と思っている高校生や浪人生のみなさん!
今回は「2025年 共通テスト地理探究完全攻略ガイド:出題傾向・対策法・おすすめ問題集」についてみていきますよ。
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✓対象となる人
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共通テスト地理B(2024)の問題形式と難易度は?
【動画】「とよはし練成塾」塾長が話す!2025年 共通テスト地理探究完全攻略ガイド:問題傾向とおすすめ問題集
ア 共通テスト地理B(2024)の平均点、難易度や出題範囲は?
→昨年よりの平均点が上がった
下の表は2024年の共通テスト地理Bの問題傾向や難易度についてです。
難易度 | やや易化 |
出題分野 | (1)世界の自然環境と自然災害(20点) (2)世界と日本の資源と産業の変化(20点) (3)都市と生活文化(20点) (4)環太平洋の地域(20点) (5)地域調査(島根県石見地方) (20点) |
平均点 | 65.74点↑ |
2024年の共通テストの地理Bは前年度に比べるとやや平均点が上がりました。
また、私が解いた感覚としては、
・グラフなどを読み解くのに時間がかかる問題が多かった
・用語の意味が分かっていないと解きづらい
といったものがあります。
この傾向は今後も続く可能性があるので、基礎知識を早めに固めた後にできるだけ多くの過去問を解いて共通テストの問題に慣れるようにしましょう。
イ 前年度2024年の共通テスト地理Bの過去問題の分析や解説は?
→地図やグラフ、図を読み解く問題が多かった
A 第1問 世界の自然環境と自然災害(20点)
問1 グラフの読み取り問題です。ニュージーランドのグラフはイ(標高が全体的に高め)、B(Aは森林が少なめ)となります。
問2 グラフの読み取り問題です。選択肢③は「降雪量が多くなる→降った雪が溶けずに積もり重なる」となります。
問3 図の読み取り問題です。Eはフィヨルドで正解の選択肢は④となります。
問4 ムンバイは夏の降水量が多く、冬は乾燥します。
問5 グラフの読み取り問題です。カナダ・メキシコ・ボリビアの場所から気候などを判断していきます。
問6 地図の読み取り問題です。一般常識が問われる問題でした。
B 第2問 世界と日本の資源と産業の変化(20点)
問1 地図の読み取り問題です。中国は産出量が多いですが、国内で大量に消費されるため輸入量も多くなります。
問2 地図の読み取り問題です。選択肢②が誤答ですが、やや答えづらい問題でした。
問3 グラフの読み取り問題です。F(インドネシア)とG(アメリカ)の判別が難しかったかもしれません。
問4 グラフの読み取り問題です。まずはイギリス・ドイツと中国・ベトナムに分けて考えるようにしましょう。
問5 写真の読み取り問題です。選択肢①が誤りであることは分かりやすかったでしょう。
問6 資料と取り組みに関する問題です。解きやすい問題でした。
C 第3問 都市と生活文化(20点)
問1 写真の読み取り問題です。Aは臨海部、Bは都市、Cは郊外のニュータウンとなります。
問2 表の読み取り問題です。昼夜間人口比率の高い地域は都市部、低い地域はその周辺部となります。
問3 グラフの読み取り問題です。先進国は1990年と2015年で大きな違いがありません。
問4 グラフの読み取り問題です。スは人口1位の都市圏に人口が偏っていますのでインドネシアと分かります。
問5 地図の読み取り問題です。高速道路が放射状に広がっていないので選択肢④は誤りとなります。
問6 グラフの読み取り問題です。シアトルはアジア系、ロサンゼルスはアジア系・ヒスパニック、マイアミはヒスパニックが多いのが特徴です。
D 第4問 環太平洋の地域(20点)
問1 グラフ及び地図の読み取り問題です。やや判別が難しい問題でした。
問2 グラフの読み取り問題です。気候帯は読み取りやすい問題でした。
問3 表の読み取り問題です。日本は和食文化であるため魚の割合が大きくなります。
問4 グラフ及び地図の読み取り問題です。タヒチがヨーロッパからの観光客が多いことが分かればスムーズに解くことができます。
問5 グラフの読み取り問題です。PとQが中国かアメリカのいずれかになることをまずは見極めましょう。
問6 地図の読み取り問題です。選択肢④は「一貫して行っている」のが誤りとなります。
E 第5問 地域調査(島根県石見地方)(20点)
問1 表及び地図の読み取り問題です。広島は瀬戸内の気候であるため、他の2都市に比べて冬の日照時間は長くなります。
問2 地図の読み取り問題です。カが食料品、キが娯楽・レジャー、クが衣服品・見回品となります。
問3 地図および表の読み取り問題です。読み取るのにやや時間がかかります。
問4 写真の読み取り問題です。写真Fからは大規模な再開発が行われたと読み取ることができません。
問5 表および地図の読み取り問題です。日本史の知識があると解きやすかったです。
問6 資料の読み取り問題です。一般常識で解ける問題でした。
共通テスト地理探究(2025)の対策はいつから始めるべきか?
