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西井佑一(にしい ゆういち)
愛知県豊橋市の「とよはし練成塾」の教室長。一人で中学生・高校生の全ての教科(英数理社国)を指導している。塾講師歴13年でこれまで集団塾・個別指導塾で指導経験あり。これまで多くの生徒を第1志望に合格させた経験を踏まえて勉強法や入試情報をお伝えします。

愛知県高校入試

愛知県高校入試(数学)の過去問分析とおすすめ問題集、解き方は?

【豊橋の学習塾】「とよはし練成塾」の西井です。今回は2020年愛知県高校入試(数学)の過去問分析とおすすめ問題集、解き方(令和2年度)についてみていきます。

 

①愛知県高校入試(数学)の平均点は?

平成31年度の愛知県公立高校入試の数学の平均点は、22点満点中で

Aグループ 12.7点(得点率57.7%)

Bグループ 12.0点(得点率54.5%)

とだいたい6割を少し切る程度の得点率となっています。また数学は5教科の中で国語・社会についで平均点が高い教科であるため、ここでしっかりと点数を取っておきたいところです。

また、東三河の学校での目標点は以下の通りです。

時習館 18点以上

*難問が3~4問あるため、満点狙いをしないこと

豊橋東・豊丘 14~16点以上

*英語で高得点を取れる人は数学の目標点は低くてもよい

豊橋南・小坂井・成章 12点以上

その他の高校 10~12点以上

数学は得意不得意が分かれる教科です。そのため、他の教科の点数を見て、数学の目標点を決めていけばいいでしょう。

また、数学は大問3問で構成されています。

問1 計算、小問集合

・計算問題の数が以前より少なくなってきた

・図形、関数の基礎知識が必要

・完答したいが悪くても1ミスまでにとどめること

問2 確率、証明、図形、データの分析

・データの分析は難しい

・確率は一つ一つ数え上げていけばできる

・証明は図を必ず書くこと

・グラフの問題は年度によって難易度に差がある

問3 図形

・(2)の問題を中心に難問が多い

・問3は過去問をどれだけやり込んだかで出来不出来が決まる

・角度の問題はできるようにしたい

となっています。基本的な戦術としては、問1で完答、問2で半分程度、問3で1~2問できるようにすることです。そこで点が取れるようになった後は、苦手分野を克服して点数を上乗せしてするようにしてください。

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②数学を受験する際の注意点は?

【動画】愛知県高校入試数学の時間配分・解き方は?

 

 次に数学を受験する上での注意点についてみていきます。

①数学で失敗すると後の教科への影響が大きい

数学は2時間目にあるため、ここで失敗すると他の教科でも影響を与えてしまいます。(1時間目の国語では失敗する人がそれほどいないため、本当の勝負科目は「数学」になります。)

なお、失敗する原因としては、

・計算ミス

・基本的な問題の解き方を知らない

・問題演習不足

などが挙げられます。つまり、失敗をしないためには、「練習」を多くすること以外ありません。ですので、公式の確認、基本問題の演習、過去問を多く解くといったことなどをしていきましょう。

②数学の解く順番は「前から順番に解く」が基本

数学の入試問題は後半にかけてだんだん難しくなっていくのが特徴です。そのため、基本的には順番通りに解いていけばいいでしょう。

しかし、問題を問いている途中で分からない問題に出くわす可能性もあります。その場合は、その問題を一旦飛ばし、できる問題からやっていくようにしましょう。

③空欄はなくす

生徒が教室で模試を解いている様子を見ると、解答用紙が空欄の部分がある人がいます。しかし、それは非常にもったいないことです。数学の問題は「数字」を問われることが多いので、何らかの数字を書けば正解する可能性があります。

もし、空欄のまま解答用紙を提出するとその部分は「0点」です。ただ、そこに勘でもいいので数字を書くことで正解する可能性があります。

特に最後の方の図形の問題は難易度が非常に高いです。そのため多くの人が答えまでたどり着かない可能性があります。そのような問題は空欄のままにせず、何かしら答えを書くようにしましょう。

