と思っている高校生のみなさん!
今回は「大学入試面接:よくある質問とベストな回答例」についてみていきますよ。
✓内容
✓対象となる人
✓記事を書いた人
大学入試に面接がある理由は?
大学や短大、専門学校の推薦入試や一般入試では「面接」が行われるところがあります。(医学部・教育学部など)
面接というと「初対面の人に話すのは緊張する」・「自分の言いたいことが相手に伝わるかどうか不安」といった思いを持つ人が多いですが、しっかりと対策をすることで堂々と自分の意見や思いを面接官に伝えることができます。
また、面接を行う目的は、ペーパーテストでは測ることのできない人間性などを見るためにあります。
ア 面接を通じて大学側が知りたい内容①(受験生の学習意欲)
→大学に入っても勉強する意欲があるかどうか
学校側は受験生の大学に入りたい意思(志望動機)や大学で勉強したい意欲などを面接を通じてみていっています。
面接官に熱い思いを伝えるためには、自分自身のことはもちろん、大学や学部や将来の職業についても知る必要があります。
そのためには、インターネットやパンフレットで情報を得るだけでなく、実際にオープンキャンパスに参加するなどして大学や学部についての知識を深めるようにしましょう。
イ 面接を通じて大学側が知りたい内容②(人間性)
→マナーや身だしなみ、言葉遣いも大事
大学側は、志望理由や学力だけでなく受験生の人間性も重要視しています。
面接官は話す内容だけでなく、服装や身だしなみ、マナー、言葉遣いなどもチェックしています。
面接試験の日だけ良く見せようと思ってもうまくはいかないものです。
普段から言葉遣いや行動、服装などを意識して行動するようにしましょう。
ウ 面接を通じて大学側が知りたい内容③(コミュニケーション力)
→自分の意見を簡潔にわかりやすく伝えられるか
面接入試では筆記試験では図ることのできない「聞く・話す」の力を確認することができます。
受験生は面接官の話をしっかりと聞き、自分の言葉で論理的にハキハキとわかりやすく話すことができるかどうかが問われます。
多くの人は人前で話す機会はなかなかないものです。
普段から自分の考えをまとめ、話す練習を積極的にしていきましょう。
【大学・短大・専門学校入試】面接の形式は?
ア 個人面接(面接官1名の場合)
→定番の質問が中心に行われる
面接官の好みや価値観で評価が異なるのを避けるため、あらかじめ用意した同じ質問をする場合がほとんどです。
また、質問内容も年度によって変わることが少ないため、前年度の質問内容を知っておくといいでしょう。
また、面接の目的は「表現力やコミュニケーション力があるかどうか」です。
そのため、定番の質問にきちんと答えられるようにしておけば問題ないでしょう。
なお、面接時間は3~5分で短めです。
イ 個人面接(面接官2~3名の場合)
→予定外の質問が聞かれることもある
1人の面接官が中心となって質問をし、他の面接官は受験生の態度や答え方を観察し、様子を用紙に記入するといったのが一般的な形式です。
面接官を複数にしているのは、面接の評価を面接官を好みや価値観の違いで決めずに、一定の採点基準で行うためです。
また、面接の目的は「大学に欲しい人材の発掘」にありますので、追加質問が多くなったり、予想外の質問が来たりしがちです。
そのため、定番に対する質問に答えられることはもちろん、臨機応変に答えられるように練習しましょう。
面接時間は5~20分と少し長めです。
ウ グループ面接
→個人面接以上に対策が必要
グループ面接の形式は、以下のものがあります。
・ディスカッション:受験生にテーマを与え、討論させる形式
・プレゼンテーション:受験生が自分の意見を面接官に説明する形式
個人面接に比べて行われる割合は少ないですが、こちらの方がよりしっかりとした対策が必要になります。
【大学入試】面接でよく聞かれる質問例は?
・志望動機、理由
・自己PR
・入学後にしたいこと、目標は
・将来の進路と希望
・高校生活の思い出
・あなたの出身高校はどのような学校だったか?
・オープンキャンパスに参加したか?
・なぜ他大学ではなく本学か?
・本学部のアドミッションポリシーは何か?
・高校生活で特に頑張った活動は何か?
・受けたい授業はあるか?
・趣味や特技
・長所と短所
・得意な科目と苦手な科目
・休日の過ごし方、最近読んだ本は?
・尊敬する人物は?
・好きな言葉とその理由
・最近気になったニュースは?
これ以外に加え、学部に関係した質問も聞かれます。
例えば、看護学部であれば、「なぜ看護師になりたいか?」、保育系の学部であれば、「将来どんな保育士になりたいか?」といったことです。
そのため、一般的な質問に加え、その学部に関係する質問にも答えられるようにしましょう。
また、身だしなみやマナーなどにもしっかりと気を付けるようにして下さい。
【大学入試面接】定番の質問に対するおすすめの回答例は?
