この記事を書いた人


西井佑一(にしい ゆういち)
愛知県豊橋市の「とよはし練成塾」の教室長。一人で中学生・高校生の全ての教科(英数理社国)を指導している。塾講師歴13年でこれまで集団塾・個別指導塾で指導経験あり。これまで多くの生徒を第1志望に合格させた経験を踏まえて勉強法や入試情報をお伝えします。

高校生の勉強法

【英語の長文読解対策】読み方・解き方のコツとおすすめ勉強法は?

英語の勉強は最初に「英単語」「英熟語」「英文法」といった知識を増やすことをしていきます。そして知識が身に付いた後はいよいよ長文読解の練習をしていきます。今回は長文読解の勉強法(読み方・解き方)について紹介していきます。

この記事の目次

①英語長文が読めない理由は?

②どの参考書・問題集を使うべきか?

③英語長文の効率的な解き方は?

④英語長文を読む時の注意点は?

⑤とよはし練成塾での指導法は?

①英語長文が読めない理由は?

花子さん
花子さん
英語長文がなかなか読めないんですが・・・
先生
先生
最初に英語長文が苦手な人の特徴についてみていきましょう。

「単語を覚えたのに長文が読めない・・・。」

「教科書の内容は分かるけど模試や過去問になると文の意味が分からない・・・。」

こういう風に思っている人はいませんか? このような人は最初に「読めない」原因を探っていくとよいでしょう。英語の長文が読めないのは、以下の可能性があります。

【①英単語の不足】
長文を読んでいる時に分からない単語に多く出くわしてしまう場合は、英単語(語彙力)の不足が考えられます。

 

【②英文法・英文解釈の理解不足】
文のルール(構造)を知らないと、「どこまでが主語なのか?」といったことが分からなくなるため、正確な意味を把握することができません。

【③段落内容の理解不足】
「この文章はどういうことを伝えようとしているのか?」を理解せず、何となく読んでいたり、1文1文の意味にこだわりすぎて全体の意図を見失っていたりするケースです。

 

【④英語を前から読んでいない(返り読み)】

英語を読む際に「後ろから読んでしまう」と、読むのに時間がかかってしまいます。そしてこの読み方だと文が長くなればなるほど、太刀打ちできなくなってしまいます。

 

【⑤長文を読むテクニックを知らない】

これに関しては後で詳しく紹介していきます。

②オススメの参考書・問題集は?

花子さん
花子さん
英語長文用のおすすめの参考書・問題集はありますか?
先生
先生
SVOCの振り分けがしてあること、音声CDがあること、さらに自分の難易度にあった問題集がオススメです。

本屋さんに行くと、非常に多くの長文読解の問題集や参考書が並んでいます。その中で有名なものと言えば、

・ 英語長文ハイパートレーニング超基礎編

・ やっておきたい英語長文

・入門英語長文問題精講 改訂版 (必修問題精講)

・ポレポレ英文読解プロセス50

・基礎英語長文問題精講 改訂版

・英語長文速読トレーニング

・毎年出る頻出英語長文―HYBRIDBOOK

・精読&速読のプラチカ

・関正生の英語長文ポラリス

・パラグラフリーディングのストラテジー

などがあります。しかし、個人的にオススメする教材はは、「英語長文レベル別問題集①~④」(東進ブックス)です。

①英語長文レベル別問題集がなぜいいのか?

東進の有名講師である安河内先生が効率を追及して作られた問題集です。レベルは①から⑥まであり、①が高校入試レベル、最難関の⑥は東大などの難関国公立大・難関私立大レベルとなっています。

 

この本のメリットは3つあります。

一つ目は、レベル別だということです。中学生の内容も怪しいという場合は、一番易しい「レベル①(高校入試レベル)」から始めればいいですし、日東駒専レベルからやりたいのであれば、「レベル④(センター試験・中堅私大)」から始めることもできます。

これが他の問題集だと、基礎的な問題から応用的な問題まで収録されているため、その問題集が自分のレベルに合っているかと言われると、「?」ということになってしまいます。

 

また二つ目は、問題に出てくる全ての文章にSVOCが振られていることです。「どこまでが主語」「どこまでが関係代名詞節」といったことがこの本には詳しく説明されています。これがあることで、文章の理解度が格段に上がります

 

三つ目は、音声CDがついていることです。英語長文ができるようになるには、ただ問題を解いて終わりではなく、同じ文章も何度も繰り返して読むことが大切です。それは音読をすることで「速読力」がつくからです。

また、その際に音声CDを使うことで、「正しい発音やアクセント、リズムを知ることができる」ため、リスニングの練習にもなります。

 

【動画】英語長文レベル別問題集の使い方・評価は?

