大学受験や各教科の勉強法などが満載!
豊橋市の個別指導塾「とよはし練成塾」が書く53記事目の記事です。今回は、「【大学入試】有機化学の勉強法【官能基・異性体・構造問題】」についてみていきます。
化学の中の有機化学の勉強法やおすすめ問題集・参考書についてみていきます。
①有機化学は何を学ぶのか?
【動画】【有機化学】先取りしないと間に合わない!おすすめ勉強法を紹介【参考書・問題集】
最初に有機化学の基本的な情報についてみていきます。
ア 有機化学の内容は?
→覚えた内容をパズル的にあてはめる問題が多い
有機化学は、炭素を中心とした構造を持つ化合物について学びます。
具体的には、
【有機化合物の性質と利用】
・有機化合物の特徴と元素分析
・炭化水素
・酸素を含む脂肪族化合物
・芳香族化合物
【高分子化合物の性質の利用】
・天然高分子化合物
・合成高分子化合物
などを学びます。
ここでは、物質の分子式、性質、化学反応式など覚えることがたくさんあります。そして無機化学とは違い、有機化学は覚えたことを組み合わせて解く問題(構造決定など)がメインとなります。
そのため、基礎を固めた後は問題演習をしっかりと行い、実践力をつけるようにしましょう。
イ 有機化学の配点は?
→基本は全体の25%、ただ薬学部は半分以上出題されることも!
有機化学は高3の後半で習い、受験直前の12月に終わります。そのため、特に現役生の場合は、十分に仕上がらずに本番に臨みがちです。
ただ、有機化学の配点は結構高いため、知識が疎かだと化学で高得点が取れなくなってしまいます。
一般的には、理論化学が全体の50%、無機化学が25%、有機化学が25%の割合で出題されます。(最後の高分子化合物も共通テストでは10点前後出題されるため、気を抜くことなく勉強するようにしましょう。)
さらに、薬学部では、学部の性質上、有機化学が全体の半分以上(大学によっては全部の問題が有機化学という所もあり)出題される所もあります。
そのため、有機化学の勉強を計画的にしっかりと行う必要があります。
ウ 有機化学はいつから勉強すべきか?
→理論化学の基礎が固まったら勉強を始めよう!
まずは、定期テスト向けの勉強で有機化学の知識を仕入れ、その後模試の前後や冬休みなどで再度学校で習った内容を復習することになります。
ただ、学校の授業が終わるのが12月と受験直前になるため、時間に余裕のある人は、参考書やYouTube動画などを使って有機化学の予習を行ってもいいかもしれません。
なお、理論化学の知識がないと、有機化学の内容を十分に理解できないことがあるため、理論をあまり復習していない人は、3年の1~2学期中に復習をするようにしましょう。
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営業時間 月~土 14:30~22:00
②有機化学の勉強法は?
【動画】【共通テストもバッチリ!】夏からの化学勉強法
最後に有機化学で高得点を取るための勉強法についてみていきます。
ア 官能基や有機反応をしっかり覚える
→有機化学のメイン問題「構造分析」ができるための基礎を固めよう!
有機化学のメインとなる問題は「構造決定」です。構造決定とは、「物質の化学構造を決定する過程」のことです。
そして、構造決定問題ができるようになるには、有機化学の基礎をしっかりと固める、つまり、基本を完璧に覚えていくことです。
有機化学の基礎とは、「官能基(ヒドロキシ基、カロボキシ基など)の名前と性質、構造や反応」を完璧に覚えることです。
官能基自体は数はそんなにありませんが、名前以外にも性質や構造など様々なことを覚えないといけないため、覚えるべき量が多いです。
一つ一つを整理しながら覚えていきましょう。
イ 異性体、名前の付け方を理解する
→有機は無機とは違い、丸暗記では対応できない
実は物質の名前の付け方には法則があり、これを理解しておくと、名称がわかるようになります。
また、異性体の数を求める方法としては、
②不飽和結合の有無とその位置
③二重結合がある→シスートランス異性体
④不斉炭素分子→鏡像異性体
⑤炭素原子数が3以上→環式もあり
というルールのもとに異性体の数を調べるようにしましょう。
ウ 構造決定問題の解き方をマスターしよう!
→「構造決定=パズル」だと思って解いていこう!
①文章量が多い
②物質の性質→どんな物質かが問われる
例 物質Aからは銀鏡反応が示された。物質Aは何か?
③最初の問題ができないと後の問題ができない
などが挙げられます。そのため、「解説の詳しい」問題集を使って、数多くの問題を解き、構造決定問題に慣れていく必要があります。
構造決定問題の解き方は、
①組成式を求める
②分子式を求める
③不飽和度の数を確認する
④異性体を全て書きだす
⑤問題文にある情報からどの官能基(炭化水素)になるかを絞り込む
です。このことを意識して解くようにしましょう。
エ 何度も繰り返し覚える
→最低3回!できれば5回暗記しよう!
有機化学は暗記分野です。そのため、何回も覚え直さないとあっという間に忘れてしまいます。
みなさんは化学以外にも英語や数学、国語、社会の勉強もしなければいけないですし、学校のテスト勉強、模試の復習、学校行事などやらないといけないことはたくさんあります。
そうなると、仮に一回完璧な状態になったとしても、しばらくすれば忘れている内容が多くなってしまうため、定期的な復習が必要になってきます。
入試までに最低3回、できれば5回以上覚えているかどうかのチェックをし、本番までに知識の漏れがないようにしましょう。
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