A 志望動機
私は将来的には医療従事者として活躍することを目指しており、そのためには医療に必要な知識や技術を身につけることが必要だと考えています。貴学のカリキュラムには、解剖学や生理学、医療倫理などの科目が含まれており、これらの科目を学ぶことで医療に必要な知識や技術を習得することができます。
私はこれらの科目に興味を持っており、将来的には医療従事者として、患者様の命を守るために必要な知識や技術を習得し、患者さんの健康に貢献することを目指しています。
また、私は研究にも興味があります。貴学で行われる医療分野の研究に参加することで、将来的には医療現場で必要な新しい技術や治療法を開発することができます。私は貴学で研究を行い、医療分野に貢献することを目指しています。
以上のように、私は自分の目標に合った大学で学びを深め、医療現場での活躍や研究に貢献することを目指しています。貴学のカリキュラムや研究分野が自分の目標と合致しており、この大学で学びを深めることで、自分の目標を実現することができると確信しています。
*その大学にしかないカリキュラムや魅力を踏まえて話すこと
*アドミッション・ポリシーの内容を踏まえて話すとよい
B 自己PR
私は、学校内外で様々な活動に参加し、多くの経験を積んできました。例えば、学校の文化祭やスポーツ大会では、クラスや学年の代表としてリーダーシップを発揮し、チームをまとめました。また、地域のイベントに参加したり、ボランティア活動を行ったりすることで、社会貢献の意識を持ち、自分自身を成長させてきました。
また、勉強面では、自分が得意な科目だけでなく、苦手な科目にも積極的に取り組み、成績を上げることで自信をつけてきました。また、読書や映画鑑賞などの趣味を通じて、勉強以外の幅広い知識や視野を身につけ、自己成長に繋げています。
これらの経験を通じて、私は自分自身の強みや弱みを理解し、自分らしい考え方や行動力を持つようになりました。また、人と協力して仕事を進めたり、人とのコミュニケーションが得意であることに自信を持っています。
大学では、さらに多くの経験を積み、自己PRを磨くことができると考えています。私は、大学の授業やサークル活動、インターンシップなどを通じて、自分自身を高めていきたいと思っています。そして、社会に出た際に、自分の強みを活かし、貢献できる人材になりたいと思っています。
*高校の3年間で学んだこと、大学で学びたいことなどを具体的に言っていくとよい
C 将来の夢
・将来の夢が明確に決まっている場合
私は将来的には、教育現場で教師として働くことを目指しています。私が教師になるきっかけは、高校生の頃に出会った素晴らしい先生たちです。彼らの授業は、ただ単に知識を伝えるだけではなく、生徒たちが自分自身を見つめ、成長するためのきっかけとなっていました。
そこで、私も多くの生徒たちにとって、そんな素晴らしい経験を提供できる教師になりたいと思い、教員を目指すことにしました。大学で教育について学び、実習やボランティア活動を通じて、教師として必要なスキルや知識を身につけ、自分自身を成長させていきます。
また、私は自分自身が生徒たちと向き合い、彼らの成長をサポートすることが得意だと考えています。授業や学習支援の中で、生徒たちと信頼関係を築き、彼らが自信を持ち、自分自身を高めていけるようにサポートしていきたいと思っています。
ただし、教員として働くことは、大変なことも多く、苦労やストレスもあると認識しています。しかし、それでも私は、生徒たちと向き合い、彼らが将来的に自分自身を見つめ、自分自身を成長させていくためのお手伝いができることにやりがいを感じています。」
*教師になりたい理由、大学で何を頑張るか、教員になった後の心構えなどについてまとめている
・将来の夢が明確に決まっていない場合
私は、大学で学びたい分野に関心があります。高校時代に取り組んだ科目や、自分で調べたり学習したりしたことを通じて、その分野に興味を持ち、深く掘り下げて学びたいと思っています。大学でその分野を専攻することで、自分自身を成長させ、分野に貢献することができる人材になりたいと考えています。
また、大学で学ぶことを通じて、社会で役立つ人材になることが目標です。学生生活を通じて、学問や社会問題について深く考え、自分自身の価値観を磨き上げたいと思っています。将来的には、大学で学んだ知識や経験を生かして、社会に貢献できる職業に就きたいと考えています。
しかしながら、具体的な進路に関してはまだ決めていません。大学で学ぶことや、さまざまな経験を積んでいく中で、自分自身のやりたいことや、社会に貢献できることを見つけていきたいと思っています。大学で学ぶことを通じて、自分自身を成長させ、社会に貢献できる人材になるために努力していきたいと思っています。
*今は決まっていないが、大学の4年間でさまざまな取り組みを通して将来の進路を決めていくという話になっている。
D 大学のアドミッションポリシーを理解しているかどうかの質問
貴学のアドミッションポリシーについて調べたところ、貴学は『自己実現・自己表現・社会貢献』の3つのキーワードを大切にしていることがわかりました。
『自己実現』とは、自分自身が目指す理想像を明確にし、それを達成するために努力することです。貴学では、個々人が自分の夢や目標を実現するための手段を学ぶことができるよう、自己実現をサポートする教育が行われているようです。
『自己表現』とは、自分の考えや感情を表現することです。貴学では、人とのコミュニケーション能力や表現力を身につけるための教育が行われており、学生が自分自身を表現し、自信を持って自分の意見を主張することができるようになるということです。
そして、『社会貢献』とは、自分自身が学んだことを社会に還元することです。貴学では、社会の中で必要とされる人材になるために、自分自身の力を社会に役立てるための教育が行われているということです。
私自身も、このようなアドミッションポリシーに共感を持ち、貴学で学ぶことで、自己実現や自己表現、そして社会貢献について学び、成長していきたいと考えています。
*アドミッションポリシーの中のキーワードの意味とそれに関しての大学の取り組みなどを関連付けて話すとよい。
E オープンキャンパスについて
私はオープンキャンパスに参加して、この大学の雰囲気やカリキュラム、教授陣の方々の熱意に魅了されました。特に、〇〇学科の模擬授業を聴いて、自分自身が学びたいと思う分野であると確信しました。
その後、本格的に学科研究をするための大学選びをしていくうちに、この大学のアドミッションポリシーに共感し、自分自身の学びたいことや将来のキャリアに合わせた教育を受けられると確信し、この大学を第一志望として選びました。
*「楽しかった」「校舎が広かった」だけで終わるのではなく、オープンキャンパスで得た印象などを具体的に話すとよい。
【大学入試面接】変わった質問にはどう対応したらいいか?