 

②どのレベルから取り組めばいいのか?

またみなさんが悩みがちなのは、「どのレベルから問題演習をすればいいか?」ということです。

レベル別問題集には選ぶときの目安として「公立高校入試程度」とか「センター試験レベル」とか書いてあります。

ですが、これを真に受けて「英検○級を持っているからこのレベルを選ぼう!」と簡単に決めてしまうのは極めて危険です。

個人的にはよほど英語が得意でない限り(定期テストで80点以上常にとれる場合など)レベル1を選ぶことを勧めます。

レベル1は公立高校入試レベル、つまり中3までの範囲で構成されています。しかし、高校生でもいざ解こうとすると、所々問題を間違えます。そのために、ここでしっかりと中学レベルの内容を復習した方がいいのです。

レベル1から始め、最終的にレベル4(センター試験レベル)までできるようになれば、高校英文法の基礎は十分に固まったと言えます。

なお、当塾では基本的にはレベル①から始めています。

③最初に文法用語を確認しておこう

英語長文レベル別問題集の「構造分析」を活用するためには、SVOCの5文型を中心に、一通り文法用語を理解しておかなければいけません。

問題演習に入る前に、「レベル別」の冒頭にある「構造分析に使用する記号」を確認しましょう。そこには、「現在分詞」「分詞構文」「不定詞の副詞的用法」といった用語が並んでいます。

それらを見てパッと何を言っているのかが分からない場合は、「成川の「なぜ」がわかる英文法の授業」など、易しい英文法の講義の参考書で確認してから、「レベル別」に取り組んでいきましょう。

④SVOCを振る練習も事前にしておこう

「レベル別」問題集は、ただ問題を解くだけでなくS(主語)V(動詞)O(目的語)C(補語)をふる練習用にも使う教材です。

ただ、いきなり「レベル別」でSVOCの練習をすると、文章が長かったり、内容が難しかったりとするため非効率です。

そこで最初は「高校とってもやさしい英文解釈」のような易しめの問題集を使ってSVOCの練習をするとよいでしょう。

③英語長文の効率的な解き方は?

先生
先生
今からは英語長文の効率的な解き方について見ていきましょう。

【動画】英語長文レベル別問題集の使い方は?

1.問題を一通り解く

英語長文レベル別問題集には、各長文に制限時間が設定されています。共通テストや二次試験では、短い時間で素早く意味をつかみとる力が必要です。そのため、普段の勉強から時間を意識して解くようにしましょう。

問題を解いた後は、自分でSVOCなどの文構造を書き込んでいきます。そして、最後まで書き終わったら、解説と見比べて、修正していきます。

すると、読めなかった文は、文構造がよく分かっていないことに気づくはずです。それは難しいと思った文には、文構造が複雑な難しい構文が使われていることが多いからです。そして難しい構文を1つ1つ覚えていくことで、読める文が増えていき、英語の力がついていくのです。

2.英文の内容を徹底的に理解する

次にすべきことは「精読」です。「精読」とは、和訳や構造のページを見ながら1文ずつ内容を理解する作業のことです。精読を行うことで、今まで初見では読めなかった英文が読めるようになっていきます。

また、同時に単語や熟語も覚えるようにしましょう。ここで、注意するべきことは、単語帳に載っているレベルの用語のみを覚えることです。つまり、文章で出てきた人名や地名、難しすぎる英単語などは覚える必要はないということです。

3.解説に書かれていることを自分のものにする

次に解説に書かれていることをそのまま自分の言葉で説明できるようにします。英語長文は英単語のように、ただ「暗記」をすればいいというものではありません。「なぜそうなるのか?」を理解していかないと、ただの丸暗記になってしまいます。

