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西井佑一(にしい ゆういち)
愛知県豊橋市の「とよはし練成塾」の教室長。一人で中学生・高校生の全ての教科(英数理社国)を指導している。塾講師歴13年でこれまで集団塾・個別指導塾で指導経験あり。これまで多くの生徒を第1志望に合格させた経験を踏まえて勉強法や入試情報をお伝えします。

愛知県高校入試

愛知県高校入試(理科)の過去問分析とおすすめ問題集、解き方は?

【豊橋の学習塾】「とよはし練成塾」の西井です。今回は2020年愛知県高校入試(理科)の過去問分析とおすすめ問題集、解き方(令和2年度)についてみていきます。

 

①愛知県高校入試(理科)の平均点は?

平成31年度の愛知県公立高校入試の理科の平均点は、22点満点中で

Aグループ 8.5点(得点率38.6%)

Bグループ 9.6点(得点率43.6%)

とだいたい3割~4割前後の得点率となっています。5教科の中では最も難しい科目となっています。(来年以降はもう少し平均点が上がるかもしれません。)

また、東三河の学校での目標点は以下の通りです。

時習館 16点以上

豊橋東・豊丘 12~14点以上

豊橋南・小坂井・成章 10点以上

その他の高校 8~10点以上

理科は難易度が非常に高いため、上の点数を目標にするとよいでしょう。

また、理科の問題は小問集合・生物・化学・物理・地学で構成されています。

【小問集合(第1・6問)】

・物理、化学、生物、地学から1問ずつ出題される

・難易度が極端に高いものと比較的易しいものとに分かれる

 

【生物(第2問)】

・植物、動物、遺伝の分野

・実験のやり方、注意点、結果などが問われる

 

【化学(第3問)】

・気体の性質、密度、濃度、酸化と還元、化合・分解、イオン、電池、中和の分野

・元素記号と化学反応式は確実に覚えること

・グラフの作図が1問出されることが多い

 

【物理(第4問)】

・光、音、圧力、電流、磁界、力と仕事、エネルギーの分野

・問題文が長く、読み取るのに時間がかかる

 

【地学(第5問)】

・地震、地層、天気、天体の分野

・表やグラフを読み取る問題が多い

 

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②理科を受験する際の注意点は?

【動画】愛知県高校入試理科の時間配分・解き方は?

 

 次に理科を受験する上での注意点についてみていきます。

①文中に出てくる数字に線を引く

理科の入試問題は問題文が非常に長いのが特徴です。ただ、問題文の途中で出てくる数字を見逃してしまうと問題を解くことができません。

そこで問題文を読んで、数字が出てきたらその都度線を引くようにしましょう。そうすることによって問題を解く時間を短くすることができます。

②理科の解く順番は「小問→生物→地学→化学→物理」

理科の入試問題は「小問→生物→化学→物理→地学→小問」の順で構成されています。これを順番通りに解いてしまうと時間が足りなくなる可能性があります。

解く順番でおすすめなのが、「小問→生物→地学→化学→物理」です。前半に暗記分野である生物と地学を解きます。そして後半に計算などで時間のかかる化学と物理を解いていきます。

ただ、物理や化学が得意な人はそれらから始めても構いません。

③問題の後半になるにつれて難しくなる

理科の問題では(1)~(4)までありますが、後半になるについて難しくなっていきます。

一般的には(1)・(2)は基本的な問題、(3)は標準的な問題、(4)は難しい問題です。そのため、理科が苦手な人は先に全ての単元の(1)(2)だけをやってしまうというのも一つの手です。

そして理科の平均点がこれほど低い以上、上位校志望の生徒であっても(4)の問題に取り組むべきかという問題がでてきます。残りの解答時間を見ながら(4)にどれだけ力を注ぐかということをやっていくようにしましょう。

 

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③愛知県高校入試の過去問を分析してみた

・愛知県高校入試(理科)の過去問一覧

平成31年度Aグループ(理科)平成31年度Bグループ(理科)
平成30年度Aグループ(理科)平成30年度Bグループ(理科)
平成29年度Aグループ(理科)平成29年度Bグループ(理科)

 

