と思っている高校生や浪人生のみなさん!
今回は「共通テスト倫理・政経(2024)の対策と勉強法、過去問題解説、おすすめ参考書と問題集は?」についてみていきますよ。
✓内容
✓対象となる人
✓結論
✓記事を書いた人
共通テスト教科別勉強法
①英語リーディング | ②英語リスニング | ③数学ⅠA | ④数学ⅡB |
⑤現代文 | ⑥古文 | ⑦漢文 | ⑧物理基礎 |
⑨化学基礎 | ⑩生物基礎 | ⑪地学基礎 | ⑫物理 |
⑬化学 | ⑭生物 | ⑮世界史B | ⑯日本史B |
⑰地理 | ⑱現代社会 | ⑲倫理 | ⑳政治・経済 |
㉑倫理・政経 |
共通テスト倫理・政経(2023)の問題形式と難易度は?
【動画】共通テスト倫理・政経の過去問分析(2023)とおすすめ勉強法は?
ア 共通テスト倫理・政経(2023)の平均点、難易度や出題範囲は?
→昨年よりも難しかった
下の表は2023年の共通テスト倫理・政経の問題傾向や難易度についてです。
難易度 | 難化 |
出題分野 | (1)源流思想(12点) (2)日本思想(12点) (3)西洋近現代思想(12点) (4)青年期・現代社会(14点) (5)「政治・経済」の学習(19点) (6)法学部の模擬授業(19点) (7)SDGsの意義と課題(12点) |
平均点 | 60.59点 |
2023年の共通テスト倫理・政経の平均点は昨年度よりも大幅に減少しました。
その理由としては、
・知識と知識を組み合わせて解く問題の増加
といったものがあります。
そのため、倫理・政経の基礎固めをした後は、早めに過去問演習をするようにしましょう。
イ 前年度2023年の共通テスト倫理・政経の過去問題の分析や解説は?
→政経はやや細かい内容の問題が目立った
A 第1問(源流思想・12点)
第1問は倫理分野で「源流思想」に関する問題でした。
ここでは、仏教・イスラーム教・キリスト教・中国の古代思想家に関する基礎知識があればできる問題ばかりでした。
B 第2問(日本思想・12点)
第2問は倫理分野で「日本思想」に関する問題でした。
倫理分野で高得点を取るには、教科書などによく出るキーワードの意味をよく理解する必要があります。
例えば、伊藤仁斎の「誠」は真実無偽の心という意味で、日常の関係でこそ反映されるものとされています。
このように、「人物ーキーワード」だけでなく、その意味まで踏み込んで覚えるようにしましょう。
C 第3問(西洋近現代思想・12点)
第3問は倫理分野で「西洋近現代思想」に関する問題でした。
ここでは4問中2問が資料問題で、普段から資料を正確に読み取る練習をしていればできる問題でした。
D 第4問(青年期、現代社会・18点)
第4問は倫理分野で「青年期・現代社会」に関する問題でした。
デカルト・ベーコン・カントなどの思想家だけでなく、セン・ロールズ・デリダといった現代の思想家の内容もしっかりとおさえるようにしましょう。
E 第5問(「政治・経済」の学習・19点)
第5問は政治・経済分野で「政治・経済」の学習に関する問題でした。
問3・6以外は取りくみやすい問題でした。
ただし、問3は選択肢a~cの中で正しいものを全て選べという問題で、aの「特別地方公共団体」の正誤判定がやや難しかったように思えます。
F 第6問(法学部の模擬授業・19点)
第6問は政治・経済分野で「法学部の模擬授業」に関する問題でした。
ここは全体的にやや細かい内容でした。(2択までは絞れるが、そこから正解を選ぶのが難しい。)
そのため高得点を取るためには、踏み込んだところまで勉強をするようにしましょう。
また、時事問題で少年法の改正に関する問題が出題されました。
G 第7問(SDGsの意義と課題・12点)
第7問は政治・経済分野で「SDGsの意義と課題」に関する問題でした。
ここも第6問と同様、やや細かい内容の問題が多くみられました。
共通テスト倫理・政経の勉強する上での心構えは?
