と思っている高校生や浪人生のみなさん!
今回は「北海道大学理系数学(2024)の過去問傾向、難易度、参考書や問題集のおすすめは?」についてみていきますよ。
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北海道大学理系数学(2023・総合理系、医、歯、獣医、水産)の問題傾向・過去問分析は?
ここでは、「全国大学入試問題正解(数学・国公立大編)」に掲載されている学部について問題を分析しています。
A 全体の講評(前期日程)
北海道大学の理系数学の試験範囲は数Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・Bで、試験時間は120分となっています。
また、2023年の難易度は標準~やや難レベルとなっており、思考力が必要な問題が多かったです。
北大数学は複素数平面や確率、図形、微分法・積分法などが頻出分野です。
そのため、まずは青チャートなどの参考書を使ってこれらの問題の解き方をマスターし、その後はプラチカや1対1対応の演習などで応用問題に取り組むようにしましょう。
B 第1問(複素数平面)
第1問は数学Ⅲの複素数平面に関する問題です。
(1) 数学的帰納法を使って証明していきます。複素数平面の分野で帰納法を使うため戸惑った人がいるかもしれません。
(2) 図形を描いて最小値となる条件を考えるようにしましょう。
【問題講評】一見とっつきにくい問題であるが、問われていることは標準レベルの問題であった。
C 第2問(空間ベクトル)
第2問は数学Bの空間ベクトルから出題されました。
(1) 三平方の定理を使ってAPの長さを求めていきます。
(2) APベクトルを(a,b,c)とおき、かつAPベクトル⊥ABベクトル、APベクトル⊥ACベクトルの関係を使って求めていきます。
(3) 空間の内容ですが平面で考えると解きやすくなります。直線OCと球の断面図を描いてそこから求めるようにしましょう。
【問題講評】(3)の問題で平面的に考えられるかどうかがカギを握った。
C 第3問(微分法)
第3問は数学Ⅲの微分法に関する問題です。
(1) 微分をして増減表を書き、その後グラフを描いていきます。
(2) 問題文の式を(1)にある式の形に分解をして考えます。
(3) (2)の解き方を踏まえて解いていきます。y-zグラフを新たに描いて考えるようにしましょう。
【問題講評】全体的には解きやすい問題が多かった。
D 第4問(確率)
第4問は数学Aの確率に関する問題です。
(1) Knの右辺の両端の絶対値を外し、あとはa1,a2,a3の上下関係の場合分けをして考えていきます。
(2) 絶対値の性質x+|x|≧0を使って考えていきます。
(3) 1≦a1≦a2≦a3≦4および4≦a5≦a6≦・・・≦6の2つに分けて考えていきます。
全体的には非常に難易度の高い問題でした。
【問題講評】解き方が思いつくのが難しい。先に他の問題を解いた方がいい。
E 第5問(三角関数、微分法)
第5問は数学Ⅱの三角関数、数学Ⅲの微分法に関する問題です。
(1) 中間値の定理を使って求めていきます。f(0)f(π/2)で考えると解きやすいです。
(2) 垂直二等分線の性質を使って求めていきます。
(3) A,P,Dが同一直線上⇔APベクトルとADベクトルが平行の関係になります。また(1)で求めた内容を使って求めていきます。
【問題講評】(2)までは解きやすかった。(3)は部分点狙いで解くこと。
北海道大学理系数学(2024・総合理系、医、歯、獣医、水産)の入試対策、おすすめ参考書は?
北海道大学の理系数学の入試対策の基本的な流れとしては以下の通りです。
ア 高3の1学期まで
→チャート式を使って典型問題の解法暗記をするようにしよう
受験勉強は英語と数学を優先するようにしましょう。
この2教科はやるべきことが多いので、高2が終わるまでにどこまで終わるかが大事になってきます。
また具体的な勉強方法は、
②「青チャート」を使って典型問題の解法暗記をする
となります。
数学ができるようになるには、典型問題の解き方をマスターすることです。
そして、典型問題の解き方をマスターするには、
②問題文から解く上でのキーワードになる部分を見つけるクセをつける
③ただ解いて終わりではなく、「なぜそうなるのか?」を理解する
④できなかった問題は後日改めて解く
です。
解きっ放しで終わりではなく、できなかった問題は繰り返し解くようにしましょう。(なお、青チャートは問題量が多いため、基本例題+重要例題だけ解けばOKです。)
そして、最終的には青チャートに載っている問題は瞬時に解き方が思いつけるようにしてください。
なお、青チャートの解法暗記は、
・数Ⅲ→高3の1学期まで
には終わるようにしましょう。
そこからは過去問演習に入っていきます。
イ 高3の夏休み~10月末
→「文系プラチカ+1対1対応の演習」で応用問題を解くようにしよう
北海道大学の理系数学の問題はやや難レベルの問題が中心に出題されます。
そのため、青チャートが終わった後は、発展レベルの問題を解くようにしましょう。
そして、夏休み以後にやるべきこととしては、
②「1対1対応の演習数学Ⅲ(全2冊)」で数学Ⅲを解く
ことです。(「理系プラチカ」もありますが、難易度は「文系プラチカ」の方が高いですのでこちらをおすすめします。)
これらの問題集を解くことで、発展レベルの問題にも対応できるようになります。
そのため、夏休みからはこれらの問題集にチャレンジできるようにしましょう。
ウ 高3の11月~入試直前
→できるだけ多くの問題を解いて実践力をつけていこう
秋以降は問題演習がメインとなります。
ここでやってほしいことは、
②共通テスト対策問題集を解く
です。
A 過去問を解く
プラチカや1対1対応の演習をマスターした後はいよいよ過去問演習に入ります。
まずは北海道大学の問題を解き、それが終わったら「北海道大の物理」を解くといいでしょう。(赤本の最新版は例年7月ごろに出ます。)
問題をたくさん解くことで北大物理の傾向が身についていきます。
また、夏~秋にかけては北大オープン模試などの北大に特化した模試もあります。
そこに向けて、過去問演習をしっかりと行い、よい判定が出るように仕上げるようにしましょう。
なお、数学の問題をたくさん解きたい場合は、旺文社の「全国大学入試問題正解数学<国公立大編>」がおすすめです。
この問題集は全国の主要な国公立大学の数学の入試問題が載っています。
ただし、解説はあっさりしていますので、数学が得意な人以外は無理に使う必要はありません。
B 共通テストの対策問題集を解く
北大などの旧帝大では共通テストで高得点を取る必要があります。
そのため、夏休み~秋からは共通テストの対策問題集を解くようにしましょう。
その理由としては、
・解説が詳しく独学でも使いやすい
・河合塾、駿台、東進などさまざまな予備校が出版しているため、自分のレベルに合ったものを使うことができる
からです。
そして、個人的におすすめなのが、河合塾と駿台の問題集です。
まずはこの2冊の問題集から始め、さらに解きたい場合はZ会の問題集もやるといいでしょう。
【まとめ】北海道大学理系数学(総合理系、医、歯、獣医、水産)の難易度や問題傾向、勉強法のポイントとアドバイス
今回の「北海道大学理系数学(2024)の過去問傾向、難易度、参考書や問題集のおすすめは?」についてのまとめです。
・まずは「青チャート」をマスターするようにしよう
・次に文系プラチカ+1対1対応の演習を解いて発展レベルの問題ができるようにしよう
・直前期は過去問レベルの問題を数多く解くようにしよう
北海道大の理系数学は標準~やや難レベルの問題が中心です。
そのため、まずは試験範囲の基本的な内容を完璧にマスターするようにしよう。