そのためにも解説をさらっと読んで終わりではなく、解説を理解し、書かれている内容を自分の言葉で説明できるようにすることが大切です。

4.音読を繰り返す

最後に音読を繰り返していきます。最初に音声CDを聴いて、正しい発音やアクセント、音のリズムを確認しましょう。その後、文構造を意識したうえで音読を行っていきます。

音読をする際のポイントは以下の通りです。

①和訳ではなく、なるべくイメージを思い浮かべる

音読をする際には、ただ文章を読むだけではなく頭の中で文章の意味をイメージしながら読むようにしましょう。これを行うことで、より文章の意味をより理解できるようになります。

 

②音読のスピード

英文を声に出すスピードは最初はすごくゆっくりと読むようにしましょう。ゆっくりと読まないと、意味を十分に理解できるようにはなりません。

そして慣れてきたら、少しずつ音読のスピードを上げて、最終的にはCDと同じくらいの速さで音読できるようになるとよいでしょう。

 

③音読の回数

最低でも10回以上は読むようにしましょう。(理想は30回です。)音読を繰り返すことで、文章の意味をより理解できるようになり、同時に速読力も身に付きます。

④英語長文を読む時の注意点は?

先生
先生
次に英語長文を読む時の注意点についてみていきましょう。

【動画】長文の勉強法は?

①先に問題を読もう!

「長文を読むのに時間がかかりすぎる・・・」

こういう人にオススメなのが、「先に問題文を読む」ことです。実は問題文にはヒントがたくさん書かれています。そのため、先に問題文を読むことで、本文の内容をある程度把握できるようになります。

 

また問題の内容を把握していれば、緩急をつけて本文を読み進めることができます。これは言い換えると、問題に関連してそうな部分をしっかり読んで、関係なさそうな部分を軽く読むことができるということです。

なお、共通テストなどでは選択肢までは読む必要はありません。それはそこまで読んでしまうと解答時間が足りなくなってしまう可能性があるからです。

②英文は左から順番に読むこと!

長文問題で時間がかかってしまう理由の一つが「返り読み」です。多くの人は英語を日本語に訳しながら読もうとします。そうなると、英文を何度も前後に振り返りながら読むことになり、時間がかかってしまいます。

読解のスピードを上げるためには、前から英語の語順のまま読む必要があります。その際にオススメの方法がスラッシュリーディング法です。これはある程度の英文のまとまりごとにスラッシュを入れて、かたまりごとに訳していく方法です。

区切り方としては、

・前置詞や接続詞の前で区切る

・カンマ(,)の前で区切る

・文頭の副詞と主語の間で区切る

・後置修飾部分

などで区切っていくと良いでしょう。

最初のうちは文章にスラッシュを引きながら読んでいきましょう。ただし、実際の試験では、全ての文章にスラッシュを引いていると、時間が足りなくなります。そのため、最終的にはスラッシュなしで読めるようにしていく必要があります。

③分からない単語は前後の文から意味を推測しよう!

いくら英単語を覚えたとしても、英語長文の中には意味の分からない単語が出てきます。その時に必要なのが、単語の意味を推測しながら読むことです。

「単語推測力」とは文中にわからない単語が出てきた時に、前後の文章からその単語の意味をおおまかに予想する力のことです。この力がつけば、文章の意味が分かるようになってきます。

そして、単語推測力をつけるために普段から心がけるべきことは、「辞書を使わない」ことです。辞書を使って意味を調べてしまうと、「単語推測力」はいつまで経っても身に付けることができません。

辞書を使わないことによって、わからない単語を前後の文の意味などから予想するようになります。それを積み重ねることによって単語推測力がつき、読解力がついてきます。

④結論は先に書かれている

高校入試の面接などでは、結論から話すように練習したと思います。例として、

面接官「あなたは中学校3年間で頑張ったことは何ですか?」

生徒「はい、私は部活動を頑張りました。以下具体例~。」

これは、「結論+具体例・理由」の順で話すことで、相手に自分の話したい内容が伝わるからです。

これと同じように英文では各段落の最初の文に結論を先に書く傾向にあります。(全体的な要旨も第一段落にあることが多い。)

そのため、各段落の最初の文の意味が分かれば、文章の意味が分かるようになるのです。逆に言えば、最初の文の意味が分からない場合は、2文目以降が「理由や具体例」ですので、そこを手掛かりに筆者の主張をつかむこともできます。