ア 共通テスト倫理・政経の受験者層は?
→旧帝大の文系学部を受験予定の生徒がメイン
共通テストの社会の選択は、一般的に、
②旧帝大の文系学部を受験する生徒(東大以外) 日本史・世界史・地理・倫理政経から2科目
③上の①・②以外の文系学部および理系学部を受験する生徒 地歴・公民科目から1~2科目
となっています。
そのため、共通テストで「倫理・政経」を受験する生徒は、旧帝大の文系学部を志望する生徒が中心になってきます。
そのような事情から倫理・政経は公民系科目の中でも平均点が最も高い科目でもあります。
これは、倫理・政経が簡単な科目というのではなく、受験者層が現代社会や倫理などに比べて高いというのが理由です。
また、倫理・政経は「倫理」+「政治・経済」の内容が合わさった科目です。
そのため、公民系の科目では最も分量が多く、早い時期から対策をすることが必要になってきます。
イ 倫理・政経と日本史(世界史)はどちらを優先して勉強をすべきか?
→二次試験や私立の受験で日本史や世界史がある場合はそちらの勉強を優先しよう
倫政を受験する場合、多くの人は「日本史+倫理・政経」か「世界史+倫理・政経」の組み合わせで受験をするはずです。
そうなると、日本史B(世界史B)と倫理・政経はどちらの勉強を優先したらいいかという問題に出くわします。
結論としては、二次試験や私立の大学で日本史や世界史を使う場合は、日本史(世界史)の勉強を優先したほうがいいでしょう。
それは歴史の勉強をしておくと、共通テスト対策だけでなく、私大や二次対策にもなるからです。
一方で倫理・政経は共通テストでしか使わない人がほとんどですので、どうしても優先度は低くなってしまいます。
ただし、マーク模試では、日本史や世界史は学校で習ったところまでが範囲になりますが、倫理・政経の場合は全範囲であるので、早いうちに倫理・政経を完成させると力が安定してきます。
ウ 倫理と政経はどちらを優先して勉強をすべきか?
→政経からやるのがおすすめ
倫理・政経は倫理と政治経済の2つの科目が合わさった科目です。
そのため、どちらを優先して勉強をしたらいいかという問題が出てきます。
おすすめは政治・経済から勉強をすることです。
その理由としては、
・政治経済は一般常識で分かる問題もあり、比較的すぐにできるようになる
からです。
ただ、世界史が好きな人は倫理の内容もすんなり入ってくると思いますので、その場合は倫理から始めてもいいでしょう。
共通テスト倫理・政経(2024)で9割取るための勉強法は?<高1・2編>
高1・2の間は、倫理・政経の共通テスト対策は特にやる必要はありません。
多くの高校では、高1で現代社会を学び、高3で政治・経済か倫理を学びます。
そして、現代社会や政経・倫理の定期テスト勉強をしていれば、それがそのまま共通テスト倫理・政経の対策にもつながります。
また、国語や英語の文章は政治・経済が絡んだ内容が出てくるため、政治・経済の知識があると有利になってきます。
また、高1・2の時期の受験勉強は英語と数学(文系数学・理系数学)を中心に進めるようにしましょう。
それは、この2教科は範囲が広いため仕上がるのに時間がかかるからです。
そのため、倫理・政経の共通テスト対策は高3になってから始めるようにしましょう。
共通テスト倫理・政経(2024)で9割取るためのおすすめ勉強法は?<倫理分野>
共通テストの倫理・政経の倫理分野は源流思想、西洋思想、東洋思想、現代社会と青年期の4つの分野に分かれます。
そして基本的には哲学者とその思想についての問題が中心です。
ただ、思想の内容が抽象的で分かりにくいものが多いので、まずは「蔭山の共通テスト倫理」などの分かりやすい参考書を使って思想の内容を理解するようにしましょう。
参考書を読んで理解を深めた後は、「大学入学共通テスト倫理、政治・経済集中講義」で単元ごとに並んだ共通テスト型の問題を解いていきます。
ここで大事なのは、「分かったふり」をしないことです。