ア 平成31年度Aグループ分析

第1問

小問集合

(1)通常時は脳を通るが、反射時には脳を通らない

(2)飽和水蒸気量のグラフを描くとわかりやすい

第2問

生物

(1)細かいが離弁花類の例をしっかりと覚えておくこと

(2)おしべとめしべで生殖細胞ができ、めしべ内で種子ができる

(3)優性物質をA、劣性物質をaとして考える【難】

(4)問題文から遺伝子の組み合わせを考える

第3問

化学

(1)「水」と「塩化コバルト紙」はセットで覚えること

(2)記述問題。「原子の組み合わせ」「原子の種類」と用語指定があるので書きやすい

(3)グラフの作図問題。(反応前の質量)-(反応後の質量)で出る

(4)比を使って考えると良い【難】

第4問

物理

(1)実験1の③に「電圧が1.0V」とある

(2)図2で傾きが緩やかな直線の方が1.8gのおもりとなる。またオームの法則を使って流れる電流の大きさを求める

(3)磁界と電流の向きが逆なので力の向きは変わらない。また並列時はかかる電圧は同じになる

(4)電流Xがつくる磁界の向きは「フレミング左手の法則」で出る。また銅線BCが受ける力の向きは「右ねじの法則」で出る

第5問

地学

(1)表ABの長さの差を使って求める

(2)夏至の時は日の出の時間が早いので弧PA間は長くなる。また、春分・秋分時は一番長い円周上を通るので弧AB間は長くなる【難】

(3)(4)

南中高度=90-緯度(春分・秋分時)を使っていけばできる

第6問

小問集合

(1)面積が少ないと圧力は大きくなる

(2)表より溶液は80g、溶質は1.4gと分かる。また水をxg蒸発させるので、溶液は80-xg、溶質は1.4gで濃度の計算をする

 

イ 平成31年度Bグループ分析

第1問

小問集合

(1)月の公転と欠け方についての問題。図を描くと分かりやすい。

(2)実験①は水素、②は酸素、③は塩素ができる

第2問

生物

(1)消化酵素の働きを確かめる実験。ベネジクト液は加熱して使う。

(2)試験管同士を比較する問題。表1~4から消化酵素Yがカツオの削り節を分解していることが分かる

(3)デンプンがあればヨウ素液は反応する。逆に糖になってしまうとヨウ素液には反応しない

(4)タンパク質に反応するのは胃液・すい液・小腸の消化酵素。どの消化酵素が何に反応するのかをしっかりと覚えておくこと

第3問

化学

(1)(2)

実験1~5からのA~E判別法

①【実験5】A+D=Cより

A(D)が水酸化ナトリウム、塩化水素、Cが塩化ナトリウムと分かる

②【実験1】AとEはアルカリ性と分かる

Aが水酸化ナトリウム、Eが水酸化カルシウムと分かる

③【実験3】BとEを混ぜるとアンモニアの発生

Bが塩化アンモニウムと分かる

(3)水酸化ナトリウムを過剰に加えるとNa+とOH-が発生。かつ塩酸のCl-が残っている

(4)塩酸は半分の濃度になったので、イオンの総数はa個【難】

第4問

物理

(1)表1の「高さ10cm」「高さ20cm」の変化から速さを求める

(2)表2を見ると、金属球の重さに比例して定規の移動距離は増すので、それをもとにグラフを描く

(3)表2,3の数字の変化から答えが出る

第5問

地学

(1)花子と先生の会話及び表からb層およびg層をつくる岩石を求める

(2)花子の会話からd層の岩石の粒が大きいと分かるので斑状組織とわかる。また色が黒っぽいのでキ石やカンラン石が含まれていることがわかる

(3)「サンゴ=暖かくて浅い海」は覚えておくこと

(4)「泥岩→砂岩」と粒が大きくなると、堆積時点から河口までの距離が短くなる

第6問

小問集合

(1)図3のます目から光の曲がり方をとらえる

(2)表をつくって葉の表(裏)からどれだけ水が減少するのかをまとめる

 

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④愛知県高校入試(理科)の解き方は?

【動画】【理科の勉強法】中学生向けに、高校受験と定期テストの点数UP法

 

ここでは、愛知県高校入試の理科の効果的な解き方についてみていきます。まず、解く順番は先ほども書きましたが、

小問集合→生物→地学→化学→物理

の順で解くようにしましょう。これが一番時間切れにならない順番です。過去問を何回も解き、自分にあう時間配分を見つけるようにしましょう。

①問題文をじっくり読みすぎない

愛知県の高校入試の理科は近年問題文が非常に長くなっています。ですので国語の読解力がないと、問題文をよむだけで非常に時間がかかってしまいます。

解く際のおすすめはいきなり問題を解くことです。つまり(1)~(4)の問題文を先に読み、それだけで解けない場合にその前の部分を読むというやり方です。

こうすれば短い時間で解くことができるようになります。

②関数のグラフを描く問題

関数のグラフを描く問題は毎年出題されます。ここはコツをつかめばできるようになるため得点源にしたい内容です。

グラフを描くコツとしては、解答用紙のグラフ用紙のx座標(横軸)を利用することです。

例として平成31年度Aグループの大問3の問題で考えて見ましょう。これは「加えた炭酸水素ナトリウムの粉末の質量」と「発生した気体Yの質量」の関係をグラフにする問題です。

まず、発生した気体Yの質量は表の(反応前の質量)-(反応後の質量)によって求められます。その時の数字は以下の通りです。

炭酸水素ナトリウムの粉末の質量発生した気体Yの質量
0.50.2
1.00.4
1.50.6
2.00.8
2.50.8
3.00.8
3.50.8

これを後はグラフにしていけばいいことになります。

 

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⑤理科で高得点を取るための勉強法は?

