と思っている高校生や浪人生のみなさん!
今回は「【大学入試】古文のおすすめ参考書や問題集ルートを塾講師が解説!」についてみていきますよ。
✓内容
✓対象となる人
✓結論
✓記事を書いた人
大学入試教科別勉強法
①英語 | ②文系数学 | ③理系数学 | ④現代文 |
⑤古文 | ⑥漢文 | ⑦物理 | ⑧化学 |
⑨生物 | ⑩日本史 | ⑪世界史 |
【大学受験】古文の勉強をする上で必要な参考書や問題集は?
大学受験において古文の勉強は、
②古典文法の復習
③古文常識を学ぶ
④古文読解の問題集を解く
⑤共通テスト対策をする
⑥二次試験・私立入試対策をする
とやるべきことがたくさんあります。
そのため、大学入試において必要な古文の参考書や問題集は、
②古典文法の参考書や問題集
③古文常識の参考書
④教科書ガイド、古文読解の参考書や問題集
⑤共通テストの過去問や予想問題集
⑥志望する大学の過去問
とやるべきことがたくさんあります。
このように古文の問題集はたくさん必要になってきますので、使いやすいものを選ぶようにしましょう。
【大学受験】古文のおすすめ参考書や問題集は?
ア 古文単語を覚える
→「覚えやすく忘れにくい精選古文単語300PLUS」が使いやすい
A 定番の古文単語帳では実は覚えにくい
古文単語帳で定番のものといえば、
・読んで見て覚える重要古文単語315
・古文単語ゴロゴ
などがあります。
確かにこれらの単語帳は、
・語源の説明が充実している
・ゴロがついている(古文単語ゴロゴのみ)
といった工夫がされており、単語が覚えやすいです。
しかし、これらの単語帳には一つ問題点があります。
それは、単語の意味を覚えているかどうかを確認するときに語源やイラストが見えてしまうということです。
例えば、「やむごとなし」という単語で、
・現代語訳が( 高貴な )大臣
と書いてあったとします。
赤シートで隠すと、赤字で書かれている( 高貴な )の部分が隠れるようにはなりますが、その周りに書かれている語源やイラストなどは見えたままです。
そうなると、あまり意味を覚えていなくても周りの情報から何となく答えが分かってしまいます。
古文単語を覚えやすくするために語源やイラストなどを載せているのが、実は覚えたかどうかをチェックするときには邪魔になってしまうのです。
ですので、このような理由から、定番の古文単語帳があまりおすすめができないのです。
イ「覚えやすく忘れにくい精選古文単語300PLUS」がおすすめ
では、おすすめの古文単語帳はどれになるのでしょうか?
それが、三省堂から出版されている「覚えやすく忘れにくい精選古文単語300PLUS」です。
この本は、語源の説明が詳しい、例文を通して暗記ができる、イラストが豊富というメリットがまずあります。
それに加えて最大のポイントは、
ことです。
「覚えやすく忘れにくい精選古文単語300PLUS」では15問おきに練習問題(見開き2ページ)があり、そこでは上が例文、下が現代語訳が載っています。
ですので、最初に単語の語源などをおさえた後は、練習問題を通じて覚えていけばいいことになります。
そこでは語源やイラストが書かれていないので、本当に単語の意味を覚えていないとマスターすることはできません。
そういう意味で、私は「覚えやすく忘れにくい精選古文単語300PLUS」を使うことをおすすめします。
また古文単語の暗記が終わったら、古典文法の復習や古文常識の勉強に取り掛かるようにしましょう。
イ 古典文法を復習する
→文法が苦手な人は参考書もあるとよい
A 古典文法のおすすめ参考書
古典文法はいきなり問題集を解くのではなく、最初は「八澤のたった6時間で古典文法」などの参考書を読んで理解をすることをおすすめします。
そして、この本をおすすめする理由は、
・「一問一答」では識別する基準を覚えることができる
→例 「む」 一人称で意志、二人称で勧誘・適当、三人称で推量
といったことがあります。
そのため、文法の内容を詳しく知りたい人はこの参考書を使って理解を深めるようにしましょう。
また、文法の仕組みを理解をしないまま問題集を解いてもなかなかできるようにはなりません。
そのため、最初に文法について分かりやすく書かれている参考書を読んで理解を深めるようにしましょう。
そして、その後は助動詞・助詞・敬語の活用や意味などをしっかりと覚えるようにしてください。
そうすることで問題を解く際に、スムーズに解けるようになります。
B 基本的な問題集を解いて文法の知識を固める
活用表などを完璧に覚えたら、ここからは問題演習に入ります。
「高校やさしくわかりやすい古典文法」などの問題集を使って、文法問題が解けるかどうかの確認をするようにしましょう。
この本は、
・「なぜそうなるのか?」という解説が詳しい
といった点から非常におすすめの問題集です。