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③愛知県高校入試の過去問を分析してみた

・愛知県高校入試(数学)の過去問一覧

平成31年度Aグループ(数学)平成31年度Bグループ(数学)
平成30年度Aグループ(数学)平成30年度Bグループ(数学)
平成29年度Aグループ(数学)平成29年度Bグループ(数学)

 

ア 平成31年度Aグループ分析

第1問

小問集合

(1)正負の数

かっこの中から先に計算する

(2)式の計算

分母を忘れやすいので気を付けること

(3)平方根

ルートの計算も忘れやすいので繰り返し練習しておくこと

(4)文字と式

(5)二次方程式

展開してから因数分解や解の公式を使うこと

(6)不等式をつくる問題

文章から数式に置き換える練習をしておくこと

(7)二次関数(変化の割合)

変化の割合の公式を覚えておくこと

(8)資料の整理

相対度数の計算を復習しておくこと

(9)相似

第2問

関数・証明

(1)規則性の問題

1段目と2段目の規則性をつかむこと

(2)図形の証明

合同な図形を並べて書くと証明しやすくなる

(3)確率

時間のかかる問題。表にして36通り全て表すと良い。

(4)① グラフの作図

問題文や表をきちんと読み取り、それをグラフで表す

(4)② グラフの読み取り

3つのグラフの関係を読み取る

第3問

図形

(1)角度(円)

弧の長さから中心角の大きさを求める必要があるため難しい。

(2)①図形の性質を使った線分の長さを問う問題

線分を伸ばし平行四辺形を作って考えること【難】

(2)②図形の性質を使った面積の大きさを問う問題

平行四辺形から2つの正三角形の面積を引く【難】

(3)①相似・三平方の定理

三角形ABCと三角形ODCが相似になることを見抜く

(3)②相似・三平方の定理

点Dから辺BCに垂直に下ろした垂線の長さが分かればできる。

*第1問、第2問までは基礎~標準的な問題で構成されているので、ここで取りこぼさないこと。一方第3問は難しい。1~2問できれば上出来。

イ 平成31年度Bグループ分析

第1問

小問集合

(1)正負の数

かけ算・わり算から先に計算すること

(2)正負の数

指数の計算から先に行うこと

(3)平方根

ルートの計算は忘れやすいので繰り返し練習すること

(4)方程式の文章題

文章(問題文)を数式に置き換える練習をすること

(5)一次関数

2つの直線の式を連立方程式で求める

(6)平方根の文章題

「8.2」と「8.4」を2乗して考えること

(7)二次関数の変域

グラフを描いて考えること

(8)確率

表にして考えると良い

(9)角度(円)

中心角の半分が円周角になる

第2問

関数、証明

(1)方程式の計算

解の一つの値を式に代入して考える

(2)資料の整理

最頻値・中央値の定義を確認しておくこと。(C)だけ極端に難易度が高い【難】

(3)一次関数

(2,1)と(3,1)の間を直線が通るのが満たすのが答えになる【難】

(4)① グラフの作図

xの座標(10,20・・・)ごとにyの座標がどう変わるかをとらえること

(4)② グラフの読み取り

「1冊当たりの作成費用が5000円以下」→グラフは「y=5000x」になる

第3問

図形

(1)角度(平面図形)

錯角・外角の知識が必要

(2)① 相似

錯角・相似の知識が必要。DB=DGがわからないとできない。

(2)② 相似(面積)

三角形EFGと三角形CFBが相似になることに気付けるかどうか。

(3)① 三平方の定理

点Aから辺BCに垂線を引き、直角三角形をつくる。

(3)② 三平方の定理

三角形ABDを底面としてあとは高さを求めればできる。【難】

計算問題が少なく、全体的な知識(図形・関数・確率)が問われた。幅広く勉強していればある程度の点数がとれるが、そうでないと厳しい。極端に難しい問題はそれほどなかった。

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④愛知県高校入試(数学)の解き方は?

