と思っている高校生や浪人生のみなさん!
今回は「名古屋工業大学物理(2023)の傾向と過去問分析、難易度、おすすめ参考書や問題集は?」についてみていきますよ。
✓内容
✓対象となる人
✓記事を書いた人
名工大入試過去問分析・教科別勉強法
①名工大英語 | ②名工大数学 | ③名工大物理 | ④名工大化学 |
名古屋工業大学の配点、試験科目、合格最低点は?
河合塾の「Kei‐Net大学検索システム」では、
・共通テストの科目および配点、ボーダーライン
・二次試験の科目および配点、偏差値(難易度)
などを確認することができます。
名古屋工業大学の場合はどの学科も前期日程の場合は、
・二次試験が1,000点
と二次試験の配点が共通テストよりも高めの傾向にあります。
とはいえ共通テストの勉強を軽視してしまうと、共通テストで失敗する可能性が高くなってしまいます。
そのため共テ対策と二次試験の勉強をバランスよくやるようにしましょう。
また、名古屋工業大学の各学部の過去2年間の倍率は「大学受験パスナビ」で確認することができます。
年度によって倍率が大きく変動する学部・学科もありますので、参考程度に見るようにしましょう。
なお、各学部の合格最低点は同じく「大学受験パスナビ」(上のものとは別のページ)で知ることができます。
名古屋工業大学物理(2022)の難易度、問題形式、解答時間は?
名古屋工業大学の物理は全部で3問が出題され、試験時間が100分です。
また、入試の特徴としては、
②問題量が多い
③応用力を試す問題や目新しい設定の問題が見られる
④基本的な問題から難しい問題まで難易度の幅が広い
となっています。
そのため、物理のエッセンスや良問の風、名問の森で解法暗記をしたら、できるだけ多くの過去問を解いていくといいでしょう。
そうすることによって思考力が身に付き、名工大の問題に対応できるようになります。
名古屋工業大学物理(2022)の過去問分析は?
ア 2022年名古屋工業大学物理(第1問・力学)
→問2は問1の応用的な問題であった
第1問は力学の分野から出題されました。
問1
(1)は円柱にはたらく重力と浮力がつりあっていますので、(重力)=(浮力)の式になります。
(2)は小球の運動は自由落下運動です。
(3)は反発係数の式と運動量保存則の式から円柱と小球の速度を求めることができます。
(4)は円柱に働く力は重力と浮力の差になります。
(5)は運動方程式に(4)の結果を代入して求めていきます。
(6)は円柱にはY=0を振動の中心とする単振動の復元力が働いていることがわかります。
また、単振動の周期はT=2π√m/kです。
(7)は円柱の位置がY=0のときとY=Aのときとで単振動のエネルギー保存則を使って求めていきます。
(8)は水平方向左向きに一定の加速度を加えていますので、慣性力は右向きに働いていることになります。
そのため、見かけの重力は元の重力と慣性力を合成したものになります。
(9)はまず(4)と同じようにFを求め、それを(6)のように周期に代入して求めていきます。
問2
(10)は浮力は2つの液体のそれぞれについて考えていきます。
(11)は(10)で出た力を使って等式を作っていきます。
(12)は円柱がつりあいの位置から下向きにY`だけ移動すると、
・浮力 (10)の式でy1→y1+Y‘に置き換える
・ばねによる力 (10)の式でl→lーY‘に置き換える
・重力 変化なし
となり、これらから運動方程式を作っていきます。
(13)は(6)と同様に単振動の周期の式に代入して求めていきます。
イ 2022年名古屋工業大学物理(第2問・電磁気)
→3つの大問の中では一番難しかった
第2問は電磁気の分野から出題されました。
問1
(1)は力のつり合いよりローレンツ力=静電気力となります。
また、x軸に平行な向きを保つのでEy=Ez=0となります。
(2)はまずローレンツ力と磁場の向きおよび自由電子の速度の向きに垂直なのでfz=0になります。
また、自由電子の動く向きが正(負)なら、ローレンツ力は負(正)の向きに動きます。
あとはf=qvBの式に代入して求めていきます。
(3)は(1)と(2)の答えを代入して求めていきます。
(4)はI=envSの式に代入して求めます。(このときv<0です)
(5)はF=f(ローレンツ力)×電子の総数で求めることができます。
(6)はn=密度/原子量×アボガドロ定数で求めることができます。
(7)は(4)と(6)の答えに代入して求めていきます。
(8)は(5)と(7)の答えに代入して求めていきます。
問2
(9)は力学的エネルギー保存則から速度を求め、そこからV=vBLに代入して起電力を求めていきます。
(10)は運動方程式よりma=-(電流が受ける力)-(重力の分力)となります。
(11)は抵抗からジュール熱が生じるため、導体棒の力学的エネルギーは減少していきます。
(12)はP→Qに電流が流れるため、電流が磁場から受ける力は左向きに働きます。
(13)は難問ですので解くのを後回しにしても構いません。
ウ 2022年名古屋工業大学物理(第3問・熱力学)
→取り組みやすい問題が多かった
第3問は熱力学の分野から出題されました。
問1
(1)は気体の状態方程式に代入して温度を求めていきます。
(2)はA→Bは定積変化なのでW=0、Q=ΔUとなります。
(3)は自由膨張では内部エネルギー及び温度は変化しません。
そのため、B→Cにおいては同じ温度として計算ができます。
(4)はC→Aは定圧変化なので、Q=1×Cp(T0-T1)、W=-P0(V0-2V0)の式になります。
(5)はサイクル1周による内部エネルギーΔU=0になります。
また、(2)~(4)の結果を使って答えを出していきます。
問2
(6)は定積変化で状態方程式より温度は圧力に比例するため、加熱後の温度はyT0になります。
(7)は加熱前後の内部エネルギーの変化の式を作ります。
(8)は最終的な内部エネルギーの和=熱を加える前の内部エネルギーの和+加えた熱エネルギーという式に、(6)・(7)の答えを代入して求めていきます。
問3
(9)は断熱変化ですのでポアゾンの関係式に代入をして求めていきます。
(10)は状態A、Dのそれぞれの内部エネルギーを求めていきましょう。
(11)~(14)は基本的な問題です。
(15)は(14)の式に(11)と(12)の答えを代入して求めることができます。
名古屋工業大学物理の入試対策、おすすめ参考書は?