まずは問題を解き、できなかった問題は解説を読み理解するようにしましょう。
そして後日解き直しをするようにして下さい。
全ての問題が完璧になるまで繰り返し問題を解くようにしましょう。
そうすることで古典文法は完璧にできるようになります。
ウ 古文常識をおさえる
→「源氏でわかる古典常識」は漫画で描かれているため読みやすい
古文常識の定番の参考書と言えば、
②速読古文常識
③読んで見て覚える 古文攻略マストアイテム76 <常識・文法・和歌>
④源氏でわかる古典常識
などがあります。
そして、この中で特におすすめの古文常識の参考書は、学研の「源氏でわかる古典常識」です。
この本は古文でよく出る作品であり、かつ内容が難しい「源氏物語」を漫画にしたもので、話の中で平安時代の風習や考え方、恋愛観などを詳しく説明しています。
他の本は文章中心で説明がされていますが、「源氏」でわかる古典常識は絵で古文常識の説明が書かれていますので、当時の様子がイメージしやすいです。
そのため、古文の勉強の最初に「源氏」でわかる古文常識を読み、古文の世界観を知ることからやるといいでしょう。
また、もう少し詳しい古文常識について知りたい場合は、同じく学研の「マドンナ古文常識217」がおすすめです。
この本は、
・天皇家の人々と宮中の建物
・貴族の私生活
といったように、テーマごとにそれらに関する語句の説明が丁寧にされています。
そのため、古文常識についてより理解を深めたい場合は、「マドンナ古文常識217」を読み込むようにしましょう。
【大学受験】古文のおすすめ勉強法は?<高3の夏休み>
エ 古文読解の勉強にとりかかる
→古文の文章をたくさん読んで文章に慣れるようにしよう
A まずは「教科書ガイド」をじっくりと読んでいこう
古文の文章がスラスラと読めるようになるには、
②多読:様々なジャンルの文章を片っ端から読む
の2つを行う必要があります。
そして、まず最初にやるべき参考書は、「教科書ガイド」です。
*教科書は高校によって違いますので、今学校で使っている教科書のガイドを買うようにしてください。
教科書ガイドは、みなさんが高校で習っている古文や漢文について、
・重要単語の説明
・品詞分解
などが載っている参考書です。
古文読解の初期の段階では、多くの人は古文をスラスラと読める状態ではないはずです。
そのため、品詞分解をしながら読み進めていくことが大切になっていきます。
ただ、他の参考書や問題集では、全ての文に品詞分解はされていません。
ですが、教科書ガイドは源氏物語や枕草子、徒然草などの有名な作品の文章を品詞分解して説明しているため、文章の意味を把握しやすくなっています。
そのため、最初は教科書ガイドを使って、
②現代語訳と本文をカタマリごとに交互に読む
③重要単語や文法(助動詞・助詞・敬語)の確認をする
④声に出して何度も音読をする
といったことをやるようにしましょう。
そうすることで、古文の文章に慣れることができます。
ただし、高3になってから教科書ガイドを読む始めていたのでは入試までに間に合わない可能性がありますので、できるだけ高1・2のうちから取り組むようにしましょう。
B「岡本梨奈の古文の読み方&解き方が面白いほど身につく本」で古文の読解方法を学ぼう
教科書ガイドを読みこんだら、次は古文読解の解き方について詳しく書かれている参考書に進んでいきます。
そして、おすすめの参考書がKADOKAWAから出ている「岡本梨奈の1冊読むだけで古文の読み方&解き方が面白いほど身につく本」です。
この参考書のレベルは高校初級~共通テスト・中堅国公立大やGMARCHレベルで、基本的な内容が中心に載っています。
また、「岡本梨奈の1冊読むだけで古文の読み方&解き方が面白いほど身につく本」の特徴としては、
・話し言葉で説明がされていて読みやすい
・古文常識やジャンル(説話・物語など)ごとの読み方がまとまっている
といったものがあり非常にわかりやすい参考書といえます。
そのため、古文の問題を解く前に、この本を読んで古文の読み方や解き方を学ぶといいでしょう。
C「岡本梨奈の古文ポラリス1・2・3」で古文の問題を解いていこう
ここからは本格的に古文の問題を解いていきます。
そして、古文読解ができるおすすめの問題集はKADOKAWAの「岡本梨奈の古文ポラリス」です。
この参考書は全部で3つのレベルがあり、
・標準レベル:日東駒専、産近甲龍、中堅私立大レベル
・発展レベル:GMARCH・関関同立・早稲田・上智レベル
となっています。
そのため、みなさんが受験する大学のレベルの問題集までは解くようにしましょう。
そして、「岡本梨奈の古文ポラリス」は解説が詳しく、
・本文解説(助動詞の意味)など
・重要語句、文法
・論旨の展開
・設問解説(古文常識の説明も詳しい)
・現代語訳
といったことが事細かに書かれています。