【動画】中3受験勉強法(数学)高校入試

 

ここでは、愛知県高校入試の数学の効果的な解き方についてみていきます。まず、解く順番は先ほども書きましたが、

計算・小問集合→関数・確率・証明→図形

の順で解くようにしましょう。これが一番時間切れにならない順番です。次に分野別の解き方は以下の通りです。

1 計算

計算問題は4~5問出題されます。ここで取りこぼすと数学で高得点を取ることができませんので気を付けてください。

計算をする際には、必ず問題用紙に途中式を書くようにしましょう。(特に男子生徒は計算式を書かない人が多くいます。)途中式を書くことで計算ミスを防ぐことができますし、見直しの際に素早くチェックすることができます。

2 小問集合、確率、関数、図形の基本問題

第1問の小問集合や第2問では図形の面積・体積、文章題、関数の性質を問う問題が出題されます。以下、それぞれの解き方についてみていきます。

①文章題(等式・不等式)

問題文に書かれている内容をじっくり読み、一つ一つを数字や式に置き換えていきましょう。

 

②関数

まずは問題文を読んでグラフで表してみましょう。また、問題文に出てくる条件を上手に読み取れるように練習していきましょう。

ヒントとして使える言葉

①2つの直線は「平行」→錯角・同位角が使える

②三角形は二等辺三角形→2つの辺が等しい、底角は等しい

③三角形は直角三角形→三平方の定理が使える

③確率

確率の問題は必ず「樹形図」か「表(サイコロの問題)」を書くようにして下さい。これらを書くことによって、頭の中が整理され、漏れなく数え上げることができます。

 

④資料の整理

年によって難易度にばらつきがある単元です。パッとみてできそうであれば取り組み、難しいと感じた場合は後回しにして解くと良いでしょう。

 

 

③関数のグラフを描く問題

関数のグラフを描く問題は2~3点分出題されます。上位校を狙う生徒はここを取れるかどうかで合否が決まるといっても過言ではありません。

グラフを描くコツとしては、解答用紙のグラフ用紙のx座標を利用することです。

例として、「携帯電話の使用料は定額料金が2,000円、通話料金が10分ごとに50円かかるとする」といった問題があったとします。そして横軸(x)が通過時間、縦軸(y)が支払料金とします。

また解答用紙を見ると、x軸の目盛りが「10,20,30・・・」と10ずつ増えるものとします。

その際は、

通話料金が0分のとき使用料金は2,000円

通話料金が10分のとき使用料金は2,500円

通話料金が20分のとき使用料金は3,000円

となるため、(0,2000)、(10,2500)、(20,3000)の座標に点を描きます。あとはそれらを線で結べば完成です。一つずつ動きを追っておくと良いでしょう。

④図形の応用問題

図形の応用問題は「角度」「相似」「三平方の定理」から出題されます。

①角度

「円周角と中心角の関係」「二等辺三角形」「直角三角形」「同位角と錯角」などの知識を使って角度が求めていきましょう。

②相似・三平方の定理

相似になりそうな三角形を2つ並べて(向きを揃えて)描き、分かっている長さなどを書きこむようにしましょう。

また三平方の定理では「1:1:√2」や「1:2:√3」の性質が使えることが多いです。

問題文から「隠れた条件」を見つけることができるかどうかがポイントです。

また相似や三平方の問題(第3問の(2)と(3))は全体的に難易度が高いです。ですので、問題を見て解けなさそうであれば、思い切ってその問題をやらないというのもありです。

 

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⑤数学で高得点を取るための勉強法は?

