大学入試の志望校の選び方は?大学受験校はいつまでに決めるべき?について豊橋市の学習塾「とよはし練成塾」の西井が紹介していきます。(この記事は724記事目です。)
①大学受験で志望校を早く決めた方がいい理由は?
【動画】【受験】志望校はいつまでに決めた方が良い?【馬場センセイの大学受験1問1答 vol.712】
ア 大学受験において志望校はいつまでに決めるべきか?①
→遅くとも高3の春までには決めよう
「志望校が決まらない・・・」
こう思っている人はいませんか?
そもそも行きたい大学がないと、そこに向けて一生懸命勉強することができず、ダラダラとした生活を過ごしがちです。
志望校決定のリミットは高3の春です。
なぜなら多くの人はそこで部活動を引退し、本格的に受験勉強を始めるからです。
大学入試に向けた勉強は、高校入試に比べると格段に量が多いため、戦略的に勉強をしないと結果を出すことができません。
ですので、受験勉強をする前に自分の行きたい大学・学部を決め、そこに受かるにはどの科目を重点的に勉強すべきなのかといったことを決める必要があるのです。
これが、いつまでたっても志望校が決まらないと、どの科目も満遍なく勉強しなければいけないため、非常に非効率です。
そうならないためにも、どんなに遅くても高3の春までには志望校を決めるようにしましょう。
イ 大学受験において志望校はいつまでに決めるべきか?②
→高1で文系か理系に進むかは決めないといけない
先ほど志望校決定のリミットは高3の春といいました。
とはいえ、高3になるまで何も決めなくていいのかといったらそんなことはありません。
普通科に通っている生徒の場合、一般的には、高1で文系か理系かの選択をし、高2で文系であれば日本史Bか世界史Bの選択を、理系であれば物理か生物の選択をします。
もし、高1の時に軽い気持ちで文系クラスを志望して、その後医学部に行きたくなった場合、理系クラスに移ることはほぼ不可能です。
それは医学部の場合、文系では学ばない数学Ⅲや理科の発展内容が必要になってくるからです。
そのため、少なくとも高1の段階である程度行きたい学部を絞り込むことはしないと後で後悔することになりますので、高1のうちからじっくりと進路を考えるようにしましょう。
ウ 志望校を早めに決めるメリットは?
→受験科目を絞ることができる
先ほども言ったように、高校生が3年間で学ぶ科目は非常に多く、それらを全てできるようにするには結構な時間がかかってしまいます。
また、大学(学部)によっても受験科目は異なります。
例えば、愛知県の国公立大学で比較してみると、
①名古屋大学 (文学部)
【共テ】国+数ⅠA・ⅡBから2+理科基礎+地歴公民2+英語 【二次】国+英+地歴+数
②愛知県立大学(日本文化学部)
【共テ】国+数ⅠA・ⅡBから1+理科基礎+地歴公民1+英語 【二次】国+英
③南山大学(人文学部・一般入試)
【共テ】なし 【二次】国+英+日本史(世界史)
となっており、下の大学になるにつれて受験科目は減っていきます。
そのため、「私は愛知県立大学に行きたい」「俺はどうしても南山に行きたい」という風に志望校が決まっていれば、その分受験科目を減らすことができ、勉強の負担を減らすことができるのです。
但し、最初から志望校を絞りすぎると、いざというときに変更ができなくなりますので、そのあたりは慎重に考えるようにしましょう。
②大学入試における志望校の決め方は?
ア 大学入試における志望校の選び方①(志望校を選ぶ基準)
→様々な大学を見比べて志望校を決めよう
大学入試における志望校の選び方のポイントの1つ目は、「志望校を選ぶ基準」についてです。
志望校を選ぶ基準としては、
②就職実績
③授業のカリキュラム(アドミッションポリシー)
④取得できる資格
⑤共学か男女別学か?
⑥家からの距離(通うか一人暮らしをするか?)
⑦どの地域の高校生が多く集まっているか?
⑧学校の雰囲気や運動場や図書館などの施設
といったものがあります。(各大学の情報を集めるには、HPや本、通っている先輩に話を聞くなどいろいろあります。)
行きたい大学をいくつかピックアップして、その中で上の基準を一つ一つ確認していきましょう。
その際には、「本当にその大学に行きたいかどうか?」「充実した4年間(6年間)を過ごせそうかどうか?」といったことを考えながら志望校を選ぶようにしてください。
また、例年春~秋には各大学でオープンキャンパスがあります。
そこに参加することで、大学の雰囲気や在学生の様子などが分かりますので、気になる大学のオープンキャンパスはぜひ参加するようにしましょう。(但し、受験生になると忙しくなってくるので、できれば高1・高2のうちに1回は行くようにして下さい。)
イ 大学入試における志望校の選び方②(行きたい大学を志望校にする)
→「行ける大学」ではなく、「行きたい大学」を志望校にしよう
大学入試における志望校の選び方のポイントの2つ目は、「行きたい大学を志望校とする」についてです。
志望校を決める際には、「〇〇大学では自分の学力が足りないから、××大学でいいや」と今の自分の実力を元に選ぶ人がいます。
しかし、この選び方はNGです。
なぜなら、志望校は、「行ける大学」を選ぶのではなく、「行きたい大学」を選ぶべきだからです。
今、行ける大学を選んでしまうと、「どうせ受かるからいいや」と勉強へのモチベーションが上がらず、勉強が続かないことがあります。
また、大学に入学した時に、「本当は〇〇大学に行きたかったなあ・・・」と思っても、もはや手遅れです。
そのため、まずは「行きたい大学」を選ぶようにしましょう。
そして、志望校に合格できるように日々勉強に取り組みましょう。
ただ、入試直前(11月の模試の結果でE判定)になって志望校に合格できる力がついていない場合は、志望校を下げることも検討した方がいいでしょう。
ウ 大学入試における志望校の選び方③(併願校の決め方)
→併願校は「行ける大学」を軸に決めよう
大学入試における志望校の選び方のポイントの3つ目は、「併願校の決め方」についてです。
先ほど志望校は、「行ける大学」を選ぶのではなく、「行きたい大学」を選ぶべきだといいました。
一方で、併願校は「行ける大学」を基準に選ぶようにしてください。
それは、併願校で合格できないと、最悪どこの大学にも行けないという可能性が出てくるからです。
その中でおすすめは共通テスト前に一つ併願校に合格しておくことです。(推薦入試の「併願型」であれば内申点さえ達していれば受験することができます。)
そうすることで精神的に余裕ができ、安心して受験に臨むことができます。
③行きたい大学がなくて志望校が決まらない場合はどうする?
「行きたい高校が見つからない・・・」
中にはこのような生徒もいます。
こういう生徒の場合、厳しい言い方をすれば、「進路が決まらない」のではなく、「進路を決めていない」つまり、「進路について考えていない」のです。
「●●大学か××大学で悩む」というような悩みであればいいのですが、そもそも進路が決まらないというのは、自分の将来をよく考えていないのです。
基本的に何かを決断するというのはなかなか難しく、時間のかかることです。
そして、進路が決められない人というのは、「進路を決めたくない」「進路を決めるのが面倒くさい」という心理から、つい進路決定から逃げ出してしまっているのです。
高校を卒業するまでには進路を決めなくてはいけません。
そのため、どうせ決めるなら早いうちに決めるようにしましょう。
途中で「?」と思うようになったらその時には進路を変えればいいのです。
大学のHPや本、先輩に話を聞く、オープンキャンパスに参加するなどして情報を集め、自分の行きたい所を決めるようにしてください。
自分から行動することで、どこか自分に合う志望校を見つけることができるはずです。