と思っている高校生や浪人生のみなさん!
今回は「徳島大学化学(2024)の過去問傾向、難易度、参考書や問題集のおすすめは?」についてみていきますよ。
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徳島大学化学(2023・理工、薬、歯、生物資源産業)の問題傾向・過去問分析は?
ここでは、「全国大学入試問題正解(化学)」に掲載されている学部について問題を分析しています。
A 全体の講評(理工・薬・歯・生物資源産業<前期>)
徳島大学の化学の入試では試験時間は90分です。。
他の大学と比べると、計算問題は少なく知識問題が多めです。
また、2023年の徳島大学の化学は大問が4問で構成されていました。
その内訳は、
・理工学部以外:理論1題、無機1題、有機2題
となっています。
このように有機化学の割合がやや多めとなっています。
ただし、現役生の場合、有機化学を学校で習うのが1学期後半~2学期であるため、対策がどうしても遅くなってしまいます。
ですが、有機である程度の点数を取らないと合格ラインに乗ることが難しくなってしまいますので、その点は注意して受験勉強に取り組むようにしましょう。
B 第1問(理論・無機化学)
第1問は理論・無機化学に関する問題です。
問1~3 無機化学に関する知識問題や記述問題についてです。問3の(c)はやや難しめの問題でした。
問4 元素分析に関する計算問題です。
問5 ハロゲンの酸化力の違いに関する記述問題です。
問6 ギ酸(アルデヒド+カルボン酸の両方の性質を持つ物質)に関する正誤問題です。
【問題講評】他の大問と比べると解きやすい問題が多かった。確実に正解したい。
C 第2問(有機化学)
第2問は有機化学に関する問題です。
問1 アニリンの製法などを答える問題です。(b)がやや難しめです。
問2 スズと塩酸の反応について答える問題です。
問3 ベンゼンの体積とアセトアニリドの質量を答える問題です。
単離収率に気を付けて計算するようにしましょう。
【問題講評】問3は一見難しそうにみえるが、落ち着いて取り組めばできる問題。
D 第3問(理論化学)
第3問は理論化学の問題です。
問1 化学平衡に関する問題です。定番の問題よりも難易度は高めです。
問2 塩の水溶液の性質を答える問題です。
問3 ルシャトリエの原理に関する問題です。
問4 反応速度式に関する問題です。
【問題講評】問1以外は基本レベルの問題。先に問2以降の問題を解くとよい。
E 第4問(理論・有機化学)
第4問は理論・無機化学の問題です。
問1 ナトリウムイオンの電子配置を答える問題です。
問2 フッ素はマイナス、水素はプラスになります。
問3・4 ヘキサシアニド鉄(Ⅲ)酸イオンの形と色について答える問題です。
問5 気体分子の速さに関する問題です。温度を下げると左にずれていきます。
【問題講評】どちらも標準レベルの問題。他の大問に比べると易しめなので確実に正解したい。
F 第5問(有機化学)
第5問は有機化学の問題です。
問1 アミノ酸A~Dの名称を答える問題です。
問2 キサントプロテイン反応について答える問題です。
問3 アミノ酸Gの構造式を求める問題です。
問4 陽極側に移動するアミノ酸を選ぶ問題です。
問5 無水酢酸と反応するアミノ酸Bの官能基を答える問題です。
問6 テトラペプチドの化学構造を答える問題です。
【問題講評】全体的に難易度が高め。部分点狙いで行きたい。
徳島大学化学(2024・理工、薬、歯、生物資源産業)の入試対策、おすすめ参考書は?