名古屋工業大学物理の入試対策の基本的な流れとしては以下の通りです。
ア 高3の1学期まで
→今まで習った内容の復習+定期テストの勉強をしていこう
高3の1学期から本格的に物理の受験勉強を始めていきます。(高1・2の間は定期テストの勉強だけでOKです。)
とはいえ、現役生の場合はまだ全ての単元を習ってはいません。
そのため、1学期の間は、
・定期テストの勉強を兼ねて電磁気・原子の内容をマスターする
といったことをやっていくようにして下さい。
また具体的な勉強方法は、
②基本的なレベルの問題集を解く:「リードLightノート物理」や「セミナー物理・アクセス物理」で基本問題をマスターする
などになります。
物理は基本問題の解き方を完璧に理解していないと応用問題を解くことができません。
そのため、一学期のうちは「リードLightノート物理」などを使って、典型問題を完璧にできるようにしましょう。
そうすることで夏休み以降に「物理のエッセンス」などの難しい問題に取り組むことができます。
イ 夏休み
→解く問題のレベルを上げていこう
夏休みからは解く問題のレベルを上げていきます。
高3の夏休みにやってほしいことは、
・電磁気の内容を復習する
です。
物理のエッセンスは大学受験でよく出る典型問題が一通り載っています。
エッセンスのレベルは共通テストレベルですので、この問題集をマスターするとかなりの力がつきます。
エッセンスは問題量が多いですが、時間のある夏休みの間に何とかマスターするようにしましょう。
同時に1学期で習った電磁気の内容もしっかりと復習するようにして下さい。
夏休みには、河合塾の全統共通テスト模試や全統記述模試などの模試などがあります。
ですので、そこに向けて基本的な内容を完璧に仕上げるようにしてください。
なお、物理の勉強が順調に進んでいる場合は、エッセンスの上のレベルの「良問の風物理」までをやるといいでしょう。
ウ 秋~入試直前
→できるだけ多くの問題を解いて実践力をつけていこう
秋以降は問題演習がメインとなります。
まずは共通テストの過去問を解き、共通テスト模試に備えていきます。
その後は応用レベルの問題集を解いたり、過去問題集を解いたりして実践力をつけていきましょう。
まず問題演習用の教材としては、
がおすすめです。
名工大の物理は難易度が高めですので、最終的には重問や名問の森までは仕上げていきたいです。
しかし、これらの問題は難易度が高く、解説を読んでも理解できない場合があります。
その場合はエッセンスや良問の風に戻ってわからない内容をしっかりと復習するようにしましょう。
そして最後の仕上げに過去問演習に入ります。
まずは名古屋工業大学の問題を解き、それが終わったら他の大学の過去問を解くといいでしょう。
問題をたくさん解くことで実践力が身についていきます。
名古屋工業大学入試合格個別指導コースについて
当塾では名古屋工業大学入試で受験予定の高校3年生を対象とした「共通テスト・国公立大学入試対策個別指導コース」がございます。
*現在高1・2年生の方は「高1・高2定期テスト・大学入試対策個別指導コース」から始まり、高3時に「共通テスト・国公立大学入試対策個別指導コース」に切り替わるようになります。
このコースの対象となる人は、
・学校推薦型選抜での名古屋工業大学の受験も視野に入れている人
です。
そして、当塾の指導プランとしては
②高3 共通テスト対策及び二次対策(英語・数学等)
*学校推薦型選抜を受験予定の方には面接および小論文の対策も致します。
となっております。(当塾では英語・数学の指導を優先し、合格レベルに達した後で他の教科の対策をいたします。)
名古屋工業大学に合格したい方、受験を考えている方に合った指導をさせていきます。
TEL 0532-74-7739
月~金 14:30~22:00