解くか、他大学の問題を解くことをおすすめします。(学校の進路指導室にはさまざまな大学の赤本が置いてあるため、それを上手に使うようにしてください。)
また、過去問を解いてできなかった問題は必ず復習するようにして下さい。
過去問演習と復習を繰り返すことで、徐々に得点力が上がっていきます。