ア 共通テスト地理探究(2025)の対策はいつから始めるべきか?
→基礎固めが終わり次第、共通テストの過去問を解いていこう
「共通テスト地理探究の対策はいつから始めたらいいんだろうか?」
このように思っている人は多いでしょう。
結論としては基礎固めが終わり次第、過去問演習を始めるようにしてください。
また過去問演習を始めるタイミングとしては、共通テスト模試の直前からやるのがおすすめです。
一般的に全統共通テスト模試や進研大学入学共通テスト模試といった模試は、
②高3の5~6月
③高3の夏
④高3の秋(10~11月)
といった時期に行われます。
ですので、早い時期に基礎固めが終わっている人は高2の2月の模試の前に過去問を解き始めてもいいのです。
ただ、高3の11月以降から共通テストの過去問を解き始めると力試しができる模試を受けるチャンスがなくなってしまいますので、どんなに遅くても10月くらいまでには過去問演習ができるようにしましょう。
イ 共通テストで地理探究がある理系受験生の勉強法は?
→英語・数学・理科に力を入れすぎないようにしよう
共通テストで地理探究が受験科目としてある人は文系の人が多いですが、そのような人たちは一つ注意することがあります。
それは、地理探究の勉強を疎かにしないことです。
一般的に理系の受験生は英語や数学、理科に力を入れるあまり、国語や社会の勉強をあまりやらない傾向にあります。
人によっては共通テスト直前になって地理Bの勉強をし出す人がいます。
しかし、それでは高得点を取ることができません。
志望する大学や学部でも変わってきますが、数学や物理の点数と地理の点数は同じです。
そうなると、いくら数学や物理で90点近くとったとしても、地理探究で50点しか取れなかった場合、全体の点数は大きく下がってしまいます。
そうならないためにも英語や数学、理科の勉強と並行して、社会や国語の勉強をするようにしましょう。
共通テスト地理探究(2025)で9割取るための勉強法、おすすめ参考書・問題集は?
高1・2の間は地理探究の共通テスト対策は特にやる必要はありません。
定期テストで結果を出すことができれば地理探究の基礎を固めることができますので、それがそのまま共通テスト地理探究の対策にもつながります。
また、高1・2の時期の受験勉強は英語と数学(文系数学・理系数学)を中心に進めるようにしましょう。
それは、この2教科は範囲が広いため仕上がるのに時間がかかるからです。
そのため、地理探究の共通テスト対策は高3になってから始めるようにしましょう。
B 参考書を読み、今まで習った内容を思い出す
高3の春からは地理探究の共通テスト対策を始めていきます。
そして、地理探究の基礎固めとして使う教材は、「きめる!共通テスト地理(学研)」です。
「きめる!共通テスト地理」は学研から出版している地理探究の参考書で、共通テスト対策の基礎固めとして使える教材です。
そして、この本の使い方ですが、
②「別冊」の「重要キーワードチェック」にある用語を覚える
③問題を解くときなど、わからない部分が出てきたときに再度読み返す
といった順番で進めるといいでしょう。
地理探究を受験する生徒は理系の人が中心です。
そうなると社会にあまり勉強時間を割くことができないほとんどなはずです。
ただ、市販の一問一答集だと問題数が多く、これで全ての用語を覚えようとするとそれだけで時間がかなりかかってしまいます。
一方で、「きめる!共通テスト地理」別冊の「重要キーワードチェック」は全部で36ページしかなく、重要な語句だけが載っています。
そのため、短い時間で基礎固めを終わらせたい人は、こちらを使って用語を覚えていくといいでしょう。
イ 高3の夏休み~秋
→少しずつ実践的な問題を解くようにしよう
「きめる!共通テスト地理」で基礎固めをしたら、ここからは問題演習に入っていきます。
地理の場合はいきなり過去問から入ってしまうと、図や表の読み取り方が分からないためあまり点数を取ることができません。