面接ではほとんどが定番の質問が聞かれますが、たまに「自分を色に例えると?」「100万円あったら何に使う?」といったような変わった質問が聞かれることがあります。
これらの質問を面接官が聞く意図は、受験生が冷静に切り返しができるかをみるためにあります。
ただ、このような質問に対する切り返しは普段から練習しておかないとなかなかできるようにはなりません。
そのため、自分の性格などを見つめることや面接練習の中に予定外の質問を入れてアドリブで返す練習をするなどして適応力を高めるようにしましょう。
【大学入試】面接の対策はいつから始めたらいいか?
ア 面接の対策はいつから始めるべきか?
→オープンキャンパスに参加した直後から始めるのがおすすめ
「大学入試面接の対策は入試直前でいいのでは?」と思うかもしれません。
しかし、それでは遅すぎます。
その理由としては、
・ある程度のレベルの内容で話ができるまでに時間がかかる
からです。
そのため、面接の対策は早い時期から行う必要があります。
では、いつから面接の対策を行えばいいでしょうか?
それはオープンキャンパスに行く直後からです。
多くの大学では夏~秋にかけてオープンキャンパスが実施されます。
そこで学んだ内容や感じたことは志望動機の話の中に組み込みやすいので、記憶が薄れないうちに志望動機の内容を考えるのがベストです。
これが夏にオープンキャンパスに行って、何か月か後になって初めて面接の話す内容を考えていたのでは、オープンキャンパスで何をしたのか、どう思ったのかというのをほとんど忘れてしまっている可能性もあります。
ですので、そうならないようにオープンキャンパスに参加した直後から面接の対策を少しずつ始めるようにしましょう。
イ 面接の対策スケジュールは?
→学校で面接練習をする前にはある程度仕上げておくようにしよう
大学で面接が行われる時期は大きく、
・国公立大学の推薦入試(共通テスト利用型)→共通テスト明け
と分かれています。
そして、入試が近くなってくると学校で面接の対策として模擬面接をすることがあります。
その時までにはある程度話す内容を決めておき、かつ家で面接の練習をしておくようにしましょう。
この時期はみなさんだけでなく、同級生も面接の練習をします。
そうなると一人にかけられる練習時間は少なくなってしまうため、何回も学校で練習をすることができません。
ですので、限りある模擬面接が実りのあるものにするためにも、事前にある程度仕上げてから臨むようにしましょう。
【大学入試】面接の対策ができるおすすめ参考書・問題集は?
英語や数学などに比べると、大学入試面接の参考書や問題集はあまりありません。
ですが、その中でおすすめの参考書や問題集についていくつか紹介をします。
まずは、「ゼロから逆転合格! 総合・推薦入試 面接-面接DVD&サクセスノートつき(学研)」です。
この本は、
・別冊の「サクセスノート」は、定番の質問30に対する自分の答えを書くメモ帳のような役割を果たしている
・面接の心構え、身だしなみ、マナー、入退室について詳しく書かれている
・面接の風景などが動画で見ることができる
といったように家で面接対策をする上で必要なものが全て含まれている問題集です。
内容が読みやすく、かつDVDで面接の流れなどを確認できるのでベストの問題集と言ってもいいでしょう。
また、似たような問題集としては、「今から間に合う 総合・推薦入試面接(学研)」という問題集もあります。
こちらも内容は「ゼロから逆転合格! 総合・推薦入試 面接-面接DVD&サクセスノートつき」とほぼ同じですが、「今から間に合う 総合・推薦入試面接」には学部系統別の質問も載っています。
見比べて使いやすいほうを選ぶとよいでしょう。
・【看護系大学・専門学校】面接でよく聞かれる質問(志望理由・自己PR)と回答例は?