と思っている高校生や浪人生のみなさん!
今回は「【大学受験】有機化学の勉強法とおすすめ参考書と問題集は?」についてみていきますよ。
✓内容
✓対象となる人
✓結論
✓記事を書いた人
大学入試教科別勉強法
①英語 | ②文系数学 | ③理系数学 | ④現代文 |
⑤古文 | ⑥漢文 | ⑦物理 | ⑧化学 |
⑨生物 | ⑩日本史 | ⑪世界史 |
【大学受験】有機化学を勉強する上での心構えは?
ア【大学受験】有機化学の内容は?
→覚えた内容をパズル的にあてはめる問題が多い
有機化学は炭素を中心とした構造を持つ化合物について学びます。
具体的には、
・有機化合物の特徴と元素分析
・炭化水素
・酸素を含む脂肪族化合物
・芳香族化合物
・天然高分子化合物
・合成高分子化合物
などを学びます。
ここでは、物質の分子式、性質、化学反応式など覚えることがたくさんあります。
そして無機化学とは違い、有機化学は覚えたことを組み合わせて解く問題(構造決定など)がメインとなります。
そのため、基礎を固めた後は問題演習をしっかりと行い、実践力をつけるようにしましょう。
イ【大学入試】有機化学の配点は?
→基本は全体の25%、ただ薬学部は半分以上出題されることも!
有機化学は高3の後半で習い、受験直前の12月に終わります。
そのため、特に現役生の場合は、十分に仕上がらずに本番に臨みがちです。
ただ、有機化学の配点は結構高いため、知識が疎かだと化学で高得点が取れなくなってしまいます。
一般的には、理論化学が全体の50%、無機化学が25%、有機化学が25%の割合で出題されます。(最後の高分子化合物も共通テストでは出題されるため、気を抜くことなく勉強するようにしましょう。)
さらに、薬学部では、学部の性質上、有機化学が全体の半分以上(大学によっては全部の問題が有機化学という所もあり)出題される所もあります。
そのため、有機化学の勉強を計画的にしっかりと行う必要があります。
【大学受験】有機化学のおすすめ勉強方法は?

ア 有機化学の勉強法①(官能基や有機反応をしっかり覚える)
→有機化学のメイン問題「構造分析」ができるための基礎を固めよう!
有機化学の勉強法の1つ目は「官能基や有機反応をしっかり覚える」ことです。
有機化学のメインとなる問題は「構造決定」です。
構造決定とは、「物質の化学構造を決定する過程」のことです。
そして、構造決定問題ができるようになるには、有機化学の基礎をしっかりと固める、つまり、基本を完璧に覚えていくことです。
有機化学の基礎とは、「官能基(ヒドロキシ基、カロボキシ基など)の名前と性質、構造や反応」を完璧に覚えることです。
官能基自体は数はそんなにありませんが、名前以外にも性質や構造など様々なことを覚えないといけないため、覚えるべき量が多いです。
一つ一つを整理しながら覚えていきましょう。
イ 有機化学の勉強法②(異性体、名前の付け方を理解する)
→有機は無機とは違い、丸暗記では対応できない
有機化学の勉強法の2つ目は「異性体、名前の付け方を理解する」ことです。
実は物質の名前の付け方には法則があり、これを理解しておくと、名称がわかるようになります。
また、異性体の数を求める方法としては、
②不飽和結合の有無とその位置
③二重結合がある→シスートランス異性体
④不斉炭素分子→鏡像異性体
⑤炭素原子数が3以上→環式もあり
というルールのもとに異性体の数を調べるようにしましょう。
ウ 有機化学の勉強法③(構造決定問題の解き方をマスターする)
→「構造決定=パズル」だと思って解いていこう!
有機化学の勉強法の3つ目は「構造決定問題の解き方をマスターする」ことです。
その理由は、
②物質の性質→どんな物質かが問われる
例 物質Aからは銀鏡反応が示された。物質Aは何か?
③最初の問題ができないと後の問題ができない
などがあるからです。
そのため、「解説の詳しい」問題集を使って、数多くの問題を解き、構造決定問題に慣れていく必要があります。
また、構造決定問題の解き方は、
②分子式を求める
③不飽和度の数を確認する
④異性体を全て書きだす
⑤問題文にある情報からどの官能基(炭化水素)になるかを絞り込む
です。
このことを意識して解くようにしましょう。
エ 有機化学の勉強法④(何度も繰り返し覚える)
→最低3回!できれば5回暗記しよう!