徳島大学化学の入試対策の基本的な流れとしては以下の通りです。
ア 高1・2
→定期テストで高得点が取れるようにしよう
高1・2の間の受験勉強は英語と数学を優先するようにしましょう。
とはいえ、化学の勉強を全くやらなくていいというわけではなく、
・長期休暇中や模試の前の復習
は必ず行うようにしてください。
高2が終わるまでに、定期テストレベルであれば完璧にできるようになるのを目標に勉強を進めるようにしましょう。
また具体的な勉強方法は、
②「宇宙一わかりやすい高校化学」を読んで化学の概念などを理解する
となります。
化学は基本問題の解き方を完璧に理解していないと応用問題を解くことができません。
そのため、ただ問題を解いて終わりではなく、「なぜそうなるのか?」を逐一理解しながら進めるようにしましょう。
また、公式や定理、化学反応式、物質の性質などは完璧に覚えるようにして下さい。
イ 高3の1学期まで
→「化学重要問題集」のA問題レベルは仕上げるようにしよう
徳島大学の化学の問題は、
・難易度の高い問題が出る
といった特徴があります。
そのため、高1・2のうちに化学の基礎固めを終え、高3の1学期からは「化学重要問題集」のA問題に取り組むようにしましょう。
「化学重要問題集」はA問題が地方国公立大・MARCH・関関同立レベル、B問題が旧帝大、医学部レベルとなっています。
そのため、まずはA問題の内容を完璧にマスターするようにしましょう。(習った所まででOKです。)
そして、できなかった問題や知識があやふやな問題は必ず参考書に戻って根本的な内容を理解するようにして下さい。
なお、解説を読んでも分からない場合にはYouTubeで解説動画がありますので、こちらを見て理解を深めるようにしましょう。
また、これらの問題集と並行して1学期で習った無機・有機化学の復習もしてください。
無機・有機の分野は用語や化学反応式、イオンの色などを覚えないことにはなかなか問題が解けるようにはなりません。
そのため、「基礎からのジャンプアップノート無機・有機化学暗記ドリル」などの問題集を使って、しっかりとそれらを暗記することから始めましょう。
ウ 高3の夏休み
→重問のB問題にもチャレンジしよう
徳島大学の化学の問題はやや難易度が高めです。
そのため、「化学重要問題集」のB問題(旧帝大レベル)もやり込むようにして下さい。
そして、夏休み中にやるべきこととしては、
②有機:「化学重要問題集」のA問題→B問題を解く(習ったところまで)
です。
夏休みには、河合塾の全統共通テスト模試や全統記述模試などの模試などがあります。
ですので、そこに向けて基本的な内容を完璧に仕上げるようにしてください。
エ 高3の秋~入試直前
→できるだけ多くの問題を解いて実践力をつけていこう
秋以降は問題演習がメインとなります。
ここでやってほしいことは、
②過去問を解く
③共通テスト対策問題集を解く
です。
A「化学重要問題集」のB問題をマスターする
徳島大の化学の問題は、
・短い時間で素早く解く必要がある
といった特徴があります。
そのため、基礎固めをした後は、難しめの問題を数多く解くことをおすすめします。
まずは、「化学重要問題集」のB問題を解き、その後は「化学の新演習」の★、★★レベルの問題もやっていくといいでしょう。
ただし、「化学の新演習」は問題数が非常に多いので、化学が得意な人や化学に時間をかけることができる人以外は無理に手を出す必要はありません。
B 過去問を解く
化学重要問題集(化学の新演習)をマスターした後はいよいよ過去問演習に入ります。
まずは徳島大学の問題を解き、それが終わったら他の大学の過去問を解くといいでしょう。(赤本の最新版は例年10月ごろに出ます。)
問題をたくさん解くことで実践力が身についていきます。
なお、化学の問題をたくさん解きたい場合は、旺文社の「全国大学入試問題正解化学」がおすすめです。
この問題集は全国の主要な国公立大学・私立大学の化学の入試問題が載っています。
ただし、解説はあっさりしていますので、化学が得意な人以外は無理に使う必要はありません。
C 共通テストの対策問題集を解く
徳島大学では共通テストの配点が高い学部が多いため、高得点を取る必要があります。
そのため、夏休み~秋からは共通テストの対策問題集を解くようにしましょう。
その理由としては、
・解説が詳しく独学でも使いやすい
・河合塾、駿台、東進などさまざまな予備校が出版しているため、自分のレベルに合ったものを使うことができる
からです。
そして、個人的におすすめなのが、河合塾と駿台の問題集です。
まずはこの2冊の問題集から始め、さらに解きたい場合はZ会の問題集もやるといいでしょう。
【まとめ】徳島大化学(理工、薬、歯、生物資源産業)の難易度や問題傾向、勉強法のポイントとアドバイス
今回の「徳島大化学(2024)の過去問傾向、難易度、参考書や問題集のおすすめは?」についてのまとめです。
・まずは「化学重要問題集」をマスターするようにしよう
・無機化学と有機化学は最初に物質の性質などをしっかりと覚えるようにしよう
・直前期は過去問レベルの問題を数多く解くようにしよう
徳島大の化学は標準~やや難レベルの問題が中心です。
そのため、まずは標準レベルの問題を完璧に仕上げるようにしよう。