⑤ディスコースマーカーに注目する

長文を読む際に意識してほしいのが、「ディスコースマーカー」(論理マーカー)です。ディスコースマーカーとは、文と文の関係を示す表現で、簡単に言えば「接続詞」のことです。

ディスコースマーカーには、「対比・逆接」「追加・並列」「具体化」「因果関係」があります。

例として、「He is thin, but he is strong.」とあれば、「but」の前後の単語は反対の意味になります。そのため、仮に「strong」の意味が分からなくても、「thin」【痩せている】が分かれば、その反対の意味になるということが推測できるのです。

ディスコースマーカーに注目して読むことで、読解力が飛躍的にアップします。

⑥段落ごとに要旨を簡単にまとめる

長い英文を読んだ後に、「あれ、この文章何が書かれていたっけ?」ということがよくあります。それを防ぐために、ぜひやってほしいことがあります。それは、「段落ごとに要旨を簡単にまとめる」ことです。

一段落を読んだら、その段落の要点を簡単に箇条書きでまとめましょう。(長く書きすぎると時間が逆にかかってしまうので、できるだけ手短に書くようにしましょう。)

そうすることで、最後まで読んだ時にも最初の段落の内容をきちんと覚えていることができます。

⑥「英語の知識」+「国語力」がないと英語は読めない!

先ほど「単語の意味を予想する力」が必要だといいました。しかし、やはり大事なのは「知識」です。それは、大きく分けると、

1 英語の知識(英単語・英熟語・英文法・英文解釈)

2 国語力

の2つです。長文を読んでいてあまりにも英単語や英文法の知識が足りないと自覚した場合には、長文読解の勉強を一度ストップして、単語や熟語の暗記や英文法の復習に戻りましょう。

また、「国語力」も必要です。長文を理解できる力として、意外に大事なのが日本語の読解力と一般教養の知識です。

読書の習慣がない人や、国語の読解問題が苦手という人は、文章そのものを読みとる力が足りない可能性があります。そのため、普段から新聞や本などの文章を読む習慣をつけるようにしましょう。

また、長文では科学や政治、情報、哲学、歴史に関する話題など、一般教養が絡めた話題も出てきます。そのため、一般常識があると英単語の意味が多少分からなくても、「これは〇〇についての話だな」というように文章全体の意味が分かるようになります。

⑦英語長文の学習はいつから始めるべきか?

英語長文の勉強を始めるのは、英単語、英熟語、基礎的な英文法、英文解釈の暗記が終わってからです。つまり、基本的な知識を習得してから英語長文の勉強を始めるのが鉄則です。

しかし、「レベル別」の①・②くらいであれば、英単語の暗記と同時進行でも構いません。それは先に長文の練習をしておいた方が、模試などで結果を出しやすいからです。

そしてできれば高2の終わりまでに「レベル別」の①~④を完成するようにして下さい。そうすれば高3からは英作文・リスニング、英検・GTEC対策に専念することができます。

また、長文は読めば読むほど、読解力はついていきます。できれば入試までに「200長文」を読むようにしましょう。

・自分のレベルにあった問題集を選ぶこと!

・自分の言葉で「なぜそうなるのか?」を説明できるようにすること!

・おすすめの長文読解は「レベル別問題集」!

⑤とよはし練成塾での指導法は?

先生
先生
とよはし練成塾での英語長文の指導法について紹介します。

とよはし練成塾では、大学受験を中心に学習する生徒や推薦入試を目指して定期テストの勉強に力を入れている生徒など、様々な学生が在籍しています。

その中で国公立大学や難関私立大学を受験する生徒には、英単語がある程度覚えた段階で、英語長文の宿題も出しています。

やり方は、

1.一通り解く

2.SVOCなどの構造分析を行う

3.文章の意味を理解する

4.問題の解説を自分の言葉で理解できるようにする

5.音読を繰り返す

といった流れとなっています。ただ、最初の授業はやり方を伝えるために、授業内で上の1~5のことをやっていきます。

大半の生徒は「レベル1」からやっています。その理由は高いレベルからやって万が一できない問題が多かった場合は、結果的に時間の無駄になってしまうからです。

また、最終的な到達点ですが、専門学校・短大志望の場合はレベル2まで、国公立大・私立大学志望の場合はレベル4までを解いていきます。

「レベル別問題集」が完成した後は、次に共通テストや難易度の高い問題集に段階を踏んでいくことになります。

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