有機化学の勉強法の4つ目は「何度も繰り返し覚える」ことです。
有機化学は暗記分野です。
そのため、何回も覚え直さないとあっという間に忘れてしまいます。
みなさんは化学以外にも英語や数学、国語、社会の勉強もしなければいけないですし、学校のテスト勉強、模試の復習、学校行事などやらないといけないことはたくさんあります。
そうなると、仮に一回完璧な状態になったとしても、しばらくすれば忘れている内容が多くなってしまうため定期的な復習が必要になってきます。
入試までに最低3回、できれば5回以上覚えているかどうかのチェックをし、本番までに知識の漏れがないようにしましょう。
オ 有機化学のおすすめ参考書・問題集は?
→参考書は橋爪、問題集は基礎問などがおすすめ
ここでは有機化学の勉強をする上でおすすめな参考書や問題集について紹介します。
A 参考書
・「橋爪のゼロから劇的!にわかる無機・有機化学の授業」→難易度は易しめで発展内容はあまり書かれていない
・「大学受験Doシリーズ鎌田の有機化学の講義」→難しい内容も載っている。上級者向け。
B 問題集
・「基礎からのジャンプアップノート無機・有機化学暗記ドリル」→用語が反応式などが穴埋め問題形式で確認できる問題集。最初にやるのがおすすめ。
・「有機化合物の構造決定問題の要点・演習」→構造決定の問題に特化した問題集
・「リードLightノート化学」→網羅性は高い。
・「化学入門問題精講」→中堅私大レベルの問題が載っている
・「化学基礎問題精講」→MARCH・地方国公立大レベルの問題が載っている
・「化学重要問題集」→共通テスト~早慶・旧帝大レベル。最後の仕上げとして使うべき問題集
この中でみなさんの力に合った参考書や問題集を使っていくようにしましょう。
【大学入試】有機化学の学習スケジュールは?
ア 有機化学の学習スケジュール①(高3の夏休みまで)
→まずは理論と無機の復習をしっかりやろう
多くの学校では、高3の1学期後半から2学期にかけて有機化学を学びます。
「有機化学や高分子化合物は共通テストや二次試験で出るから早めにやった方がいいのでは?」と思う人がいるかもしれません。
しかし、有機化学の問題の中には理論化学や無機化学が絡めた問題も出てきますので、まずは理論化学と無機化学の復習をしっかりとしましょう。
また、大学受験は化学だけではなく、英語や数学などもあるため、他の教科で苦手な分野があればそちらも仕上げるべきです。
なお、有機化学の予習をしたい場合は、全ての教科の基礎が固まってからやるようにしましょう。
イ 有機化学の学習スケジュール②(高3の2学期以降)
→まずは定期テスト勉強を全力でやろう
2学期の定期テストは全力で取り組むようにしましょう。
定期テストの勉強を疎かにしてしまうと集中して覚える機会がなくなってしまい、結果有機化学や高分子化合物の内容があいまいのまま終わってしまう可能性が出てきます。
そのため、まずは定期テストで高得点が取れるように、官能基の性質や化学式などをしっかりと覚えていきましょう。
また、有機化学をどこまで覚えればいいかが分からない人もいるかもしれません。
そのような人におすすめなのが、「基礎からのジャンプアップノート無機・有機化学暗記ドリル」です。
この本は有機化学の中で特に重要な部分がコンパクトにまとまっています。
まずは一通り解き、覚えていなかった部分は繰り返し復習をするようにしましょう。
ウ 有機化学の学習スケジュール③(直前期)
→志望する大学によってやるべき問題集は変わってくる
そして秋以降は志望校によって対策が変わってきます。
・MARCH、関関同立、地方国公立大志望者→化学入門(基礎)問題精講+化学重要問題集のA問題
・それ以外の大学を志望する人→化学入門(基礎)問題精講
これらに加え、
が必要になってきます。
他の教科とのバランスもありますので、どの教科も満遍なく勉強するようにしましょう。