そのため、過去問をやる前に共通テスト対策問題集をやっていくことをおすすめします。
そして、おすすめの教材が、「大学入学共通テスト地理集中講義(旺文社)」です。
「大学入学共通テスト地理集中講義」は旺文社から出版している地理探究の共通テスト対策問題集で、共通テストレベルの問題が豊富に載っている教材です。
この本は、コンパクトにまとめられている「まとめ」部分と、共通テストの問題形式(4択)の問題が分野ごとに並んでいるのが特徴です。
そして、この本をマスターすることで共通テストで高得点が取ることができます。
そして、この問題集の解き方としては、
②問題を解く
③解説を読む(全ての選択肢の正誤判定ができるようにする)
④分からない内容は参考書や教科書に戻って復習をする
がおすすめです。
一度「きめる!共通テスト地理探究」で一問一答をやっていますが、違う問題集でもう一度一問一答の問題を解くと力がつきます。
ここで再度基礎固めをしてから問題演習に入るようにしましょう。
また、問題を解く際には各章の「まとめ」を先に読まないようにして下さい。
それは、最初に「まとめ」を読んでしまうと知識が直前に入った状態で問題を解くことになるため、定着度の確認ができません。
そのため、いきなり問題を解き、できなかった内容は、「まとめ」に戻って復習するようにしましょう。
そうすることで時間短縮にもつながります。
ウ 高3の秋~共通テスト直前
→数多くの問題にあたって得点力をつけていこう
A どの問題集から始めるべきか?
共通テストに比べるとセンター試験は問題の難易度が若干易しめです。
そのため、最初は「赤本(教学社)」や黒本などを使ってセンター試験の過去問を解いていきましょう。
そこである程度の点数が取れれば順調に勉強が進んでいるといえます。
一方であまり点数が取れない場合は、再度参考書や問題集に戻って復習をするようにしましょう。
そして2020年までのセンター試験の過去問(本試験・追試験)を解き終えたら、仕上げに2021~24年の共通テストの問題を解くようにして下さい。
B いつから過去問演習を始めるべきか?
なお、赤本や黒本でセンター試験の過去問を解き始める時期は、夏休み~秋くらいがおすすめです。
それは、この時期には全統共通テスト模試や駿台ベネッセ共通テスト模試などの共通テスト模試があるからです。
模試に向けて勉強を進めることで計画的に勉強をすることができます。
ですので、模試がある直前にある程度センター試験や共通テストの過去問を解き終わっている状態に仕上げるようにしましょう。
C 予備校の予想問題集を解く
次に各予備校が出している予想問題集を解いていきます。
各予備校が出している予想問題集の特徴としては、
②東進 難易度は本試験レベル。解説動画がついている。
③代ゼミ 難易度は教科によってバラツキがある。大きな書店でないと売っていない。
④駿台 難易度は難しめ。
⑤Z会 難易度はかなり難しい。大きな書店でないと売っていない。
となっています。
そのなかでおすすめは、河合塾と東進です。
河合塾の「共通テスト総合問題集 地理探究」は前年度の全統共通テスト模試(全5回)が載っており、全統共通テスト模試対策にもなります。
また東進の「共通テスト実戦問題集 地理探究」はオリジナルの模試が3回分と過去問が2回分載っており、かつ動画では共通テスト地理の勉強法について詳しく説明がされています。
まずはこの2冊の問題集から解き、時間に余裕のある人や難しめの問題を解きたい人は駿台の問題を解いていけばいいでしょう。(駿台の問題集はややレベルが上がるので注意してください。)
*上記2冊はまだ新課程版は出ていませんのでご注意ください。
また、共通テスト本番直前には「予想問題パック」も出ますので、力試しにこちらの問題集も解いてみてください。
共通テストが始まってまだ日が浅いため、過去問があまりありません。
そのため、予想問題集を積極的に解くようにしましょう。