そのため、ただ問題を解いて終わりではなく、解いた後に解説をしっかりと読んで内容を理解することや音読をすることを必ずやるようにしましょう。
D「古文上達基礎編読解と演習45」の文章を読んでいこう
古文単語や古典文法を完璧にしても古文はなかなか読めるようにはなりません。
古文がスラスラと読めるようになるには、英語と同じく古文の文章をたくさん読むことにつきます。
古文は実はある程度決まったパターンで話が進んでいきます。
そして、そのパターンをつかむには、古文の文章をできるだけたくさん読むしか方法はありません。
そのため、時間に余裕のある人や古文で高得点を取りたい人は、古文の多読をすることをおすすめします。
そして、おすすめの音読用の教材としては以下の通りです。
①「古文上達基礎編読解と演習45」(Z会)
この問題集は、
・古典文法の復習もできる
・別冊の解答は原文の隣に現代語訳がついており音読しやすい
といった特徴があります。
そのため、音読用の最初の1冊としておすすめです。
なお、類書として、旺文社の「古文読解 多読トレーニング」もあります。
こちらは「古文上達基礎編読解と演習45」と構成が似ていますが、古文の解き方などを動画で説明しているのがおすすめポイントとなります。
②「みんなのゴロゴ 古文出典」(スタディカンパニー)
「みんなのゴロゴ 古文出典」は源氏物語や枕草子、徒然草などの有名な作品のあらすじや文章について詳しく書かれている参考書です。
大学によっては、有名作品の大まかな話のあらすじを知っていないと解けない問題もありますので、有名なものについてはこの本であらすじや登場人物の関係などをしっかりとおさえておくようにしましょう。
オ 共通テスト対策問題集を解く
→夏~秋に一度共通テスト対策をやっておきたい
共通テストを受験する人は夏に一度共通テスト対策をやるようにしましょう。
夏から共通テスト対策をやるべき理由としては、
②共通テストの古文が難化する可能性があるため、ある程度の時間をかけて対策したいため
からです。
ですので、時間のあるこの時期に共通テスト対策をしていくことをおすすめします。
そして、共通テストの過去問や予想問題集を解く際には、
②共通テストの過去問(2021年~)を解く
③予備校が出している予想問題集を解く
の順番で解くことをおすすめします。
共通テストの問題に比べると、センター試験の問題は取り組みやすいものが多いため、まずはセンターの過去問からやるようにしましょう。
そして、そこで知識をつけたら共通テストの過去問にあたっていきます。
また、河合塾の模試(全統共通テスト模試)を受ける場合は河合塾の問題集を、駿台の模試(駿台ベネッセ大学入学共通テスト模試など)を受験する場合には駿台のマーク式問題集もやっておくと、模試の対策にもなります。
カ 応用レベルの問題集を解く
→たくさんの問題を解くことで古文の話の流れがわかる
二次試験の古文は、
・記述問題がある
ため、共通テストよりも難しいです。
そのため、できるだけ多くの問題集を解いて古文の文章に慣れるようにしましょう。
また、ここからは私立志望か国公立志望によって使う問題集が異なってきます。
まず、私立志望の場合は、
・「有名私大古文演習」→関関同立・MARCHレベル
・「首都圏難関私大古文演習」→MARCH・早慶レベル
といった私大の古文に特化した問題集を使っていくといいでしょう。
一方で、国公立大を受験する場合は記述問題が中心となります。
そして記述対策ができるおすすめの問題集は、「得点奪取古文記述対策」です。
この本は古文の記述問題が中心であるため、問題の難易度はかなり高めです。
そのため、古文がある程度仕上がっている人が使うべき問題集です。
特には難関国公立大学を目指す人が、二次試験の過去問を解く前に使うといいでしょう。
そして、これらの問題集が終わったら仕上げに過去問や「●●大の国語」などを解くようにしましょう。
また過去問が終わって、まだ時間に余裕がある場合は、「全国大学入試問題正解」を解きいろいろな大学の問題を解くようにしましょう。
この問題集は、東大や京大などの旧帝大や早慶上智、MARCH、関関同立などの入試問題が載っている問題集です。
そのため、赤本などが全て終わった人で、さらに別の大学の入試問題を解きたい人におすすめの問題集と言えます。
【まとめ】大学入試古文のおすすめ参考書や問題集のポイントとアドバイス
今回の「【大学入試】古文のおすすめ参考書や問題集ルートを塾講師が解説!」についてのまとめです。
・古文単語は「覚えやすく忘れにくい精選古文単語300PLUS」がおすすめ
・古典文法は参考書と問題集を揃えよう
・古文読解の問題を解く前に「岡本梨奈の1冊読むだけで古文の読み方&解き方が面白いほど身につく本」で古文の読み方を学ぼう
古文は単語や文法を覚えただけではできるようにはなりません。
そのため、できるだけ多くの文章を読んで古文に慣れるようにしよう。