最後に数学で高得点を取るための勉強法についてみていきます。

【動画】 中学生向け数学の勉強法

1 中1・中2

中1・中2のうちは定期テスト対策をしっかりとやるようにしましょう。当面の目標は今習っている内容を完璧にすることです。

数学は積み重ね教科ですので、一度分からない所が出てくると、それを克服するには結構な時間がかかってしまいます。そのため、普段からこつこつと勉強するようにしましょう。

また夏休みや冬休みなどの長期休暇中には、今まで習った内容の復習をしておくとより効果的です。

2 中3(受験生)

近年の愛知県高校入試は全体的に難化しているため、入試勉強はぜひ4月から始めるようにして下さい。(夏休みからでは遅いです。)以下、分野ごとにどのような勉強をしていけばいいかについてまとめました。

①計算

計算問題は定期的に復習をしないと忘れてしまいます。特に「連立方程式の計算」「文字と式」「因数分解」「平方根」は計算のやり方を忘れやすい所ですので、入試当日まで繰り返し練習をしましょう。

また、計算ミスをしないように、「普段から時間を計って解く」「計算式を必ず書いて解く」ことを心がけてください。

【おすすめ問題集】

高校入試突破計算力トレーニング(桐書房)

計算力アップに特化した問題集です。分数のたし算・ひき算から、展開・方程式・因数分解など中学で習う一通りの計算パターンが収録されています。問題部分をコピーして繰り返し解くようにしましょう。

中学数学の解き方をひとつひとつわかりやすく(学研)

この本1冊で計算の内容を一通り確認することができます。中3の4月から使っていくと良いでしょう。ただ、問題数が少ないですので、一通り解いてできなかった単元は別の問題集で復習をするとよいでしょう。

②関数・図形・確率・文章題

計算問題ができるようになったら、次に図形の公式や関数の性質、確率や文章題の解き方といった基本的な内容で点が取れるように、これらの内容をしっかりと復習しましょう。

基本的な問題ができるようになれば、入試で12~14点前後の点数を取ることができるようになります。逆に言えば、模試などで一桁の点数しか取れていない場合は、基礎の知識に「抜け」があることになります。

【おすすめ問題集】

中学数学の解き方をひとつひとつわかりやすく(学研)

この本1冊で計算以外の部分(確率・図形・関数・文章題)の内容を一通り確認することができます。中3の4月から使っていくと良いでしょう。ただ、問題数が少ないですので、一通り解いてできなかった単元は別の問題集で復習をするとよいでしょう。

③過去問演習

基礎をしっかりと固めたあとは、最後に過去問を解いていきます。最初は愛知県の高校入試の過去問から始め、全て解き切ったら他の県の入試問題を解いてみると良いでしょう。

そのため、使う問題集としては解説が詳しいものを使っていくのがいいでしょう。また、解いた後、解説をしっかりと読み、自分の言葉で説明できるようにしましょう。

【おすすめ問題集】

①愛知県高校入試過去問題集

各出版社から愛知県高校入試の過去問題集が出版されています。問題は当然どの出版社でも同じですが、解説に違いがあります。ですので解説を読んで「分かりやすい」ものを使うようにして下さい。

また、問題を解く際は必ず時間を計って解くようにしましょう。実際の高校入試は解答時間が45分です。ですのでそれよりも5分短い時間、つまり40分で解き切る練習をしましょう。

あとは一通り問題を解いた後は解説を読み、自分の言葉で説明できるようにしましょう。

全国高校入試問題正解(旺文社)

愛知県の過去問を解き切って時間に余裕のある場合は、「全国高校入試問題正解」を使ってください。この問題集は全国47都道府県の過去問+難関私立高校の過去問が収録されています。

そのため問題量が多く、さらにいろいろなパターンの問題が載っているため、実践力をつけることができます。しかし、解説はあまり詳しく書かれていないため、数学が得意な人以外は使わない方がいいかもしれません。

 

【豊橋の学習塾】数学の愛知県高校入試対策は「とよはし練成塾」
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