最後に理科で高得点を取るための勉強法についてみていきます。

【動画】【理科・社会】中学生の勉強法~化学と物理は数学と同じ!生物と社会は暗記や!

 

1 中1・中2

中1・中2のうちは定期テスト対策をしっかりとやるようにしましょう。当面の目標は今習っている内容を完璧にすることです。

普段の定期テストで手を抜いてしまうと、入試直前に相当の時間を使って理科の勉強をしなければいけなくなります。そのため、普段からコツコツと勉強するようにしましょう。

また、特に物理(光・音・圧力・電流・磁界)の分野に苦手意識を持つ生徒が多いです。その場合は、夏休みや冬休みなどの長期休暇中にしっかりと復習をするようにしましょう。

2 中3(受験生)

近年の愛知県高校入試は全体的に難化しているため、入試勉強はぜひ4月から始めるようにして下さい。(夏休みからでは遅いです。)以下、分野ごとにどのような勉強をしていけばいいかについてまとめました。

①基本事項の暗記

最初にやるべきことは、「基本事項の暗記」です。特に覚えてほしい内容は、

1 教科書の用語(太字部分は漢字で書けるようにすること)

2 主な実験のやり方と注意点、結果をおさえておく

3 密度・濃度・オームの法則などの公式を覚え、計算ができるようにする

4 生物・地学・化学分野の暗記事項をしっかりと覚える

です。これらを確実に覚えてから問題演習に取り組むようにしましょう。

【おすすめ問題集】

図でわかる中学理科 1分野[物理・化学]改訂新版 (未来を切り開く学力シリーズ)
 図でわかる中学理科 2分野[生物・地学]改訂新版 (未来を切り開く学力シリーズ)

独学で勉強しやすい教材です。オームの法則の計算や飽和水蒸気量の計算のやり方が詳しく説明されているため非常に使いやすいです。

 

②問題演習をする

基本的な知識を固めた後は、次は問題演習に取り組んでいきます。最初は易しめの問題集を使って知識の確認を行い、その後は難易度の高い、実践問題を解くようにしましょう。

【おすすめ問題集】

高校入試 中学3年間の総復習 理科 (旺文社)

14日間(2週間)で中学理科を一通り確認できるため、短期間で復習することができます。一通り解いてできなかった問題は解説を読み、さらには教科書などに戻って知識の復習をするようにしましょう。

高校入試「解き方」が身につく問題集 理科(旺文社)

高校入試によく出る問題の解き方を身に付けることができる問題集です。この問題集でしっかりと解き方を身に付けるようにしましょう。電流や磁界、力、飽和水蒸気量、地震の計算、濃度といった計算問題は人に説明できるくらいまで理解を深めるようにしましょう。

 

Ⅲ過去問演習

基礎をしっかりと固めたあとは、最後に過去問を解いていきます。最初は愛知県の高校入試の過去問から始め、全て解き切ったら他の県の入試問題を解いてみると良いでしょう。

そのため、使う問題集としては解説が詳しいものを使っていくのがいいでしょう。また、解いた後、解説をしっかりと読み、自分の言葉で説明できるようにしましょう。

【おすすめ問題集】

①愛知県高校入試過去問題集

各出版社から愛知県高校入試の過去問題集が出版されています。問題は当然どの出版社でも同じですが、解説に違いがあります。ですので解説を読んで「分かりやすい」ものを使うようにして下さい。

また、問題を解く際は必ず時間を計って解くようにしましょう。実際の高校入試は解答時間が45分です。ですのでそれよりも5分短い時間、つまり40分で解き切る練習をしましょう。

あとは一通り問題を解いた後は解説を読み、自分の言葉で説明できるようにしましょう。

全国高校入試問題正解(旺文社)

愛知県の過去問を解き切って時間に余裕のある場合は、「全国高校入試問題正解」を使ってください。この問題集は全国47都道府県の過去問+難関私立高校の過去問が収録されています。

そのため問題量が多く、さらにいろいろなパターンの問題が載っているため、実践力をつけることができます。しかし、解説はあまり詳しく書かれていないため、社会が得意な人以外は使わない方がいいかもしれません。

 

【豊橋の学習塾】理科の愛知県高校入試対策は「とよはし練成塾」
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