何となく解けたけど意味があまり分からない場合などは、必ず参考書に戻って内容を確認するようにしましょう。
センター試験のときは思想家とキーワードを覚えておけば何とかなりましたが、共通テストはそうもいきません。
内容をしっかりと抑えないと高得点を取ることができないので、分からないところは逐一参考書で調べるようにしましょう。
共通テスト倫理・政経(2024)で9割取るためのおすすめ勉強法は?<政経分野>
倫理に比べると政経の内容は一般常識がある人やニュースなどに興味のある人であれば、内容を理解しやすいはずです。
加えて中学校の公民や高1の現代社会でもその内容を習っているため、かなりの内容が分かっているはずです。
ですが、政経分野は倫理に比べると出てくる用語の数が多いので、まずは用語の暗記をしっかりとやるようにしましょう。
「蔭山の共通テスト政治・経済」は政治・経済について分かりやすくかつコンパクトにまとめられている参考書ですが、別冊に「一問一答集」があります。
この「一問一答集」は共通テストによく出る用語に絞って載っているので、短い時間で用語の暗記を終わらせることができます。
そして、用語の暗記を終えたら倫理のときと同様に、「大学入学共通テスト倫理、政治・経済集中講義」で問題演習をしていきましょう。
できなかった問題は解説やまとめを読んだり、ときには参考書に戻って理解を深めるようにして下さい。
共通テスト倫理・政経(2024)で9割取るための勉強法は?<過去問演習編>
ウ 共通テスト倫理・政経のおすすめ勉強法③(センター試験の過去問を解く)
→まずはセンター試験の問題を解こう
A どの問題集から始めるべきか?
共通テストに比べるとセンター試験は問題の難易度が若干易しめです。
そのため、最初は赤本や黒本などを使ってセンター試験の過去問を解いていきましょう。
そこである程度の点数が取れれば順調に勉強が進んでいるといえます。
一方であまり点数が取れない場合は、再度参考書や問題集に戻って復習をするようにしましょう。
そして2020年までのセンター試験の過去問(本試験・追試験)を解き終えたら、仕上げに2021~23年の共通テストの問題を解くようにして下さい。
B いつから過去問演習を始めるべきか?
なお、赤本や黒本でセンター試験の過去問を解き始める時期は、夏休み~秋くらいがおすすめです。
それは、この時期には全統共通テスト模試や駿台ベネッセ共通テスト模試などの共通テスト模試があるからです。
模試に向けて勉強を進めることで計画的に勉強をすることができます。
ですので、模試がある直前にある程度センター試験や共通テストの過去問を解き終わっている状態に仕上げるようにしましょう。
エ 共通テスト倫理・政経のおすすめ勉強法④(予備校の予想問題集を解く)
→最初は東進、河合がおすすめ
次に各予備校が出している予想問題集を解いていきます。
各予備校が出している予想問題集の特徴としては、
②東進 難易度は本試験レベル。解説動画がついている。
③代ゼミ 難易度は教科によってバラツキがある。大きな書店でないと売っていない。
④駿台 難易度は難しめ。
⑤Z会 難易度はかなり難しい。大きな書店でないと売っていない。
となっています。
そのなかでおすすめは、河合塾と東進です。
河合塾のものは前年度の全統共通テスト模試(全5回)が載っており、全統共通テスト模試対策にもなります。
また東進のものはオリジナルの模試が3回分と過去問が2回分載っており、かつ動画では共通テスト英語リーディングの勉強法について詳しく説明がされています。
まずはこの2冊の問題集から解き、時間に余裕のある人や難しめの問題を解きたい人は駿台の問題を解いていけばいいでしょう。(駿台の問題集はややレベルが上がります。)
また、共通テスト本番直前には「予想問題パック」も出ますので、力試しにこちらの問題集も解いてみてください。
共通テストが始まってまだ日が浅いため、過去問があまりありません。
そのため、予想問題集を積極的に解くようにしましょう。